「長い経過を辿った問題なので、(限られた時間内の)この場での答弁は遠慮したい。一方、現在進行中の駅前図書館の計画はスケジュール通りに進めたい」―。22日開催の市政懇談会で小原勝市長はこのように語り、新花巻図書館の立地にかかる私の質問に対する回答を事実上、拒否した。市民の関心が高い市政課題に対し、しかも“市政”懇談会の席上でその回答を拒否するという前代未聞の出来事。「信頼される市政」や「市民との共創」…。冒頭あいさつで白々しく、こう語って憚(はばか)らない「おらが市長」に対し、「清き一票を返してほしい」と私は内心で毒づいていた。「選んだ方のお前がバカだっていうことさ」―遠音にこんなささやきが聞こえた。
「前市政は肝心なことには一切、答えていないので、新市長に改めてお尋ねしたい」と切り出し、①上田東一・前市長は新図書館の立地場所について、花巻市立地適正化計画の中に「(花巻病院跡地を含む)まなび学園周辺」と明記した。その後、「駅前立地」へと180度転換した背景と理由は何か、②市側が設置し、最終的に駅前立地を決めた対話型「市民会議」は4回の会議すべてで、出席者数が構成人員(75人)を下回り、6人は出席ゼロだった。一方、「病院跡地」への立地を望む署名数は市側が精査した結果、6,181人に上った。この“民意”の乖離(かいり)をどう考えるか。市民会議が民意を集約するための機能を担保していると認識しているか―の2点について、質問した。
これに対する小原市長の「回答拒否」については、冒頭で触れた通りである。さて、皆さんはどう思われますか。以下に質問のバックデータを掲載するので、参考にしていただきたい。
質問―①
・「花巻市立地適正化計画」(2016年=平成28年6月1日)の中に、学園都市会館(まなび学園)周辺への「図書館(複合)の移転・整備事業」を明記
・「新花巻図書館整備基本構想」(2017年=平成29年8月15日)の中で、都市機能誘導区域内に「候補地を数箇所選定した上で基本計画において場所を定める」と立地場所を拡大
・「新花巻図書館複合施設整備事業構想」(2020年=令和2年1月29日)を市民手続きなしに突然、公表。JR花巻駅前に50年間の定期借地権を設定。図書館と賃貸住宅を併設する、いわゆる「住宅付き図書館」の駅前立地構想が表面化。同年11月12日に住宅併設部分と定期借地権については白紙撤回へ
・「新花巻図書館整備基本計画」(2025年令和7年5月19日)が市教育委員会議定例会で策定。「駅前立地」が正式に決定
・「昭和設計・tデ・山田紗子建築設計事務所共同企業体」が設計業務の委託業者に決定(2025年=令和7年11月24日)。「業務委託契約書」(令和8年1月7日付)を市側と締結
質問―②
・「3,500人VS75人」~無作為抽出した15歳以上の市民3,500人の中から、参加希望した75人で構成(回答率2%余り)
・「75人」の会議への出席状況~第1回(65人)、第2回(64人)、第3回(57人)、第4回(53人)
・出席回数~4回(42人)、3回(19人)、2回(6人)、1回(2人)。6人は出席ゼロ
・「病院跡地」への立地を求める署名数~市側が精査した結果、「6,181」人と公式に発表
(市政懇談会には地元住民など30人以上が集まり、熱気のこもった議論が続いた=5月22日午後、花巻市南城の花南振興センタ―で)



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