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ハモコミ通信2006.3

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社会に求められていること        


 今年は企業の採用が増えているようですね。少し前ですが、右表をみて「へぇ~」と驚いた記憶があります。同時に「そうだよなぁ」とも思いました。

 「企業が学生に求める」=「社会が人に求めている」と置き換えることができるでしょう。

 熱意・バイタリティ・明るさ・協調性・ストレス耐性・社交性など、人間力だけで勝負できること、たくさんありますね。コミュニケーション能力と発想の豊かさはプラスαその応用編といったところでしょうか。

 この表を当時中1の娘に見せたら「やったー」と言ってました。「基礎学力がなくてもコミュニケーション能力があればいいのね」という勘違い。「基礎学力はどうでもいい、っていうことじゃないぞ~」と言いましたが、それ以上にコミュニケーション能力に対する勘違いが大きいと感じたのです。「初めて会った人とも臆せず話ができる」というのが彼女の中の「それ」のようでした。

 第一印象に影響大の「非言語パフォーマンス」から始まって、場の空気を読む、相手の心情を察する、適切な質問によって相手の良いところを引き出す、真意を探る、回答を整理して考える・・・。「娘よ、がんばれ」

 もちろん娘や新入社員だけじゃありませんね。私達企業人も社会から同じことが求められているわけで、これらを磨いてがんばりたいとおもいます。


2006.03.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2006.2

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素敵な・・・        


 知人からいただいた寒中見舞いに綴られていた詩をご紹介します。お父様が亡くなったとき、その友人が贈ってくれたのだそうです。

 この知人は、きっとこの詩によって少し心が癒されたのでしょう。そして、自分以外にも親しい人を亡くされた方がたくさんいるだろう、と考えたのでしょう。友の心遣いを単に自分の慰めとするだけじゃなく、あいさつ文に添えて送ってくれたというわけです。

 詩の素養などまったくありませんが、この詩は実に共感できました。風になったり、光になったり、雪や鳥や星になる・・・。そんな風に思えたら、本当にそう思えたなら、癒されそうですね。私たちが住んでいる自然豊かな北の大地にぴったり似合う、そんな詩だなぁ、とも感じました。

 お互いの気遣い合いについても感じ入ったのでご紹介させていただきました。

(※後で調べたら天声人語などでも紹介された有名な詩のようで、本・絵本・CDもあるとのことでした)



千の風になって

私のお墓の前で泣かないでください
そこに私はいません
眠ってなんかいません
千の風に 千の風になって
あの大きな空を 吹きわたっています

秋には光になって 大地にふりそそぐ
冬にはダイヤのように きらめく雪になる
朝は鳥になって あなたを目覚めさせる
夜は星になって あなたを見守る

私のお墓の前で泣かないでください
そこに私はいません
死んでなんかいません
千の風に 千の風になって
あの大きな空を 吹きわたっています

 新井満訳(原文は英語 作者不詳)

2006.02.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2006.1

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プラスの期待        


 あけましておめでとうございます。年があらたまると、ごちゃごちゃしていたことも、とりあえずリセットできて、さわやかな気持ちで再スタートできますね。どんな抱負をかかげましたか?

 昨年10月号でフレーミングというお話をさせていただきました。年初めには、プラスの期待によるプリフレーム(※)によって、自分自身もそして職場も家庭もすべていい方向に導いていきたいものですね。

 好きな言葉で 「人生は今日が始まり! きのうまではリハーサルです。」というのがあります(講演家田中真澄氏の言葉)。年が明けなくても毎朝リセットできるというわけです。いいですよね、コレ。

 ジェームス・スキナー氏の提唱する朝の質問(自分自身に対する)は、まさにプラスの期待によるプリフレームそのものです。

 「私は今、何を感謝しているだろうか」
 「誰が私を愛してくれているか」
 「私は誰を愛しているだろうか」
 「今、生活の中で何がすばらしいか?」

 「何がすばらしいか?」と聞かれれば、脳はすばらしいことを探すことに集中するものですものね。私たちがしなければならないことといえば、すばらしいことがいつ起こってもいいように、真摯な心の準備とより良い行動習慣を磨くことでしょうね。そんなわけで、新年くらいは明るい話題で楽しく語らいたいものです。

 昨年の世相を表す漢字は「愛」でしたね。一昨年の「災」と比べてなんといい言葉でしょうか。「愛」と言われれば愛に関することを探すわけで、昨年災いがなかったわけではありませんもの。

  ※プリフレーム:コミュニケーション技術の一種。前もって期待を明確にし、相手の理解や集中するところを導くというものです。 

2006.01.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2005.12

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健康状態とコミュニケーション        


 顧客満足度ナンバーワンのホテルといえば、大阪リッツカールトンホテル。その高野社長によれば、「ホテル業界でやっていくには『健康』くらいじゃダメ。24時間お客様の様々な要望にお応えしていくためには『頑健』じゃなくちゃ。」だそうです。

 ジェームス・スキナー氏によると、コミュニケーションのトラブルの多くは、その技術的な問題もさることながら、互いの健康状態が下がっていることが最大の原因だそうです。確かに健康状態と感情は密接に関連しているように感じますね。だとすると自分の感情をコントロールするためには、まさに頑健であることが必須と言え、それがコミュニケーション名人への第一歩なのでしょう。

 同氏によれば、健康とは病気をしないという消極的な意味ではなく、エネルギーの高い状態を保ち続けることだそうです。そういう観点で自分の健康状態をチェックしたとき、まだまだムラが多いな、と反省。ではどうやったら高いエネルギー状態を常に保ち続けられるのでしょう?

 同氏は、有酸素運動と食事内容がポイントと言っています。  

 有酸素運動は、脈拍数で自分の最大心拍数の60%~80%くらいのところでやる運動です。最大心拍数とは人によらず220-年齢だそうです。これを計るためには心拍計機能付時計(13000円くらい)が必要になります。平地ではゆっくりとしたペースのジョギング、登り坂では急ぎ足くらいがちょうどその範囲に入ります。この有酸素運動を週3回以上やることが推奨されています。

 食事のほうは、摂取と消化に重きを置いています。食べたものは、体の中に取り込まれるか排出されるかのどちらかです。実はこの排出に毎日フルマラソン相当のエネルギーを使っているらしいのです。従って消化のいいもの、体にとっていいものだけを食べることが基本です。では、何がよくて何が悪いのか? いいものは、新鮮な空気ときれいな水、そして果物と野菜だそうです。悪いものは、タバコ・酒・カフェイン・薬・過剰なタンパクおよび赤肉・過剰な塩分・加工食品と砂糖。

 いかがでしょうか? コミュニケーション名人になるには、相当な覚悟がいりますね。

2005.12.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2005.11

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キャッチコピー        


 キキダス・マーケティングという独自の理論を展開している中山マコトさん。彼の著書のサブタイトルが素晴しい。「聞き出す! 効き出す! 危機脱す!」 わかります? 売れるヒントを上手に聞き出すことが商売繁盛の始まりと言い放っていますが、まさにそのとおりですね。そして聞き出したコトバから、いかにして売れる仕組みづくりを編み出していくか? です。聞き出すといっても、必ずしもインタビューして回るばっかりではないようです。聞き耳をそばだてるっていうのも非常に有効だと説いています。

 例えばこんな感じです。「なんかこのお店、店長のオススメがいっぱいありすぎて、どれを選んでいいかサッパリわかんないわねぇ。」という会話を聞いたら、「そうか、もう少し商品を絞って推奨しよう」。あるいは、「最近どうも香りの強いお茶が多いんだよねぇ。もっと水みたいにガブガブ飲めるお茶がいいんだけど。」というつぶやきが聞こえたら、それを新しいお茶の開発コンセプトづくりに取り入れる、などなど。

 氏のメルマガの今週のテーマは「売れるコピーを書く技術」。その中で1対1の法則というのがありました。POP(購買時点広告)のコピーを書くとき、「皆さん」とか「あなた方」という言い方をしてしまうと、「あっ、自分のことじゃないのね?」っていう感覚が生じてしまい、読む気がグンと落ちてしまうのだそうです。言われてみると納得ですよね。読み手、受け手はあくまで一人。「あなただけに教えます・・・この美味しさの秘密・・・」っていうイメージだそうです。

 実はこれを読んで、これまでのハモコミ通信を読み返してみました。POP広告も通信も同じことですものね。そうしたら、19回のうち7回は、「皆さん」という表現やそのニュアンスで書いていました。いかんいかん。

 ちなみに、キャッチコピーの手法としては、倒置法「ついに明かされた!ヒット商品を生み出す10のルール」、疑問法「あなたは『西班牙』という漢字が読めますか?」、踏韻法「旨い、早い、安い」、比喩法「私はお金のお医者さんです」、ダブルリバース法「負けたくないなら負けない戦略を取れ」などなどいっぱいあるようです。
                                           
※ 西班牙はスペインと読むそうです

2005.11.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2005.10

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フレーミングというお話        


 まったく同じコミュニケーションの中身であっても、違う観点から見れば意味が違ってきますね。これはすべてのコミュニケーションに絵と同じように額(フレーム)がかかっているからです。このフレームをかけることをフレーミングって呼んでいるのです。4種類のフレーミング技術をみてみましょう。

①プリフレーム(前もって額をかけること)
 前もって期待を明確にし、相手の理解や集中するところを導くというものです。例えば普段生活していない場所で「さて、周りを見回して黄色いものを全部見つけてください」と言われたとします。次に「では、目を閉じてください。今あなたの周りにある赤いものは何ですか?」と質問されると、なかなか答えられないものです。なぜなら黄色いものを見るようにプリフレームをかけられていたからです。

②リフレーム(今の額をはずし、違う額をかける)
 これはどんな状況になってもプラス発想に転換できるワザといえます。以下のような状況のとき、あなたならどのようにリフレームをかけますか? ・強い競合相手が参入してきた ・上司にいつも怒られている ・外は大雨になった ・子どもがピアノの発表会でうまくできなかった

③ディフレーム(今かかっている額を壊す)
 相手が作ろうとしている額を力強く壊しながらリフレームすることです。例えば「ちょっと納期が遅れただけです」という人がいたら、「いいえ、顧客との信頼を壊しているのです」と諭したりするわけです。

④アウトフレーム(今のフレームから離れて、客観性を取り戻す)
 何かにこだわって感情的にマイナスになっている人がいたら、ちょっと違う観点で情況を見つめなおしてあげると、相手をラクにしてあげられますよね。このとき言葉だけじゃなくて、体の使い方も同時に変えてあげるとよくなることが多いようです。昔から棚の上を掃除すると元気になる、といわれているように、手を上にあげるだけで気持ちを明るくする助けになるようです。

2005.10.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2005.9

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AIDMAの法則        


アイドマって読みます。アメリカのローランド・ホール氏が提唱した消費行動の仮説です。
   Aは、Attention(注目してもらう)
   Iは、Interest (興味をそそる)
   Dは、Desire (欲しくなる)
   Mは、Memory (記憶に残る)  または Mature(熟成させる)
   Aは、Action (行動に移す)

 この法則には、人を動かすためにはどうすればいいか、という大切なヒントが隠されています。最終的にはこちらが希望する行動を取ってもらいたいわけですが、そのためには段階を追った働きかけが必要だということです(認知段階→感情段階→行動段階) 。販売促進のための戦略以外にも、効果的な文章や話の構成を考えるときにも用いられています。

 例えば、「ネットで月収100万円稼ぐ7つの方法」というタイトルがあったとします。注目はされますが、まだちょっと胡散(うさん)臭い感じです。5人くらいの成功体験談が連ねてあったりすると、少しずつ興味をそそられてきます。その方法のうちの1つが、誰でもできそうに思える内容で綴られている(ただし肝心のところは抜けている)と欲望の芽が膨らんできます。「チャンスをものにする人と見逃す人の5つの違い」、などと書いてあると、記憶にしっかり残ります。そして「資料請求はこちら」というボタンをクリックするのです。

 Memoryの代わりにSearch(探る、調べる)やConviction(確信)が入る、と唱える人もいます。つまり、鵜呑みにせず他との比較とか、本当に行動に移すメリットがあるか、などの検討をしっかり行なうということです。インターネットの普及により個人でいろいろ調べることが簡単になったこともその大きな要因の一つですね。

 弊社で扱っているノベルティ広告というのは、AttentionとMemoryとActionの一部を担っています。強力なキャッチコピーによって商品やサービスがイメージされ、モノを使いながら記憶され、連絡先を見て行動に移すというステップです。AIDMA効果を期待しているお客様のニーズに応えられるよう、プロとして本質に沿ったノベルティ選別に力を注いでまいります。

2005.09.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2005.8

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今回はお気に入りの話を2つ        


 ヒトデの物語

 ある朝早く、1人の男が打ち寄せる波を見ながら海岸を歩いていると、数え切れないくらいのヒトデが砂浜に打ち上げられ日干しになって死にかけていることに気がついた。その異常な光景にしばし茫然としていると、ふと遠くの方で若い女が1つ1つそのヒトデを拾い上げては海に向かって投げ返している姿が目に入る。男はその女のところまで近づいていき、こう声をかけた。「そんなことしたって時間の無駄じゃないか。こんなにたくさんのヒトデがあるのに、そんなことしていったい何の意味があるんだい?」 すると、その女は足元にあったヒトデを1つ拾い上げると思いっきり海に向かって投げ返し、「あのヒトデにとっては意味があったわ」と言ってさらに足元のヒトデに手を伸ばした。



 愛の電報

 今のような便利な時代ではない昔、本当にあった話です。

 ある夫婦がいました。知り合ったときから、お互いの波長が合うことを感じました。知り合って1年後には結婚。そしてその数ヶ月後… 彼の仕事は、観測や調査の仕事です。そんな彼が、越冬南極観測員に選ばれたのです。そして、単身南極に旅立ちました。想像を絶するような寒さ、そして孤独。彼女だって、それ以上の心の孤独とのたたかいです。 

 半年ほど経ったときに、彼女は、どうしても愛している彼に、メッセージを伝えたいと思いました。そのときに、アタマに浮かんだのが『電報』です。

 何度も何度も書き直します。伝えたいことが多すぎて書けません。書いても書いても本当の気持ちにならないんです。電報だから長い文章は送れないし、カタカナ文字になるのです。あなたなら…何て書きますか?

 気持ちやメッセージを伝えるのに、スタイルを守ると余計に伝わらない。彼女は、通りいっぺんの、「ゲンキデスカ?」「マッテルヨ」「アイシテル」そんな言葉では、今の気持ちが伝わらないことに気づきました。

 彼女は何と書いたと思いますか? それはたった3文字。「ア・ナ・タ」

2005.08.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2005.7

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男と女のコミュニケーション !?        


 何年か前に「話を聞かない男、地図が読めない女」という本がベストセラーになりました。我が家でもよくおこる夫婦のすれ違いコミュニケーション。これが少なくなるだけで世の中が劇的に変化する(よくなる)って感じませんか?

 ジェームス・スキナー氏によると、男も女もコミュニケーションの目的を間違えている或いは知らない人が多い、そうです。その目的とは、「相手の素晴らしい気持ちを創り出すこと」です。コミュニケーションがうまくいかないときの反応として、その現実を ①無視する、②拒否する、③正当化する、④他人のせいにする、⑤自分に責任があることを認め行動を変える、という5段階があるといいます。⑤の段階にならないとうまくいかないというのは、冷静に考えれば明らか。でもその時の気分や状態によって、ついつい①~④になってしまうこともしばしばですよね。

 さて、女性が男性に何かの問題を持ちかけるとき、解決策を提示して欲しいのではないようです。その問題があることを認めてもらい、同じ気持ちで話をしたいわけです。女性は問題を話しあうことそのものが重要だと、一般的には言われているようですね。聞き手側(男性)のポイントは感情移入をして聴くということです(なかなかむずかしいのですが…)。相手の気持ちを確認しながら自分の言葉で返してやる、ということを何度か繰り返すことによって、お互いのコミュニケーションが深まっていくのです。

 一方、男性はどちらかというと面倒な話が苦手です。実は太古の昔の遺伝子が影響しているという説もあります。原始時代、狩りに出かけたものの何の収獲も得られず帰ってくると、心も体も傷ついています。そんな時、ストレス解消の一番の方法は、その問題を忘れるということ。つまり家族の食糧確保という重要問題について女性から話しかけられても、逃げ腰になってしまうわけです。聞き手側(女性)のポイントは、「気持ち」の部分は避けて、具体的な解決策などにしぼった話し合いにもっていく、ということです。

 いずれにしても「相手の素晴らしい気持ちを創り出すこと」を念頭において、相手に対してプラスの言葉で包んであげるということで、いい関係をつくっていきましょう! 夫婦や恋人同士はもちろん、職場内や対顧客との関係においても。

2005.07.01:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2005.6

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コミュニケーションの達人ラポールくん その2        


 「企業が学生に求めるもの」というアンケートによると、1位はダントツでコミュニケーション力でした。以下、熱意・バイタリティ・明るさ・基礎学力・協調性・一般常識・ストレス耐性・発想の豊かさ・社交性、と続きます。ビジネス以外でも人間関係の基本はコミュニケーションでしょうから、コミュニケーション力を磨くということは幸せを手に入れる近道といっても過言ではないでしょう。

 そこで良好なコミュニケーションに欠かせないラポール(人と人との関係がなごやかな心の通い合った状態になること)づくりの話を先月号に引続きしてみたいと思います。

 先日とあるワークショップで不思議な体験をしました。まず3人組になります。Aさんはある感情を心に描き、それを体で表現してそのまま動かずにいます。Bさんはその隣でAさんと同じポーズを再現します。Cさんはこの二人をよく観察し、まったく同じポーズになるようにBさんのポーズを微調整します。キッチリできた時点で、Aさんが心に描いた感情をBさんが当てる、というものです。

 やってみてビックリ! 輪番でそれぞれの役割を体験するのですが、なんと毎回みんな当たっちゃうんです。私もBさんパートをやっていたとき、微調整されるうちに感情が変化するのを体験しました。つまりピタリと同じ姿勢を真似すると、相手と同じ感情を味わえて、よいラポールがつくられるというわけです。

 これは心理学用語で「マッチング」といわれる技法です。似たもので鏡のように左右または上下に反転して同じ動きをすることを「ミラーリング」といいます(向かいあったとき)。ポイントはあくまで自然にやることです。

 世の中、逆もまた真なり、があるわけで、なごやかに談笑している人たちがいたら、よく観察してみましょう。無意識にマッチングしていることが見て取れると思いますよ。

 もっと一般的なラポール手法としては、同じ方言を使う、互いに共通すること(出身地、趣味、関心事など)の話をする、同じ釜の飯を食う、一緒にゴルフをする、同じ奉仕活動をする、などなど、数え上げたらきりがありません。

 普遍で不変なラポールづくりの心構え「相手が望む結果を一緒になって望んであげる」ということさえおさえておけば、技法にこだわる必要はないかもしれませんね。

2005.06.01:壱岐産業:[事務局ノート]