令和8年10月6日から11日まで実施された米国バーモント州ラットランド市への出張の際の旅費は違法に支払われたので、適法に再計算し、旅費の精算を行うよう請求する―こんな内容の住民監査請求(職員措置請求書)を11月2日付で市監査委員会へ提出、同日付で受理された。回答期限は請求日から、60日以内。市HP上に掲載されている請求履歴(平成22年~令和4年)によると、この12年間の事案は2013(平成25)年度に私が請求した「姉妹都市締結にかかる米国ホットスプリングス市への旅費」と「花巻国際交流協会への委託料」にかかる2件だけだった。行政との距離感を改めて考えさせられた。請求書の内容は以下の通りだが、こうしたゴツゴツした文章にはやはり、解説が必要である。記者時代の作法を思い出し、少しわかりやすいように記したい。
〈解説〉
この住民監査請求の内容は簡単にまとめると、海外出張に際して市の旅費条例が定めている「国家公務員の例による」ということの法律「国家公務員等の旅費に関する法律」が一昨年に改正されたのに、市の関係条例がその改正を見落として、古い法律の状態で今回のラットランド市出張の旅費を計算、支給したことが今回、行政文書開示請求をして入手した「外国旅行の旅費の算出表」によって判明した、ということである。
具体的には旅費全般にわたって、この法律改正前の古い項目や単価で計算されており、現行のルールに従っていないこと。さらに市長、議長、教育長には一般職より高い旅費が支払われているが、この根拠となる部分が前述の「国家公務員等の旅費に関する法律」の改正によって法律から削除されたのに、市の旅費条例ではその削除された内容が依然として書かれていて、必要な条例改正を見落としているのに、既に効力のない従前の運用を適用して高い旅費を支払っている状態であることを指摘するものである。
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花巻市職員措置請求書
花巻市監査委員 萬 久也 様
令和8年11月2日
請求人 住所 花巻市桜町3-57-11
氏名 増子 義久 押印
電話番号 090-5356-7968
花巻市に関する財務会計上の行為について、地方自治法第242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添え、監査を求め、かつ必要な措置を請求します。
1 請求の趣旨
花巻市の海外出張の旅費支出の根拠は、市長及び教育長の場合は「花巻市常勤の特別職の給与及び旅費に関する条例」(第5条第1項及び第2項)、 議長の場合は「花巻市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例」(第5条第2項及び第4項)であるが、いずれの場合も「花巻市一般職の職員等の旅費に関する条例」(第18条)にある「外国旅行の旅費については、国家公務員の例による」を準用している。
花巻市長ほか7名が令和8年10月6日から11日までに実施した米国バーモント州ラットランド市出張に際して市長が支払った旅費は、行政文書開示請求によって入手した「外国旅行の旅費の算出表」(別添事実証明書)によると「日当」、「甲」、「丙」、「食卓料」のように「国家公務員等の旅費に関する法律」の現行の法律に存在しない規定を用いて計算しており、国家公務員の例によっていないことが明白であり、「花巻市一般職の職員等の旅費に関する条例」(第18条)に違反している。
よって、今回の海外出張旅費全体にわたって、関係条例が要求しているとおり、国家公務員等の旅費に関する法律に基づいて、再計算した上で、旅費の精算を求める。
また、市長、教育長の旅費計算に当たっては「花巻市常勤の特別職の給与及び旅費に関する条例」(第5条第1項)、議長にあっては「花巻市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例」(第5条第2項)にある「国家公務員等の旅費に関する法律(昭和25年法律第114号)別表第2に掲げる指定職の職務にある者と同一の額」を適用しているが、この法律は令和7年4月1日に改正法が施行され、従前の「別表第2」は法律から削除された。
そして、類似の条項は「国家公務員等の旅費に関する法律施行令」に移されている。よって、市長、教育長及び議長に国家公務員指定職と同一の支払いを規定する関係条例と国家公務員等の旅費に関する法律とに齟齬が生じており、現行の条例では指定職と同一の旅費を支払うことができないことを申し添える。
(写真は住民監査請求のイラスト=インターネット上に公開の写真から)



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