「ビニルクロス」と呼ぶと、なんとなく洋風なイメージをもちますが、「壁紙」と呼べばいかにも日本的な感じがします。
写真は、壁紙を傾斜天井に張っているところです。
近年、たくさんのメーカーが、星の数ほどの種類の壁紙を生産しています。
建て主さんのみならず、我々設計者さえもどれを選んでよいのか混乱してしまうほどです。
せっかく選んでも、2~3年もすると生産中止になってしまうものもあり、増築や改修時には別のもので代替しなければならないこともしばしばです。
時代が求める流行や法改正などの外的要因によって、デザイン・仕様がどんどん流れてしまっているような印象を持ちます。これが戦後に大普及した壁紙の歴史の現状です。
これに対して、日本古来の壁紙といえば「和紙」ではないでしょうか。
和紙は非常に手間ひまのかかる工法で製作されますので、今日ではとても高級品です。
その地方で作られる和紙に、その土地で取れる顔料や柿渋などの塗料で染めた壁紙を作ることができたならば、時代に流されることなく、世界唯一のものをつくれると思うのですが・・・
こんな究極の贅沢(?)はいかがでしょうか。
「壁紙」で究極の贅沢はいかがでしょう!?
2005.03.07:kanauchi:[Topics]