郷土料理あげつま

┗地酒
当店でも置いている寿虎屋酒造さんの「三百年の掟やぶり」が読売新聞の記事で紹介されました。
それまでも名前から受けるイメージで人気のお酒ではありましたが
この記事以降、全国からの問い合わせが殺到しているそうです。


□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

「銘酒との出合い--富士の絶景にも勝る夢のような芳香秀味」
木村晋介

(前文略)
僕はその一升瓶に張られたラベルを見て、狂喜乱舞した。そのラベルには、「三百年の掟やぶり、無ろか槽前原酒」「精米歩合麹米65%、掛米70%、アルコール分20度以上21度未満、山形市・寿虎屋酒造」とあった。一度も出合ったことのない酒だが、人生に二度と会えないほどの希代の銘酒であることを、僕はこのラベルだけから直感した。僕は、旅友達全員の前で、そう断言し、宿のおかみに冷やさせたうえで瓶の包みを破った。

 包み紙は地元の新聞。この紙は酒の劣化を防ぐために、蔵元が蔵出しの際に巻いたものに違いない。無ろか原酒とは、できた酒に一滴も加水していないこと、何も引いてないことを意味する。

 思い通り、天下一品のものだった。

 20度のアルコール分というのに、まことにさわやか。夢のような芳香秀味の逸品であった。あ、ごめん、よむサラダなのに「飲むバカだ」になってしまった。

読売新聞 よむサラダ(2005.5.1)より抜粋