議会の判断は如何に?…注目の図書館関連予算の審議の行方に関心!!??

  • 議会の判断は如何に?…注目の図書館関連予算の審議の行方に関心!!??

 

 「駅前立地に最終的にゴーサインを出すかべきか否か」―。新花巻図書館の関連予算を審議する市議会6月定例会の議案審議が6月10日午前10時から開かれる。足掛け10年以上に及び、立地場所をめぐって民意が二分された“迷走劇”について、議会側がどういう判断を下すか―市民も固唾(かたず)を飲んで見守っている。今回、補正予算として上程されているのは「測量・調査費」や「計画・設計費」など債務負担行為を含む約4億3千万円。この中で注目されるのは「基本設計」と「実施設計」を一括して発注する際、「公募型プロポーザル方式」を採用していることである。

 

 「駅前か病院跡地か」という立地場所の選定の際、双方の「事業費比較」調査を落札したのは「(株)大日本ダイヤコンサルタント」だったが、他の入札参加者10社のすべてがJR側の事業のほとんどを請け負っている独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」(JRTT鉄道・運輸機構)の「有資格業者」だったことが判明。「どこが落札してもJR寄りの“ひも付き”入札ではないか」という疑念が起きた。同独立法人は鉄道周辺の工事の安全確保のため、「線路近接工事安全対策」を定め、工事に参入できる有資格名簿を公表している。果たして、今回は「公平性」を担保できるのか。

 

 予算措置の中でこれに該当する業務内容は「実施設計」の中の「JR東日本との線路近接協議資料の作成及び協議」。工事の安全性確保は言うまでもないが、「事業費比較」調査の際のような疑念が生じないよう公平な選定を望みたい。

 

 一方、市側が住宅付き図書館の駅前立地の構想を打ち出した2020年(令和2)年1月当時、図書館本体の建設費は約21億円と見積もられていたが、今回の予算措置では2倍近い約40億円にはね上がった。また、JR用地を購入した場合の土地評価額は当時、約7千万円と算定されていたが、この5年間で当該周辺の地価に変動がないにも関わらず、用地費として1億3千万円が計上されるなど不透明さが浮き彫りになっている。さらに、実際の工事に着手するのは3年後の令和10年とされており、その時点での事業費の算定はまったく予測できない状況にある。

 

 「首長も含めてですが、政治としての議会も含めて、私は非常に極めてその責任は重いと思っていると言わざるを得ないです。ですので、議会でこれをしっかり透明な場所で議論をして、最終的に良い合意形成をしてほしいと思います」―。一方、教育委員会議(5月19日)で「整備基本計画」を最終的に議決した際、委員のひとりは二元代表制の車の両輪に対し、こう厳しい注文を付けた。議案審議の場では今度こそ、双方の真価が問われることになる。

 

 

 

 

 

(写真は線路に近接するスポーツ用品店跡地に建設が予定されている「駅前図書館」=花巻市大通りで)

 

 

 

 

≪追記≫~お米は高いけど…

 

 「庶民」を名乗る方から、こんなコメントが届いた。「庶民は高いお米に翻弄されているけど、花巻市は4億3千万円ものお金をすぐに出されるんですね。すごいなあ」

2025.06.09:masuko:[ヒカリノミチ通信について]

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