主人が急変し、子供達を病院に呼んだとき
人口呼吸器を装着した父親の姿を子ども達は
ありのまま受け入れてくれた
口では説明していたけれど
あまりにも変わり果てた姿に
どんな反応をするのかとても心配だった
主人の体にいつものように触れながら
静かに父親の姿をみつめてくれた
主人は会話をすることも目を開けることも出来ない状態
それでも
゛生きている゛って事を子供達に感じて欲しいと思って
看護師さんに聴診器を貸して欲しいと頼んだ
子供達に心音を聞かせてあげたかった
(いや、私が一番聞きたかったのかもしれない)
父親の心臓の鼓動が子供達にはよく聞こえたらしい
でも、私には聞こえなかった
私『えっ?お母さんには聞こえないよー』
娘『聞こえるよ、ほらぁ・・・でも、直接胸に耳をあてた方がよく聞こえるよー』
この時、主人の心臓は限界に近かった
主人は最後の力を振り絞って
子供達に
命の音を聞かせてくれたのだろう
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