手紙

 主人が入院していた頃、よく手紙を書いた。

 地元の病院に入院中の時は、交換日記。毎日面会に行けたので、日記をリアルタイムに交換する事ができた。ただ、ちょっと不満だったのは、主人からのメッセージが子供達へのものしか無かったこと・・・私も書いてるのに・・・と何度抗議したことか(笑)


 隣県の病院に転院してからは・・・・葉書をだした。
 メールで瞬時に情報交換できることに慣れてしまっている私達は、葉書に違和感を感じた。相談を書いても、もう解決してしまっていたり、飼っていた爬虫類の事を書いたけど・・・届いた時は、死んでしまった後だったり(苦笑)
こんな事が何度か続いて、子供達もメールでやりとりする内容とと葉書でやりとりする内容を考えて選ぶようになっていった。

 東京に転院した時、下の娘が

 「今度は東京にお手紙がだせるね」と喜んだ事がとても印象的である。

 東京へは、三人分まとめて、封書でだした。

『50円の葉書をそれぞれに書くよりは、80円でみんなまとめて封書で出した方が安い!』
 これも子ども達の意見だった。結構・・・堅実的だ。

 何十通も交換した手紙の内容のほとんどが、日常生活のたわいも無い出来事だった。でも、これが互いの距離を縮めてくれていた気がする。

 『もう、お父さんに、お手紙書けないのが寂しいね』
 と昨日娘が呟いた。これからは、お父さんに伝えたいことをどんな方法で伝えようとするのか、そっと見守っていきたいと思う。

2010.03.06:主人:[白血病から考えたこと]

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