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違和感

平成21年1月13日
 本日、鎖骨部分から点滴が入った。本格的な抗がん剤投与は明日から・・。
 久しぶりの点滴生活で、違和感が・・当たり前だ!少し痛みもある。ずっとツネられている感じかな。まぁ、これもだんだん慣れてくるだろう。
 点滴が入るとなかなか散歩する気力が失われがち・・。今までは階段の登り下りもしていたのが、それができないわけだから・・無理しない程度、短い散歩をたくさんしようかと思っている。体力は必ず必要だから。

 このブログが職場の方にバレたようで・・俺だとわかったらしい。別にバレてもしょうがないけど、やや恥ずかしい。でも、情報発信することは、いろいろな情報を得られる。現にアドバイス的なこともあったから。

 入院していると、稀な病気と言いながら、血液疾患で入院している人は結構多い。自分と同じ町内の人もいる。これはびっくりだ。
 今の病室では、結構、患者の入れ替えが激しい。苦労している人がたくさんいることを痛感する。
 定額給付金2兆円はやめて、医療に使ってほしい。これが今日の結論だな!

静かな時間だ。明日から・・

平成21年1月12日
 今日は穏やかな天気。今は、すごく静かな時間だ。病室にいる。
 今回の連休も自宅で過ごすことができた。明日から地固め療法が始まれば、廊下での散歩くらいしか、できなくなるため、先生から「週末はご自由に・・」という言葉をいただいたためだ。
 年末年始の帰宅の際、「当分は来れないなー」と思って、病院へ戻ったが、また帰れるとは・・思ってもいなかった。
 
 もう点滴をはずしてから、40日以上経っている。この間、飲み薬だけの治療。苦しい日はまったくなかった。
 明日からの点滴。少し不安だ。あまりにも楽な生活だったので、反動が来るのでは・・。そんな不安がよぎる。入院したての頃は、何もわからず受身だったが、今度は先が見えてくる分、不安もある。
 妻から「そんなんでビビって、どうすんなやー!」と渇が入りそうだが・・
 とりあえず、明日からがんばろう。気合を入れてだー!

一番ではない。

平成21年1月7日
 かなりの気合を入れて、転院を目的としてT病院に行ってきた。しかし、入院許可の結論は持ち越し。拍子抜け?じれったい?これが病院のシステム?

 このT病院で移植するという決断に至るまでは時間がかかった。優柔不断のせいかも。
 今の病院からは眺めがいい。町が一望できると言っていい。
 決断した後、町を眺めた。病院の駐車場を見た。そのときに感じたことは「自分が一番辛いんじゃない」ということ。

 一番とは、良くも悪くも使う言葉。ナンバー1というチャンピオンもあれば、ワースト1というビリもある。
 ナンバー1には「上には上がいる」という言葉があるように、一番と決め付けるには相当な根拠が必要。数的な根拠か・・。
 
 自分の家族、そして、自分を心配してくれる人・・苦しんでいる人、辛い人はいる。
 そして、病院から見えた車の数。この車の中には、自分よりも大変な病気をもって闘っている人がいる。そして、自分の病室の周りにもいる。全国には、同じ白血病で闘っている人がいる。「自分が一番辛いんじゃない」「一番苦しんでいるわけではない」と思った。一番なんか、ありえないと・・。

 そんな中、世の中では、殺人だ、自殺だ、心中だと命を粗末している人がいる。 俺が一番頭に来るのは、命を粗末している人間だ。この病気になって、そう思った。
 

昨日から一転

平成21年1月6日
 今日は朝からいい天気。まぶしいくらいの太陽だった。
 昨日は、決断の日と書いたが・・夜はぐっすり眠れたし、体調もいい。
 昨晩は、たけしのTVタックルを見て、笑ったりしている自分がいた。
俺って、考えなしかな? 優柔不断なくせに、無頓着で鈍感?
 今日は、意外とさっぱりしている。気持ちが落ち着き、次のステップが見えてきただろうか?
 朝は、派遣切りのテレビ報道に、仲良くなった同じ病室の人と「あーだ、こうだ」としゃべっていた。
 明日、移植する病院へ出向き、受診。今は、医師へ聞くこと、質問を考えている。明日は朝早く起きなくちゃ!

決断のとき。長い一日。

 平成21年1月5日
 病室から駐車場が見える。車でいっぱい。年末年始明け、連休あけだから、しょうがない。
 今日から第2クールと思いきや、何もない。拍子抜け・・。
 回診時、移植する病院について、医師と話をした。
 ネット、主治医の話、家族のこと、いろんな方からの情報をもとに、結論めいたものを・・それは、隣県のT病院で移植するということ。
 しかし、これで本当にいいのか?との不安がある。
 これから、午後の回診時にまた、医師と話をしよう。当初、T病院はセカンドオンピニオンとして予定していた。しかし、時間的な理由、今の病院では移植できないなどの理由から、担当医から「決めているならば、これからの治療もそちらでしたほうが落ち着くのでは・・」ごもっともな話であるが、あらためて言われて、ビックリ。ここで、第2クールの治療を受けるつもりできたから・・。

 今日は決断の日か・・何もない日程の中で、ちょっと一日が長すぎるかな・・

 この病気になり、自分の決意を表す言葉「がんばるよ」と、相手への感謝の言葉「ありがとう」という2つの言葉。何回、使ったことか・・でも、この2つの言葉を使い続ける先に、「完治した」「復活した」というゴールがあるように思う。

 仕事で愛用していたスケジュール手帳。これには「今日もがんばるぞ!」という言葉が汚い字で毎日のように書かれている。これも続けるよ。ゴールを目指して・・。