建具(たてぐ)とは、部屋の仕切りや外部との仕切りに用いる、開け閉めすることのできる障子・襖(ふすま)・窓・戸などのことです。
家具と同様に、建具にも造作(ぞうさく)建具と既製品とがあります。
既製品の木製建具を見てみると、欧米に比べて日本製は種類も少なく質も見劣りするようです。木製ならまだましですが、木をまねた樹脂製やアルミ製のものまであり、本物志向の建築主には受け入れられません。
もともと日本住宅の良さは、建具文化にあると考えています。
季節や天候、使う目的によって自由に空間を仕切ったり開放したりして、柔軟性に富んだ住まい方ができます。
この建具文化の良さを、生かすも殺すも設計者の腕にかかっています。
ハウスメーカーさんの場合、使用する建具の多くは標準化されており、比較的自由度が少ないと言われます。
逆に設計事務所の場合、建具は腕の見せ所のひとつであり、建具表といわれる設計図を書きます。
さて、建具や家具の最大の特徴は、建築物の中で唯一“動く”という機能をもっている点です。
そのためデザインのみならず、金物などと組み合わせながら機能性・耐久性が求められます。
それをつくる建具職人さんには、素晴らしい技術と知識があります。
家具職人さんと同様に、山形の建具職人さんは、全国でも最高水準のレベルにあります。
本物志向の建築主には、たいへん喜ばれます。
日本住宅の良さは、建具文化にあり!
2005.03.11:kanauchi:[Topics]