スパリヴァーラムという機関誌
を元嫁が発行してて
その何号かに私が
チャトニーについて書いたことが
あり、それを改めて
ここに書きますと・・・
1990年8月25日
私だけのインド料理
「美味しいのが勝ち」(三)チャトニー
「少佐どまりは納得できない」
鶏肉も羊肉も
チャトニー添えれば、驚くほどのおいしさ
チャトニは永遠の神秘、そんな手柄をたてたのに
なぜグレイン少佐は大佐に昇進しなかったのか?
ジョン・F・マッケイ タイム社刊より
「チャトニーの添えてない料理は笑顔のない女性のようだ」
と酒に飲まれた頭で記憶違いをしていたが、もっとも、
インドでは美女の条件にえくぼがして来ない。
『ENGLISH-HINDI DICTIONARY』で「DIMPLE」に該当する
語があったが、逆に『HINDI-ENGLISH DICTIONARY』で引くと
DIMPLEは出てこず、「あばた」という意味の「PIT」が見られる。
「あばたもえくぼ」という常套句も、インドでは
「えきぼもあばた」になるかしらん。
この「あばた」という言葉は、サンスクリットの
アルブダ(arbuda)の音写で皮包・腫れものの意で
あるとされ、「八寒地獄」の一つの「阿浮陀(あぶだ)地獄」の
阿浮陀であるという。
日本でも、えくぼがあるからどんな女性も魅力的ともいえない。
しかし、えくぼがある為に少しプラスの要因が増えるとはいえるだろう。
えくぼと違い「トリ・ヴァリー」<へその上下の三本の条>に対しては
なれないものがあり、カーリーダーサやバルトリハリの詩頌の世界だけでは
もうひとつ見えてこなかったものが、実際の生身の女性で見えてくる。
それは愛の神カーマが登る階段でもある、トリ・ヴァリーでしかありえない。
牡鹿や蓮華にたとえられる眼、象の前額の比喩の胸も美晴しいが、しかし
何といってもトリヴァリーと言う事は「料理にチャトニー、女性にトリ・ヴァリー」
と言い切る事も可能なことだろう。
女性とトリ・ヴァリーについては、その方面の先達に高説を開現していただく
事にして、「チャトニー」に話を戻すことにする!
と、もの凄い前書きだが、いよいよチャトニーに話は移るが
それは次回ということで。