前途多難な船出…新体制下の初議会、さっそく「二元代表制」に逆行~”高校生”議会を見習え!!??

  • 前途多難な船出…新体制下の初議会、さっそく「二元代表制」に逆行~”高校生”議会を見習え!!??

 

 「あの”ドアマン”事件から何も進化していないのではないか」―。新体制下での初めての花巻市議会臨時会が7日開会した。議案審議の様子を中継画面で見ながら、私は初当選した当時の光景を複雑な気持ちで思い出していた。2010(平成22)年9月定例会…70歳で新人議員となった私は緊張した面持ちで議場へ向かった。次の瞬間、目の前の異様なたたずまいに思わず、足が止まった。出入り口に陣取った議会事務局員がホテルのドアマンよろしく開閉にいそしみ、胸を張った議員や市幹部が次々に議場に入っていった。

 

 「私は五体が満足だから、自分で空けますよ…」―。この“ドアマン”事件との遭遇が私の議員生活のその後を決めたと言っても良い。市側と議会側とは互いに監視し合うという「二元代表制」の大切さを学んだ私は、その理念が次々に打ち破られていく現実に打ちのめされた。世間の常識が通用しない「異次元空間」が目の前に広がっていった。そして、その光景は今さらに顕著になりつつある。

 

 この日の議案審議の中で、任期が終わった議員選出の「監査委員」人事が行われた。地方自治法の規定により、当市では識見を有する委員と議員の中から選ばれる委員の二人体制になっている。新たに選任されたのは市職員(旧東和町を含む)をへて、市議会議員に転じた当選4回のベテラン議員。この人事案件が討論を省略し、全会一致で可決される様子を目の当たりにしながら、私は議会制民主主義の生命線である「二元代表制」が音を立てて崩れ落ちるのを感じた。

 

 「予算などを承認した議員が今度はその執行を監視する」―。そもそも、一人二役のこの“利害相反”関係こそが二元代表制とは相容れないのではないか。こんな批判が高まったため、上位法である地方自治法は2017(平成29)年、議員の選任義務を「選択制」にする法改正を行い、滋賀県の大津市や長浜市、茨城県牛久市などではすでに、議員選出の監査委員は廃止している。その一方で、当市ではこの日の初議会で逆に「一人三役」(元職員×現職市議×監査委員)という時代逆行を強行した。大津市など先進自治体の関係者は以下のように忠告する。

 

 「行政OBとしての“身内バイアス”によって、監査の客観性や独立性が損なわれやすくなる」、「元職員としての知見は議会の場で、執行部への鋭い質問や政策提言として発揮されるべきだ」……。昨年開かれた”高校生”議会では市内7校の20人が「花巻の将来」を共通テーマに活発な議論を繰り広げた。“タコツボ”議員や”ソンタク”議員の道に迷い込まないためにも、まずは若き後輩議員たちの意見に謙虚に耳を語るべきであろう。「二元代表制こそが、議会のいのち」―。この日、新議長に就任した佐藤峰樹議員(明和会)こう、胸を張った。「事実は小説よりも奇なり」ー。“舌先三寸”とはこのことではないのか。虚しさだけが残った。

 

 

 

 

 

(写真は現職議員と記念撮影に収まる高校生たち=令和7年10月28日、花巻市議会議場で=インターネット上に公開の写真から)

2026.08.07:masuko:[ヒカリノミチ通信について]

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