住宅会社は、住む人の健康を第一に考えた家づくりに取り組んでいかなければならならないのは当然ですが、実際に現場で作業をする職人さんの健康にも配慮した家づくりも非常に大事です。
私達の現場に携わる大工さんや職人さんの多くが、外断熱の現場環境の良さに驚き、皆さんが元気に仕事をしている姿を見ると嬉しくなります。
辛い環境で、作業をするのと、快適な環境の中で作業するのでは、出来栄えはもちろん、品質や性能に大きな影響を及ぼすのは当たり前のことではないでしょうか。
外断熱の現場は、平均年令が年々高くなる職人さんにとって、暑さの厳しい夏や寒い冬でも、身体に負担をかけることなく、作業が行えるようになるという目に見えないメリットも生れることになります。
寒さに凍えて、手が縮こまったり、悴むこともなく、うだるような暑さでも室内は実に爽やかで、一番暑くなる小屋裏に、昼寝をしている職人さんもいるほどです。
外で作業する基礎・外壁・屋根屋さんは、外断熱の恩恵はあまり受けないので、申し訳ないのですが、屋内で作業することが多い、大工・内装・電気屋さんなどは、外断熱の現場はまさしく天国で、内断熱の現場ではもう仕事をしたくないといった冗談とも本気ともとれる話が、いつも現場で飛び交っています。
そして、もう一つ説明を加えさせていただきたいのですが、内断熱の現場で多用されるグラスウールなどの、施工時によくみられる粉塵被害の軽減も図られることを知っておいていただきたいのです。
グラスウールは、ガラスを微細に粉砕したものが素材となるのは、お分かりかと思いますが、このいわゆるガラスの細かなトゲが、これまで職人さんの健康を損ねるやっかいな存在でした。
よく内断熱の現場では、養生ネットで、陽が遮られている現場で、ちょっとした隙間から陽がさすと、ホコリに交じったガラスの繊維がキラキラしているのですが、現場内に無数に飛び交うガラスのトゲが、皮膚につきささったり、呼吸によって体内に入り込み実に多くの職人さんの体を蝕み、特に高齢の大工さんは呼吸系の病気に苦しんでいる方が非常に多いのです。
また、ウレタンの吹付断熱も同様で、取扱い時や施工上の注意点などを、実に様々な危険が記載されております。
昨今の建築現場ではこうした現状を考慮し、夏でも長そでシャツを着用し、粉塵マスクを装着するなどの対応を記載しており、まだまだ徹底されていないメーカーも多く、気にする職人さんも少ないために、未だ改善されていないのが現状なのです。
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