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岩部山三十三観音めぐり紀行20

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第20番「西山 善峯寺(よしみねでら) 千手観世音菩薩」

 

野をもすぎ 山路にむかふ 雨の空 善峯よりも 晴るる夕立

 

桧や杉の木立の中、上り坂を歩まれるころに急に曇って沛然※とした夕立になり、やっと観音堂に着かれ、夕立も晴れて、身も心もすがすがしい清浄の域に達せられたご様子と存じます。

このように、旅には雨もあり晴もあり、人生も然りであります。前向きに「日々これ好日」、観音様と共に、観音様がお護りくださるのです。

※はいぜん 雨が強く降るさま

 

引用:善峯寺副住職 掃部光暢「西国巡礼慈悲の道」より

 

第20番の観音様が鎮座する硯(すずり)石の洞穴から水が流れています。

伝説によると、

慈覚大師円仁が霊場を求め岩部山を踏査した時、洞の奥に清水が湧き出ているのを見て、矢立の墨壺に入れたことから硯石と呼ばれるようになりました。

(円仁はその後、山寺(立石寺)を創建しました。)

この故事から、この水を持ち帰り硯水として使うと、習字が上達すると云われています。

 

 

2020.06.18:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]

岩部山三十三観音めぐり紀行19

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第19番「霊ゆう山 革(こう)堂(行願寺) 千手観世音菩薩」

                ゆうは鹿の下に七がつく字です

 

花を見て 今は望みも 革堂の 庭の千草も 盛りなるらん

 

厳しい自然の中で咲く花を見ていると、今の望みは気持ちを革(あらた)めること、

革堂の庭の千草も盛んに咲いていることだろう。

 

◇「革堂」と「革める」をかけています。

 

花を「御法(みのり)の花」※、千草を「千手観音」に例えているとすると、

「御法の花を見て(法華経の教えで)、気持ちが革まる。

革堂の千手観音様のご利益も盛んとなるであろう。」と解釈できます。

 

※法華経のことです。

 法華経の中の「観世音菩薩普門品第二十五」が観音経になります。

2020.06.16:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]

岩部山三十三観音めぐり紀行18

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第18番「紫雲山 六角堂(頂法寺) 如意輪観世音菩薩」

 

わが思ふ 心のうちは 六の角 ただ円かれと 祈るなりけり

 

六の角とは、六根(眼・耳・鼻・舌・身・意)によって生ずる六欲のことで、これらを捨て去って角を無くし、円満になること、すなわち「六根清浄を願う」という祈りを込めた形と伝えられています。

引用:六角堂ホームページ

 

◇「六の角」と「六角堂」をかけています。

岩の上部にありますので、見落とさないようお気をつけください。

2020.06.15:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]

岩部山三十三観音めぐり紀行番外編 前立仏

  • 岩部山三十三観音めぐり紀行番外編 前立仏

第1番観音様を目指し、参道を行くと最初に現れるのが「前立観音」(まえだちかんのん)です。ですがその像容をよく見ると、炎の光背を背にし、右手には剣、左手には羂索※を持っている様子から不動明王像と考えられます。

 

前立という言葉には「本尊を守護してその前に立っている像」という意味があることから、おそらくこの地から1km以上山奥にある「北沢不動尊」の前立仏であると思われます。

 

※衆生救済の象徴とされ、不動明王や千手観音などがこれを持っています。

2020.06.15:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]

岩部山三十三観音めぐり紀行17

  • 岩部山三十三観音めぐり紀行17
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第17番「補陀落山 六波羅蜜寺 十一面観世音菩薩」

 

重くとも 五つの罪は よもあらじ 六波羅堂に 参る身なれば

 

例え五つの大罪(一つには父を殺し、二つには母を殺し、三つには聖を殺し、四つには平和をみだす、五つには仏の身より血を流す)を犯した者でも、御観音様とご縁を結び、

今度は六つの六波羅密※を日々実践することにより罪は消えていくことだろう。

 

引用:六波羅蜜寺チケット

 

※六波羅密とは、この世に生かされたまま、仏様の境涯に到るための六つの修行

(布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧)をいいます。

波羅蜜とは彼岸(悟りの世界)に到ることです。

 

引用:六波羅蜜寺ホームページ

2020.06.12:nakagawako:コメント(0):[◇岩部山三十三観音]