秋は夕暮れ・・・・・だったか?
夏はなんだ???
仙人志向は、夏には文学的思考能力が果てしなく下がり、
夏には、怠慢倦怠憎悪的、ドロドロの脳と化すのである。
農作業に身体は拘束されるが、脳は自由である。
仕事は身体が干からびるとも、脳はその時間妄想に更けるのである。
ひたすら、汗を落とし、手を灰汁に染め、脳があらぬ方向に暴走するのである。
農民は幸せなのである。
これほど、妄想を楽しめる職(或いは業)が他にあろうか。
誰彼から邪魔も入らず、数時間の妄想の集中に浸れる。
しかし、不思議なことに農民詩人など少ない存在である。
農民作家など、更に少なく、
あれほどの、無我というか或いは我に浸れる時間を持ちながら、何故にと首を傾げたくなるものである。
この時間、ペンを持ち、原稿用紙に向かうか、ワープロに向かうのは確か厳しいかもしれないが・・・・・・。
狩猟民族だの農耕民族だの云うならば、農耕からこそより深い文学が発生発展しそうなものであろうが、何故か世界文学全集なるも、アングロサクソンだのゲルマンだの、新大陸だのフレンチだ独逸だ大英帝国だマカロニだのと肉食系ばかりで、
お隣あたりの漢字のお国など、ほんのちょぴっと・・・・。
色香を色めかしくしっとりと表現できる国が文学に強いのだろうか。
草を喰うお国は、何やらそちら系は弱いのだと推察するに至る。
アンチョコなしの吾輩の記憶に、
漢字のお国の、この時間にふさわしいのが垂れてきて、
間違えがなければよいが・・・・
・・・・・勧酒・・・・・・・
この盃を 受けてくれ
どうぞ並々注がせておくれ
花に嵐のたとえもあるが
さよならだけが 人生さ
誰の訳であったのかは記憶にはないが、
別に今、さよならを言う人も居ないが。
時には、文学の夏を啜りながら、
小麦色のマーメイドみたいに日焼けした輩の腕でキーボードを叩くのもよい。
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