ダリア日記

ダリア球根の掘り上げ①

11月も中旬に入り北国には、雪が舞い降りる季節となりました。
初夏から楽しませてくれた「ダリア」も、厳しさを増していく冷え込みと同時進行で、露心(花びらが極端に減り、花の中心部の黄色の部分が見えてくる状態)が進んできました。また、降霜が始まり花や茎葉も痛み、枯れ出しました。いよいよ今シーズンのダリアが最後を迎えます。

ダリアは多年草の球根植物です。多年草と言えば「植えっぱなしで毎年芽を出し、花を咲かせる」ことになる訳ですが、ダリアの球根は寒さに弱く(非耐寒性)、寒冷地では冬季間に土中(花壇等の露地)で越冬することが出来ません。

日本国内は、西日本や関東では植え付けたままで越冬が可能となる地方がありますが、一般的にはダリアの球根は晩秋の掘り上げて、屋内外で貯蔵管理を行います。
ダリア球根の掘り上げ②
ダリアを掘り上げるための道具をいくつか紹介します。

①刈り込み(樹木剪定)はさみ(写真中央)・・・庭木の剪定に使われる大きなはさみです。地上部を切り落とすために使います。茎の直径3cm程度までは使用が可能です。それ以上の太さになると、このはさみでは切ることが出来ないばかりか、はさみの刃が欠ける場合があります。その時は、次のはさみを使います。

②株切りはさみ(写真左)・・・養蚕などで使われて来たはさみで、桑の枝等を切るためのはさみです。直径7~8cmまでは楽にきることが出来ます。ダリアは生育が旺盛で、特に大輪系の品種では茎が太くなるものもあるために、このはさみを使わなければ切り取れない場合もあります。

③掘り上げ用クワ(写真右)・・・球根を園地(花壇)から掘り上げる道具です。スコップでも可能ですが土はとても重いために重労働となってしまいます。植え付け株数が多い場合は、写真の掘り上げ専用のクワ(踏みグワ)を使います。これは、掘り上げ部分が棒状になっているために、土が間から落ちて球根だけが掘り上げられるようになっています。

2006.11.14:tenjiku-b:修正削除
掘り上げ③
ダリアは地上部が大きくなるために、風雨から倒伏を逃れるために、支柱(棚)などで支えを作り、花を咲かせてきました。

掘り上げの手はじめに、まず支柱(ネット、棚)等を取り除きます。そして、刈り込みはさみ等を使い、地際から5cm程の部分で茎を切り取ります。

2006.11.14:tenjiku-b:修正削除
掘り上げ④
いよいよ掘り上げですが、クワ(スコップ)を差し込む前にいくつかの注意点を説明します。

①芽(発芽点)を痛めない・・・ダリアの球根の芽は球根本体ではなく、茎の部分についています。そのために、球根と茎をつなぐ細い部分(首と呼んでいます)を痛めないことが大切です。掘り上げの祭に折れてしまい易いために、細心の注意が必要です。

②球根は横に伸びている・・・ダリアの球根は茎を中心に放射線状に広がり、伸びています。クワ(スコップ)を差し込む際は、球根に突き刺すことのないように、はじめは中心から20~30㎝離して差し込むようにします。

※ダリア(天竺牡丹)日記 Vol.75に続きます。

なお、球根とは分球(根分け)した後の一本一本になったものをいい、球根がいくつも付いている写真の状態は「塊根」と呼びます。

2006.11.14:tenjiku-b:修正削除


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