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山辺町湯舟山神神社
26日の午後、連日の陽気で青葉茂り風薫る快晴が続くので、山辺町北山の湯舟地区に訪れた。 暗い冬の呪縛から解き放たれた様に一斉に花や新緑が芽吹く。こんな豊で新鮮な風景が目に入っ てくる事に喜びと幸せを感じるものだ。白鷹町萩野から中山と狐越街道に入り、作谷沢から大蕨 の集落から山道を上っていく。 4月に入り2回目の訪問だが、2・30年も前に獅子宿の屋根に葺く茅材を調達に訪れた記憶が蘇っ てきた。当時、伊佐沢大石地区に住む市会議員の鈴木武二氏も自宅が茅葺で、その紹介でわざわざ 遠路を訪れ交渉をした。その面影の残る廃墟となった茅屋根民家が記憶を呼び覚ましてくれた。 湯舟地区の現在は二軒の住民が住むだけとなっている。標高が高いので道端の少し遅い八重桜が見 頃である。その桜の道路の反対の谷側に赤い鳥居が見え、細い小道が続いていた。 前回は素通りしたのだが、確認すべきだったと気になっての再訪問である。 湯舟地区に入ると二台路上駐車して民家に人の気配がした。赤い鳥居を目指し車で下っていくと、 鳥居の奥の参道石段側で竹の子堀をしているお二人が見えた。これはお話が聞けるだろうと挨拶を して事情を話すと、地元の方のご親戚の方だった。山門風の社務所を抜け、石段を上ると竹林にす っかり覆われた境内にあ理、しっかり草刈りや竹の整備がされた侘び寂びの趣である。社務所を覗 くと畳が敷かれ、黒板があり音符が書かれているので公民館だったのかもしれない。 竹の子堀のご親戚の方にお話を聞くと、現在は移転し日曜日毎に実家を訪れ畠や山菜採りに訪れる のだそうだ。今日は昨年亡くなった父親の法事でご親戚の方と一緒という事である。先日山辺町で 湯舟神楽の獅子頭を拝見した栄四郎さんの話をすると、ご親戚関係で話が早かった。 本題の湯舟神楽については、祖父の代で途絶え詳細は不明だが、神楽を撮影したビデオがあるので 自宅に戻り映像を再生してもらった。数分映像が観れたが、すぐにテープが絡まり再生が途絶えた。 そこで古いビデオデッキの不具合なので、取り出せずデッキのままお借りする事になった。 テープを取り出し修復し、DVDに変換しお返しする事にした。 神楽の件もビデオテープの件も、あまりにスムーズに事が運び驚くばかりである。廃絶した湯舟神楽 のご先祖様たちのお導きなのだろうと確信した。 帰り2026.04.27 -
幻の山辺町湯舟神楽獅子頭発見
山辺町に山形市㊀餌鷹神楽の流派である湯舟神楽があった。 昭和54年12月山形放送テレビ出演最後に廃絶している。湯舟神楽は山辺町北山(湯舟地区)に何時からか不明 だが伝承されていた。神楽は冬季の間の出稼ぎとして伊勢神宮や大阪まで足を伸ばし公演を行なっていたとい う。その神楽で用いられた獅子頭の写真が町史に掲載されていた。 神楽は峯田桂太郎氏の代まで行われ、孫の英四郎氏が所蔵されているという事で、山辺地区に訪れた。 調べた住所を元に、峯田氏宅前にたどり着き車を停車させると、玄関から英四郎氏らしき方が現れた。 なんと、待ち受けてくれた様なタイミングである。事情をお話しすると、湯舟神楽の獅子頭が確かに所蔵され 拝見することを許された。 獅子頭は神楽の獅子頭特有に軽く作られ、和紙で作ったタテガミの付いた幕も取り付けてあった。 町史の写真で気づいたが獅子頭の歯が下の歯の前に重なる構造で、上山の山元地区前丸森や菅の獅子頭の特徴 と同様で興味深い。 獅子頭の目が天を見る様な構造で少し寄り目がかっている。何となく新潟県村上の獅子頭風な印象である。 軸棒は歯で噛んだ後でささくれだって年季が入っている。舌の形をみるといわゆる伊勢大神楽の型では無く 西置賜で見られるL型の形状に作られ、しっかり固定されている。 獅子頭が置かれていた「長持」の木組みの横に収納する場所に神楽で用いる「神鈴」と「語弊」が入っていた。 神楽は7・8人で行われ役割は「かぐら」「あとかぶり」「ひょっとこ」「笛」「語り」「鉦」「太鼓」で一人 二役をする場合もあったという。 戦後、青年団員を中心に神楽を習得し、地区の祭礼や小学校の創立記念日などに後援していたが、以前の様に 村外に出て興行することはなくテレビが普及するにつれて郷土芸能への関心は薄れていった。2026.04.26 -
山辺町の図書館で獅子舞調査
朝日町と上山市の獅子舞調査から隣接する山辺町の獅子舞調査に公民館併設の図書館に訪れた。 以前調べた山辺町史に「湯舟神楽」ついての資料があったが現地調査までは至らなかった。 図書館には郷土史についての棚は無く、やはり町史の湯舟神楽についてのみだったが、 すぐに熊野神社宮司の武田氏に連絡を入れて頂き、神社で獅子頭を拝見することが出来た。 あまりにトントン拍子に事が運び、この機会を待ち望んでいたかのようである。 図書館から10分も掛からない所に熊野神社があり、宮司さんが神社を開け、獅子頭一対を箱から 出して待っていてくれた。山辺町の道路は幅が狭く入り組んでやたらクランクが多い。古い城上町 の様である。 一対の獅子頭は朝日町松原で見た獅子頭の作風に似て、大きめの獅子の脳天には如意宝珠が付いて いた。まず獅子箱の蓋に記名が有り「昭和63年1月吉日細工人佐藤芳夫」と記され作者名と思われ たが、獅子頭内部には「昭和63年1月吉日明日(ぬくい)茂男の作」と両方に記名が残っていた。 宮司さんはこの記名については今までご存知なく、驚いていらっしゃった。獅子頭の存在や作者に ついては、他の地区でもあまり関心を持たれない事が多い。御神輿の露払い獅子的存在で獅子 舞は伝承されていないそうである。現在は愛宕、天満、諏訪神社の三社祭にて稚児行列を5月3日に 行われているが、獅子は別ルートで地区の家々を巡り「悪魔払い」をし家人の頭を噛みお祓いをし 集金する係になっている話だった。 その三社にも各々獅子頭一対があるという。神社拝殿の記名札を探していると日枝の古い神社祭礼 の大正13年8月26日の記念写真に、作風の違う一対の獅子頭が写っていた。左にはかなり大きい太 鼓がある。日付をみると以前は8月26日が例祭日だったのだろう。また「雨乞い祈念」と書かれて ある。熊野神社拝殿にも同様の大きな太鼓があり、写真の様に太鼓を棒で吊り移動してのだろう。 猿田彦の面もあり参加者も数多く盛大だったのだろう。 宮司さんのお話によると、山辺町は5月3日に集中してお祭りが開催され、宮司さんは兼務する神社 の神事に次々と11社回りハードスケジュールなのだそうだ。獅子頭を1日で一気に取材できる日なの であるが、まだ不慣れな土地勘なので準備は相当念入りに組まなくてはならない様である。2026.04.18 -
中学生による獅子頭展開幕
昨日4月14日午後より長井市旧長井小学校にて中学生三人と私の獅子頭の展示が始まった。 来月30日までの開催で、長井市内男子二人と米沢市の女子が制作した獅子頭の展示会は 長井の獅子舞史上初・・全国的にも稀な企画と思われます。中学生制作の獅子頭はダンボ ールやガムテープ、紙粘土やアクリル板、タテガミは白いビニール紐やナイロンの人口毛髪 などを駆使してかたどっています。 幕を付けたG君作の獅子頭は11日の「白山妙理大権現」春の例大祭りで使用したばかりで、 耳は折れ、幕も破け、獅子頭もアチコチ負傷し激しい獅子舞の痕跡を残していました。 小学生の頃からダンボールとガムテープでの獅子頭作り、もう十数作を制作し、改良に改 良を重ね黒獅子の他、白鷹の赤獅子も制作しています。 獅子幕や化粧廻しも同様に手作りで、自分でミシン掛けをして制作したものです。彼は自宅 の空き地に手作りの神社を制作し、毎年増築を重ね立派になって行く様は、毎年見るたびに 驚かされる発想で増築されていきます。獅子舞の道具類や幟も、各地から集まった獅子舞仲 間の持ち寄りや寄付で奇想天外な手作り。 土砂で覆われていた参道も子供達が、土を運びだし境内に移動し整地し、元々のアスファル トの小道が現れていました。子供たちだけで運営する獅子舞祭りは前代未聞で獅子舞の環境 整備まで発展して行く様は目を見張ります。 次回の秋祭りにはどんな発想が現れてくるやら、楽しみで堪りません。 手作りの白山妙理大権現 そんなG君の影響力もあるのでしょう、伊佐沢のM君と米沢在住のYさんも競うように獅子頭 の制作を始め、獅子舞好きな周りの子供たちに刺激になっているようです。これからもっと 多くの子供たちが制作し発表できる獅子頭展に発展できればなと考えています。2026.04.15 -
西高玉稲荷型の獅子の舌
2024年春から制作をしている西高玉稲荷型夜獅子を仕上げている。 もう木地は乾燥や歪みも出し切った感がある。 問題の一つは重量・・昨日までに木地全体で7.1kgまで減量したが、まだまだ軽くしたい。7.1kgにFRP補強や漆、タテガミの重さも加わると完成時8.5kgと予想している。 顎はもう軽くする部分は無く、2kgまで減量した。その為に軽い桐材で制作し巨大な舌(240g)を内部を空洞化までした。昼獅子の方も同様に中部をえぐり出し軽量化を図った。 ? 頭部の6kg +幕の重さが加わり歯打ちの際、頭部からの衝撃が増し自重で顎が破損するヘビー級の獅子は今まで数々修理をしているので分かる。 ショックアブソーバでも取り付けたいところである。 複雑な巻毛の内部までは中々削り出すことが難しく、彫りすぎて薄くなり穴が開いてしまった所も出てきた。他に軽量化出来る部分を考える。 軸棒二本は丈夫な重い樫材を使用しているが、これは代替できない。 長さ34cm幅14cmの巨大な耳も桐材で203gをさらに半分に減量すれば二本で200gの減量となる・・強度と軽量化の悩みはキリがない。2026.04.14 - ...続きを見る