カシラーナカ

メモ
 先週の話だが、前班長から業務の引き継ぎとともに、班長用の法被(はっぴ)をいただいた。ヒラ団員の法被は、肩から袖にかけての赤いラインが一本しかないが、班長の法被はラインが二本入っている。初めて知った。

 前班長は「悪いけど法被、全然洗ってないんだ」とのこと。どうやら法被を洗うと火災発生する確率が高いらしい。いわば「げん担ぎ」だ。そう言えば何か新しいことがあるたびに、地区内で火災発生していたような気が。「クサくてゴメン」と前班長。でも酒臭かったり、ゲロ臭かったりしたらドン引きだが、においを嗅いでみると焦げ臭いというか燻臭いだけで、消防団としてはむしろ勲章のようなにおいではないかと思う。

 まあ実際、法被を使用するのは、火災発生時か消防団だけ集まるシーンのみ。においの震源地が私であることはお天道様でも気がつくまい。「クサイ、ヤバイ、ありえなーい」と後ろ指差されることもないだろう。その点は問題なしだ。

 問題なのは、使用しないで部屋に保管している間。部屋にいるとき法被のにおいが気にならないか心配だ。とは言え洗濯して、新米班長就任早々火災発生全員出動早速失態反省しYo!ってのもイヤだ。

 さて、洗うべきか洗わざるべきか…。シェークスピア気取りで悩んでみたが、法被よりも私の部屋の空気のほうがクサいことに気がついた。なんかとってもイカ臭い。さて、掃除すべきか掃除せざるべきか。…などと、私の口臭が一番クサいことに気付いてないふりをしながら、今を必死に生きています。頑張れオレ!

 消防団の象徴とも言える、黒地に赤と白のラインが入った法被(はっぴ)。伝統の重みをにじませつつも、個人的にはダサカッコイイ系として最先端ファッションの部類に無理矢理泣く泣く分類しているのだが、消防団はなぜ法被を着るのか、誰か知っていたら教えて欲しい。

 ニュースなどで見ると、全国的にはツナギを着用する消防団もあるようだ。私の町にも、火災発生時には独自のユニフォームを着てくる気合の入った班がいて、本職の消防署員と間違われたりするイタイプロブレムもあるようだが、基本的には法被着用が原則だと思う。

 でも、なんか法被って、現代社会においてはお祭りのときにしか着ないものだと思っていた。まあ出初式などを見ても、消防団にはお祭りの要素が少なからずあることは否めないだろう。しかし、家が燃えて人が不幸に陥っているときに、法被を着てお祭り気取りというのは不謹慎極まりないと思う。「燃〜えろよ燃えろ〜よ、炎よ燃〜え〜ろ♪」なんてキャンプファイヤーの歌が聞こえてきそう。法被着て超ハッピー♪なんつってね。…っつーか、私の存在自体が最も不謹慎極まりないと思う。生まれてゴメンナサイ…。
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 消防演習のたびに不安になるのだが、いわゆる指揮者の号令が分からない。いや、号令で何をすれば良いかは知っている。分からないのは号令の意味だ。知ってる人がいたら誰か教えて欲しい。

 例えば、このサイトのタイトルでもある「カシラーナカ」。とりあえず漢字で書くと「頭ー中」であることは知っている。ところがほら、漢字で書くとますます意味が分からなくなるでしょ。頭の中は「とっとと演習終わらして帰りたい」ってことしかないでしょ、この場合は。演習開始するなり自己の内面を見つめさせようとしても、とても悟りの境地に達する気分にはなれないと思うのだが…。そうでなければ、頭をどこかの中へ入れろという意味だろうか。もう穴があったら入れた…、もとい、入りたい気分にすでになってるでしょ、法被姿で小学校のグランドに立たせられたら。

 あとは「整列休め」の号令。子供の頃、体育の時間などでの号令は「休め」だけだったのに、大人になって消防団に入ったら「整列」が付いてきた。やはりアレだろうか。大人になって、みなさん日々お仕事でお疲れなので、「休め」のみの号令では、その場で寝転んでしまったり、マジ爆睡したり、温泉巡りしたり、仕事辞めてニートになったり、生命活動休止したり、…っつーか、私も疲れたんで、この辺で「凄烈休め」します。ズザァーッ!!