HOME > 白血病から考えたこと

郷に入っては郷に従え

今の仕事について今年4月に初めて異動した

これまでの職場でのやり方しか知らない私にとって

驚くことが本当に多い

同じ職場から昨年異動してきた先輩は

『そこのやり方でやっていくしかないんだよなぁ・・・』

と。

組織が大きくなればなるほど

歯車の一つとして、決められた事を確実に遂行することにウエイトがいく

機械的に仕事をこなしていったほうがずっと楽なのだけれど

やっぱりそれでは面白くない


組織の中でも出来ることを考えていきたいと思う

早番

今日は職場が変わって初めての早番

数日前から子供達に協力を求めていた

5時前に目が覚めて、着替えていたら

子供達も起きてきた

いつもは、着替えるまでに時間がかかり

朝読みは、何度も催促してやっとだが

今日はテキパキテキパキ

全部終わってもまだ 五時半


暇だなぁ~

という事で手遊びをすることに

子供達が最近はまっている

茶摘を教えてもらうことにした

幼少の頃遊んだはずだが以外と難しい

頭で分かっていても、なかなか手がついていけない

『何回教えだら、わがんなやー』

娘達の激がとぶ

私が子供達によく言う言葉がそのまま返ってきた


そうこうしているうちに・・・



『お母さん、そんなに余裕こいてると遅刻するよ』

との娘の言葉で現実に引き戻される


今朝は、子供達と良い時間を共有できた

余裕があるって素晴らしい

言葉で救われる時

人口呼吸器を装着した主人と

同じ部屋で過ごした家族の最後の時間

二日間の貴重な時間

こんな状態でも一緒にいられる事を幸せだと感じた


父親の命に時間がないことを子ども達に告げた

一緒に泣いて、泣き尽くした後

子供達と約束をした

これからは、泣いて過ごす時間じゃない

お父さんとの最後の時間を楽しむ時間だと

子どもたちは主人の傍らで

家にいる時と同じように

絵を描いたり、歌を歌ったり

笑って過ごしてくれた


医師は子供達を微笑ましいまなざしで見つめた後

私を呼び出し

『子供達の明るさに救われますね。きっとご主人も救われてると思います。僕らも本当に救われてます。』

と優しく声をかけてくれた。

私はこの医師の言葉に救われるおもいだった

子供達の行動が不謹慎だと非難されることなく

最後のいい時間を過ごせたのは

医師や看護師の理解があったからだと

心から感謝している

命の音

主人が急変し、子供達を病院に呼んだとき

人口呼吸器を装着した父親の姿を子ども達は

ありのまま受け入れてくれた

口では説明していたけれど

あまりにも変わり果てた姿に

どんな反応をするのかとても心配だった

主人の体にいつものように触れながら

静かに父親の姿をみつめてくれた


主人は会話をすることも目を開けることも出来ない状態

それでも

゛生きている゛って事を子供達に感じて欲しいと思って

看護師さんに聴診器を貸して欲しいと頼んだ

子供達に心音を聞かせてあげたかった

(いや、私が一番聞きたかったのかもしれない)


父親の心臓の鼓動が子供達にはよく聞こえたらしい

でも、私には聞こえなかった

私『えっ?お母さんには聞こえないよー』

娘『聞こえるよ、ほらぁ・・・でも、直接胸に耳をあてた方がよく聞こえるよー』


この時、主人の心臓は限界に近かった

主人は最後の力を振り絞って

子供達に

命の音を聞かせてくれたのだろう

隣の芝生は青い

午前と午後で全く違う業務を担当している

働く部署もフロアも、一緒に働く人も全く違う

お昼休みに制服も違う物に着替える

一見なんてこと無いようだけれど

初めての職場で

午前と午後、全く違う環境で働くというのはなかなか大変なことだ

初めての仕事を二つ同時に覚えなければならない



先日同僚に、私の午前の仕事をやってみたいと言われた

そっちの方が良さそうだと

異色の働き方と職種に興味を持ってくれたようだ

隣の芝生は青く見えるのだろう


同じ働くなら楽しく

誰もがやってみたいと思ってくれたら

シメシメ

私は・・・・

普通がいい(苦笑)