今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。
◎ 孟母三遷
孟子(もうし)は、春秋戦国時代に中国で活躍した儒学者です。孟子の母親は、息子の教育を中心に暮らしを考えるという子育てをしました。
一家は最初、墓地の近くに住んでいましたが、幼い孟子が弔い(とむらい)のまねをして遊ぶので、市場の近くに移り住みます。しかし今度は、商いのまねをして遊ぶようになりました。そして三度目は、学校のそばに移り住みました。
すると孟子は、礼儀作法をわきまえるようになり、家族はその地でずっと暮らすようになりました。後に孟子は学問を修め、著名な儒学者となったのです。
「子供のより良い教育環境のために住む場所を三度変えた」という孟子の母親の教育のあり方は「孟母三遷」と呼ばれています。
環境が人の成長に影響を及ぼすことは、職場にも当てはまるでしょう。職場内の環境次第で、働く意欲は左右されます。
よりよい職場環境を作る第一歩として、デスクやキャビネットなど、身近な場所の整理整頓から始めて、働く場を整えていきたいものです。
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<コメント>
ラジオのテレホン人生相談という番組は、今でもやっているかどうかわかりませんが、冒頭のフレーズが印象的でした。
「変えられるものは変えましょう。変えられないものは良い方向で受け容れましょう」という意味合いだったと思います。
環境の中でも、変えようと思えばすぐに変えられるもの、すぐには変えられないもの、まったく変えられないもの、の3種類があると思います。
コントロールできることなら、時間がかかろうが、良い方向に持っていきたいですね。
◎ 整頓の威力
電気設備業を営むA社は、昨年、高卒の新入社員を採用しました。もともと採用の予定はなかったものの、
急遽(きゅうきょ)、採用を決めたのには訳がありました。
発端は、A社の作業車がいつも給油しているガソリンスタンドです。給油中、アルバイトの高校三年生から、「高卒の採用はないのですか」と尋ねられました。
他の社員からも同じ話を聞いたA社の社長は、【なぜわが社に入りたいのだろう】と気にかかり、別の社員に、理由を尋ねてもらいました。
すると、「どの作業車もいつも道具類がきれいに整頓されていて、こんな先輩たちのいる会社で仕事がしたい」という答えが返ってきたのです。
心を動かされた社長は、急遽、入社試験を実施。面接では、成績優秀で親思いの優しい面を知り、即座に内定を出したということです。
私たちの仕事は、お客さまの面前で行うばかりではありません。むしろ誰の目にも触れない仕事の方が多いくらいでしょう。他人には評価されにくい部分でも、心を込め、手を抜かない仕事ぶりは、良き出会いや状況を招き寄せるものです。
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<コメント>
人手不足と言われますが、どういうところにチャンスがあるかわかりませんね。人が来たくなるようなものをどの程度持っているか、社風を含め反省したいものです。
採用される側にしても、いい求人がない、といってあきらめる人もいますが、求人が出てなくても、このように相手の心を動かす真心からの動機があれば、ことが動くこともありますね。
女子プロ野球 「東北レイア」
東北の女子プロスポーツと言えば、サッカー、バレーボール、プロレスなどがありますね。
昨年埼玉から仙台に拠点を移し、チーム名もノースレイアから東北レイアと改めた女子プロ野球の存在はご存じだったでしょうか?
詳細はホームページをご覧いただければと思いますが、先日河本悠監督の講話を聞き、応援したいと思いました。
小学校まで野球をがんばった女の子が中学校からはソフトボールやその他のスポーツに転向して夢をあきらめてしまっていることを変えたい、という志を持っています。
オフィシャルパートナーあるいは、支え隊、ファンクラブなど、様々な形で応援していきましょう!