HOME > ◇岩部山三十三観音

岩部山三十三観音めぐり紀行16

  • 岩部山三十三観音めぐり紀行16
  • 岩部山三十三観音めぐり紀行16

第16番「音羽山 清水寺 十一面千手千眼観世音菩薩」

 

松風や 音羽の滝の 清水を むすぶ心は 涼しかるらん

 

清らかな覚りに導いていただける菩薩の説法に触れ、音羽の滝の清らかな水で、心を洗い

清めることを通じて、様々な煩悩から、心から解放されるようになれば、心は平静を取り

戻し、清らかな心境をずっと維持する事ができるであろう。

引用:清水寺ホームページ

 

◇「松風」を「菩薩の説法」と説明していることについて補足すると、「松吹説法度生

声」という中国の法話から来ています。

声だけが説法ではなく、天地に満ちている「松風の音もまた、仏様の説法の声」といった

意味になります。(諸説あり)

2020.06.11:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]

岩部山三十三観音めぐり紀行15

  • 岩部山三十三観音めぐり紀行15
  • 岩部山三十三観音めぐり紀行15

第15番「新那智山 今熊野観音寺 十一面観世音菩薩」

 

昔より 立つとも知らね 今熊野 ほとけの誓ひ あらたなりけり

 

今熊野の観音様は昔から人知れず、人々を救う誓いを立てておられ、

それは今も新たな誓いとして変わらない。

 

◇「あらたなり」と山号の「新那智」をかけています。

 

今熊野の霊験記(引用:今熊野観音寺ホームページ)

後白河法皇は持病として激しい頭痛がおありでした。今熊野観音に頭痛平癒のご祈願を

続けられたところ、ある日の夜、法皇の枕元に観音様が現れ病める頭に向けて光明を

お差しかけ下さいました。すると永年苦しんで来られた頭痛が、不思議にもたちまちに

癒えてしまいました。

 

◇上記の説話を踏まえると「枕元に立つ」と「誓いを立てる」をかけているのかも

しれません。

2020.06.10:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]

岩部山三十三観音めぐり紀行14

  • 岩部山三十三観音めぐり紀行14
  • 岩部山三十三観音めぐり紀行14

第14番「長等山 三井寺(園城寺) 如意輪観世音菩薩」

 

いで入るや 波間の月を 三井寺の 鐘のひびきに あくる湖

 

出入りする月の明かりが、琵琶湖の波間を照らしている。

やがて夜明けの鐘が響きわたり、湖の水面が明るく輝きだす。

 

◇月を「見る」と「三井(みゐ」」をかけています。

2020.06.09:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]

岩部山三十三観音めぐり紀行 番外編

  • 岩部山三十三観音めぐり紀行 番外編
  • 岩部山三十三観音めぐり紀行 番外編

岩屋堂地蔵尊

こぶし荘さんの北側にある岩屋堂には第2番から第5番の観音様が彫られています。

岩屋堂には洞穴があり、その中に一基の地蔵尊が鎮座しています。

享保御絵図(享保2年・1717年)には「岩屋戸 此処の中に地蔵あり」と

記述されていることから、観音様よりも古く300年以上前から鎮座しています。

2020.06.09:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]

岩部山三十三観音めぐり紀行13

  • 岩部山三十三観音めぐり紀行13
  • 岩部山三十三観音めぐり紀行13

第13番「石光山 石山寺 如意輪観世音菩薩」

 

後の世を 願ふ心は かろくとも 仏の誓ひ おもき石山

 

現世を重んじて、後の世を願う思いは軽くても

石山寺の観音様のご誓願は、石山のように重く揺るがない。

 

◇「かろく(軽く)」と「おもき(重き)」が対句になっています。

また、おもき「石山」と「石山寺」をかけています。

 

第13番の観音様は8番・11番と共に眺岩に彫られています。

岩の上に彫られていますので、見落とさないようお気をつけください。

2020.06.08:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]