風が吹いている
何だかもうずいぶん前の出来事のように思えてしまうのは私だけでしょうか?
さて、皆さんは何に興奮したでしょうか?
ずっと見ていたわけではありませんが、開会式の選手の表情っていうのはいいですね。
目がキラキラ輝いてます。
色とりどりの国旗とユニフォーム、そして肌の色。
まさにその独自の個性が、平和の中で競い合う舞台のはじまりはじまり~って感じです。
私的にはこれが一番。
なでしこが2番、女子バレーが3番かな。
番外ではありますが、普段見慣れない競技を見ることができるのもオリンピックのいいところですね。
アーチェリーっていうのは実にお見事な競技だと思いました。
何しろ、風が吹いている中で、あんなに遠いところの的に正確に当てるなんて!
さて、その風。
不確定要素の代名詞のような使われ方がされますね。
アーチェリーもセーリングもゴルフも、この不確定要素を味方につけるかどうかが勝敗を左右するわけで、そこには数々の経験に加え、風は自分の味方だ! という信念にも似た意思の強さも関係がありそうです。
ゴルフの宮里藍選手などはまさにその代表格なのかもしれません。風は私の味方だ、と。
しょっちゅう強風が吹き荒れる沖縄で育った宮里選手にとっては、荒天下でのプレーはお手のものであり、他の選手たちがスコアを落としていく中で、じっと耐え差をつけていくようです。
不確定要素に対する心構えは、人生に対する心構えと言っても過言ではないかもしれません。
人生は不確定要素だらけですから。
真摯にその道を歩み、経験を積んでいろいろなケースに上手に対処できるよう励み、失敗から逃げず、場に臨む心を養い、やるだけのことはやって結果は天に任せる・・・。
「日常」という「道」をアスリートたちに負けないように歩んでいきたい、と、ロンドンオリンピックに刺激され思っているこの頃です。
ハモコミ通信2012年8月号
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コラムで見つけたちょっといい話⑥
◎ 今を生きる
「子どもが独立したら二人で旅行に行こう」「定年を迎えたら温泉巡りをしよう」と、約束をしていた矢先に配偶者を亡くし、大きな後悔に直面する人達がいます。
長年、緩和医療に取り組んできた医学博士の柏木哲夫氏は、こうした状態を「矢先症候群」と称します。
最愛のパートナーに先立たれた経験を持つ、日本対がん協会会長の垣添忠生氏は、「人生はいつ何が起こるかわからない。そのつどやれることをやることが大切。毎日の夫婦の会話や、互いへの思いやりを最優先にしなくては」と言います。
すぐ謝れば長期化せずに済んだかもしれない、こじれた人間関係」「出し忘れて機を逸した手紙」「両親にもっと孝養をつくしておけばよかった」など、後悔や心のわだかまりを残してしまった状態では、明朗の心境にはなれません。
後悔のない日々を過ごすため、思い立ったら今日やり遂げてしまうこと、お詫びが必要な相手には、思い切って今すぐ会いに行くことです。
「ありがとう、ごめんなさい」の言葉を伝えられるのは、今の一瞬しかないと心得たいものです。
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すぐにやることがいい、というのは誰でも知っているけれど、実際には他にもやることがたくさんあって、結局後回し。特に「謝る」なんていうのはハードルが高いですからね。
それでも、ときには人生という大局に立って冷静に順番を考え、勇気を振り絞って行動したいものですね。
食券式のお店で感じたこと
「新しいお店をオープンしたので、感想を聞かせてほしい」という友人からのメールに応え、オープンして2週間後の日曜日に足を運んでみました。
極太でコシの強い麺を濃いだし汁につけていただく武蔵野うどんのお店で、行列ができていました。
そもそも武蔵野うどんというのは聞いたことがなかったのですが、のぼり旗の「肉汁つけ麺」というのが期待感を盛り上げ、実際味はなかなかのものでした。
問題は、味ではなくオペレーションでした。食券式なので「美味しかったよ」とレジの人に言えず、フロアの人も導線上にいない。背中からありがとうございました、の威勢のいい声が飛んできただけでした。
お客様の満足した顔と心からの「ごちそうさま」を聞いて、仕事への誇りや満足感が培われると思います。
私などは、「美味しかったよ」と言われて上気するお店の人の顔を見るのがとても好きで、そのやりとりが食後の満足感を倍増させてくれるのです。
効率はもちろん大切ですが、フロアで飛び交う言葉も、食べている人には関係のないオペレーションのことだとすれば、その音量にも気を配ってほしいですね。
素直なその友人は、「さっそく出入口あたりに人を配置します」と改善策を受け入れたのでした。
ハモコミ通信2012年7月号
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コラムで見つけたちょっといい話⑤
幼少期の子どもは、両親など保護者のもとで可愛がられ、大切に育てられるものです。
好きな遊びに没頭させてもらい、食事は味付けに工夫して食べやすく調理されるなど、愛情をいっぱいに注がれます。
成長する過程で、甘える気持ちは薄れていき、やがて自立心が芽生え、自分のことは自分で行うようになります。
また、大人のすることを真似するようになって、厳しさを求めるようになっていくものです。
近年、学校を卒業してもなお、生活面や経済面で親に甘える心を捨てきれない若者が増えています。
好きなものだけを食べ、気の合う人としか話さず、人間関係も希薄化しています。これでは一人前の社会人とは言えないでしょう。
幕末の武士・橋本左内は15歳にして自著「啓発録」の中で、親への甘えや怠け心といった「稚心」を捨てなければ、人は成長しないと自他を戒めました。
怠け心、ごまかす心、甘え過ぎる心、厳しさから逃れる心を捨て、社会人として一人前の仕事ができるよう心を傾けたいものです。
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ペリー来航のとき、日本の行く末を案じて行動した志士達の当時の年齢。西郷隆盛27歳、吉田松陰24歳、大久保利通24歳、木戸孝充21歳、坂本竜馬17歳、高杉晋作15歳、伊藤博文13歳。爪の垢を煎じなくては。
怒りの感情のコントロール
日本アンガーマネジメント協会代表理事安藤俊介様の『アンガーマネジメント~怒りの感情のコントロール~』インパクトがあったのでご紹介したいと思います。
◎ 怒りについての基本的な考え方
①怒りは悪い感情ではない(防衛するためのもの)
⇒ 反射的に行うと失敗しやすい
②「べき」が裏切られたときにでる
③どういう時に怒るか、を決めておく!
⇒ それ以外はグッとこらえる(目的以外のもの)
④アンガーマネジメントとは、怒らないことではない
⇒ 怒りの温度を点数化する
⇒ 反射しないよう呪文(のようなもの)を用意する
◎ 怒りの性質
①怒りは高いところから低いところへ流れる
⇒ 弱い人が犠牲となる ⇒ 怒りの連鎖が生じる
⇒ どこかで誰かが断ち切らなければ…
②身近な対象に程強くなる
⇒ 身近な相手ほど「コントロールできる」という思い込み発生
③伝染しやすい ⇒ 涙と同じ
④エネルギーになる!
◎ 怒りは2次感情
1次感情が大きいほど、怒りはあふれだしやすくなります。
ハモコミ通信2012年6月号
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コラムで見つけた ちょっといい話
またまた“ちょっといい話” シリーズです。
◎ 絶対はない
シンガーソングライターとして活躍する井上陽水さんの長女・依布(いふ)サラサさんは、平成十九年に歌手としてデビューしました。
彼女は事あるごとに、父親から「『絶対』って言っちゃだめだよ。何があるかわからないんだから」と諭されて育ちました。
社会人となり、自分が「絶対」と思った事柄がことごとく外れ、父親の言葉が実感できるようになりました。そのような経験を通して、「やってみなければわからない」「うまくいかなくても、きっと好転する」と物事を捉えられるようになりました。
「絶対はない」との言葉が、前向きにチャレンジするという彼女のスタンスを築いたのです。
日常の中で、「絶対に無理だ」などと、最初から結果を決めつけてしまうことはないでしょうか。たとえ1%でも可能性がある限り、あきらめず挑戦することが、積極的な仕事への姿勢を培(つちか)います。
未来を覗(のぞ)くことはできません。私たちは日々、予想や想像の範囲内で生きているに過ぎないのです。油断せず、悲観せず、明るい心で仕事に取り組みましょう。
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1%の可能性を信じる力、培いたいものです。無意識のうちに10%でもあきらめがちな自分が見えます。
さっそく今日からサラサさんを見習います。
◎ もしかしたら
考えても悩んでも、良い発想が浮かばないのが世の常です。会議を重ねても答えが出ずに、問題を先送りさせているケースは多くあるものです。
ある半導体メーカーでは、なぜか不良品が多く発生していました。原因は何なのか、改善策がないものかと、工場長をはじめ従業員一同の悩みの種でした。
そのようなある時、四月に入社したばかりの女性従業員が、工場の敷地内を走る貨物車が目の前を通り去るのを待っていました。
彼女は《 もしかしたら、貨物車が人間には感じられない振動を発生させ、それが原因で不良品が出るのでは? 》と思いついたのです。
さっそく上司に伝えたところ、会社側も即座に行動へと移しました。工場周辺に振動を吸収させる水堀を造ると、それからは不良品が出なくなったのです。 何かを気づいたなら、それを間をおかずに検討することが成就への道です。気づきは必要があって生まれてくるものです。
内に生じた気づきを外で表現する中から、物事の発展は生じると心しましょう。
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貨物車が原因かも、っていうのは、不良品問題をかなり意識の中に取り込んでいた証拠ですね。偉い!
そして、新入社員の思いつきに敏感に反応し、すぐに大掛かりな改善策を打ったこの会社の姿勢! これまた素晴らしいと思いました。
ハモコミ通信2012年5月号
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コラムで見つけた ちょっといい話 ③
好評の“ちょっといい話”シリーズです。
◎ 尊いビリ
「一番はもちろん尊い。しかし一番よりも尊いビリだってある」
生涯を初等教育に捧げた東井義雄氏の言葉です。氏は師範学校に入学後、マラソン部に属しましたが、四年間ビリを独占。道中「ウサギとカメ」の話を考えながら走りました。
「カメはウサギにはなれないが、日本一のカメにはなれる。俺はビリから逃れることはできなくても、日本一のビリにはなれるはずだ。ビリであることは恥ずかしいことではない。怠けることのほうが、よっぽど恥ずかしい」というのです。
生きていく間には、最後尾を走らなければならないこともありますが、日本一立派なビリになることは、なかなか難しいことです。なぜなら、最下位になると卑屈になったり、心まで貧乏になりやすいものだからです。
しかし最下位の味のわかる人間でなければ、困っている人、弱い人、貧しい人の気持ちなど理解できるものではありません。最下位になっている時は、得がたい勉強の機会が与えられている時であると捉え、一歩ずつ進んでいきましょう。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
部下や我が子にサッとこんな言葉をかけてあげられたらいいですね。
◎ 物との対話
営業職について十五年になるMさん。まだ駆け出しの頃、先輩から厳しく教えられたユニークな実践がありました。それは、夜休む前に、カバンの中身を徹底的に整理するという後始末の実践です。
その方法とは、1カバンの中身をすべて出す、2カバンに入っていたものを一つひとつ机の上に並べる、3もう一度カバンにしまう、というものです。
はじめは <何でわざわざカバンの中身を出さなければならないのか> と思っていたMさんでしたが、次第にその効果を実感するようになりました。
書類や道具を並べていると、明日の仕事に必要なことや忘れ物に気づいたり、時には、仕事上の難問に関する名案を思いついたりするのです。
Mさんは、この実践が単に物の整理だけでなく、物との対話のひと時であり、翌日の仕事をスムーズに始めるための準備であることを実感したといいます。
後始末は物への感謝の表現、行為の区切りを表わすと共に、次のスタートの準備です。場面ごとに見事な終止符を打ち、好スタートを切りたいものです。
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整理整頓っていうのは、本当に不思議なくらい何かに気づかせてくれますね。
モノの整理だけじゃなく、情報の整理や心の整理も同じこと。先を急ぎたくなる気持ちを抑え、まずはしっかりと整えるべきを整えたいものです。
致知出版社 藤尾秀昭社長 兼 編集長 講演会のお知らせ

月刊誌「致知」。
創刊以来33年間、
いつの時代でも問われる「人間学」を一貫して探求し続けているとのこと。
出版物が氾濫する中でも、「致知」は「秘中の名花」
と多くの見識ある財界人を唸らせ、
京セラの稲盛和夫名誉会長、ウシオ電機の牛尾治朗会長など
各界のリーダーにも熱心な愛読者を持っている、
とのことです。
その致知出版社の社長でもあり、編集長も兼務されていらっしゃる藤尾氏の講演を
今年の1月に拝聴し、感動しました。
ぜひ、この話をもっとたくさんの人に聞いてもらいたいと思い、
再度の仙台での講演会を直談判。
熱意が伝わり、快くOKをいただきました!
そんな訳で不肖私が実行委員長を務めさせていただきます。
興味がありましたら、致知出版社のHPもご覧ください。
http://www.chichi.co.jp/
藤尾氏のプロフィールは以下のとおり
昭和53年 月刊誌「致知」創刊
昭和54年 編集長に就任
平成 4年 代表取締役に就任、現在に至る
主な著書 「小さな人生論1~5」「現代の覚者たち」「小さな経営論」
「心に響く小さな5つの物語Ⅰ・Ⅱ」「プロの条件」
■ 藤尾秀昭氏講演会
テーマ 「出逢いの人間学 ~出逢いとは人生そのものです~」
【 日時 】 5月25日(金)18:00開場、18:45開演
【 会場 】 仙台市民会館小ホール(定員500名)
【 参加費 】 2000円
【 主催 】 仙台広瀬倫理法人会
申込お問合せは、hirose@rinri-miyagi.com(担当:米沢)
またはこのメールに返信(当日精算券をご準備します)
すでに大口に予約も入っております。
お早めにご連絡くださいませ。
震災復興まだまだこれから
市民プロジェクトとしてその後数々のボランティア活動を行ってきました。
3月6日~25日に東北電力グリーンプラザにて掲示されたパネルにて、
その活動の一端をご覧いただければ幸いです。



ハモコミ通信2012年4月号
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「小耳にはさんだちょっといい話シリーズ」
■ すべては当たり ■
イトーヨーカ堂の中国出店を、その最前線で推進した立役者が塙昭彦氏です。
誰しもが 「はずれクジだ」 と思うような厳しい出来事に、私たちは出合うことがあります。
しかし、本人が 「これは当たりだ」 と信じることにより、人生のすべては 「当たり」 に転じていくものだという持論を、塙氏は強く訴えます。
逆境や不遇にある際に、「嫌だ嫌だ」 と逃げ回って現実からの逃避を繰り返していては、何の解決にもならないばかりか、いよいよ状況を悪くするばかりです。
身の回りに起こる事柄は、自分の力ではどうにもならないものが多くあります。
自分がコントロールできない事柄に思い悩み、「はずれだ」 と言ってその場に立ち止まっていても、誰かが助けてくれるわけではありません。
と前向きに受け止めることです。
あえて足元に目を落とさず、顔を上げて前を向きましょう。
前を向いたならば、さらに一歩を踏み出してこその人生です。
「我が人生には当たりクジのみ」 との気魄で、あらゆる事象を呑み込んでいきたいものです。
○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ●
「気魄(きはく)で呑み込む」 力強い表現です!
新年度のスタートにピッタリだと思いました。
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■ 予定変更 ■
母親のT子さんは、修学旅行から帰宅した息子のホテルの従業員のお陰で修学旅行が楽しめた」という話を聞いて、ホッと胸を撫でおろしました。
それというのも、修学旅行の初日は全国的に大雨で、T子さんは子供たちがずぶ濡れでホテルに入ることが気になっていたからです。
当初の予定では、ホテルに到着後すぐに夕食でした。
ところがホテル側の配慮でスケジュールを変更し、先に入浴となったというのです。
更に、翌朝出かける際には、濡れていた百名分の靴が、すっかり乾燥してあったといいます。
雨の上がった二日目、前日の臨機応変な対応によって、子供たち全員が気持ちよく行動することができたのでした。
決められた物事は、決めた通りに実行しなければ、全体が混乱してしまいます。
しかし突発的な出来事が生じた際は、臨機応変な対応がその場で求められます。
非常時や迷った時には、その状況での本来の目的は何かを考え、変えることと変えてはならないことを、正しく見極めたいものです。
○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ● ○ ●
現場での判断は、常日頃の仕事観、仕事に向き合う姿勢も試されますね。
本来の目的を考えることはもちろんのこと、想定されることは、このホテルのようにしっかり準備しておきたいものです。
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<ちょっとPR>
椿といえば、伊豆大島のヤブツバキ、新潟の雪椿などが有名ですが、宮城の気仙沼大島も、椿をメインに観光復興を目指しています。
もともと「気仙沼大島つばきマラソン」なども開催されており、島中に自生しているヤブツバキは、大きいものは20mを超えます。
見頃は4月中旬。桜と同時満開のゴージャスな眺めを楽しみませんか?
椿の楽しみ方の一つに、散って地面に敷き詰められた花を眺めるというのもあるそうです。
GW、島の民宿に1泊して、じっくり宿の人から話を聞く、っていうのもおススメです。
※ 東北電力グリーンプラザでは、椿の形をしたアクリルエコたわし講習会も開催されました。
ハモコミ通信2012年3月号
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相田みつをさん 「しあわせはいつも自分のこころがきめる」
先月号でご紹介した「現代人の伝記(致知出版社)」の最後を飾っているのが相田みつをさん(書家)です。
銀座の相田みつを美術館館長でいらっしゃるご長男 一人(かずひと)さんが語り手となっています。
(前略)
若い頃から晩年まで、父が好きでよく書いていた言葉に、「一番大事なものに、一番大事な命をかける」があります。この言葉の対極にある作品として、「アレもコレもほしがるなよ」という言葉もあります。
父の言葉というのは、どちらにしろ自分に向けて言っている言葉ですから、父自身、アレもコレも欲しかったのだと思います。社会的名声も、お金も、豊かな生活も欲しい。しかし結局一番大事なものは何かと考え、捨てていったなかで、最後に残ったものが書だったのではないか。
(中略)
「しあわせはいつも自分のこころがきめる」というのが、父の幸福感を端的に表した言葉です。もう少し詳しく言いますと、禅の影響があってのことと思いますが、“比べない生活”というのを理想としていたようです。
(後略)
このあと「トマトとメロン」という詩で、我々がついやってしまう「人と比べること」の馬鹿らしさ滑稽さを語ってくれています。トマトはトマトであり、格好いいメロンになれ、って言われてもいい迷惑なのです。
さて、先日山口と広島で25店舗の外食産業を展開しているフジマグループ藤麻一三社長の講演をお聞きしました。お話の中で、相田みつを氏の「そのうち」という詩が紹介されました。聞いたことはありましたが、改めて自分と照らし合わせてみると、確かに「あるある」でした。そんな自分がいました。
「そのうち」
そのうち お金がたまったら
そのうち 家でも建てたら
そのうち 子供が手を放れたら
そのうち 仕事が落ちついたら
そのうち 時間のゆとりができたら
そのうち・・・・・
そのうち・・・・・
そのうち・・・・・と、
できない理由を
くりかえしているうちに
結局は何もやらなかった
空しい人生の幕がおりて
頭の上に 淋しい墓標が立つ
日が暮れる
いまきたこの道
かえれない
藤麻社長が勧めたのは、目が覚めたらパッと起きること。時間の早さの問題ではなく、5時でも6時でも7時でも、自然のリズムが目を覚まさせたわけで、迷わずわがままを断ち切って起きるのだ、と。
では、起きられなかったらどうするか? 全個皆完(ぜんこかいかん)という言葉があるのだそうです。すべては善い、という意味。 つまり起きられなかった自分もまた善い、ということのようです。
ハモコミ通信2012年2月号
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『 現代人の伝記 (致知出版社) 』 より
今回は、表題の本を読んで感銘を受けた部分についてお伝えしたいと思います。
◎ 鍵山秀三郎さん(イエローハット相談役)
イエローハットの創設者でもあり、トイレ掃除運動「日本を美しくする会」会長でもある鍵山氏。著書も多数あります。
本来は「小さな努力で大きな成果」というのが経済の原則のように見えますが、そうではない。結果的には、大きな努力で小さい結果を手にするほうが確実なのです。
企業ですから限度はありますが、出来る限り不利なことを引き受けながらやっていく。その上でなおかつ利益を生み出していくときに、人間の知恵も才覚も必要とされる。不利なものを切り捨てていくなら知恵も才覚も必要ない。冷酷な気持ちだけあればいい。
イエローハット直営店で一番儲かっているドル箱店を、なんと同業他社の大赤字店と等価交換した、という実例や、身体障害者や高齢者の雇用を積極的に行うなどあえて大変な道を選び、おごらない精神を養っている鍵山氏らしい言葉です。
上記の経営不振店を立て直すとき、まず最初にやったのが徹底した掃除だったそうです。なんと大型トラック4台分のゴミが出たとか。逆に考えると、商売不振は、不要なものを漫然ととっておくような体質にもその一因がある、と読みとれますね。
弊社も昨年末、徹底的な整理を断行しました。それだけで変化が起きるわけではないでしょうが、凡事徹底、やるべきことをやるべきときにしっかりやって、結果を出したいと思っております。
◎ 矢谷長治さん(画家)
1915年(大正4年)生まれ、今もご存命かはわかりませんが、この本が出版された時点86歳では現役の画家として個展も開かれていたようです。
だいたい12月15日頃から柿がとれる。テーブルの上にたくさんの柿を並べる。1週間くらいたつと、水分がさがって柿の形がおちついてくる。その中の何個かを選んで描きはじめる。描きだしたら、その柿には指1本ふれない。ふれると、ふれたところから腐ってくる。柿を描き続けていると、柿と実際に語れるようになるのは1ヶ月過ぎてから…。つぶれれるまで描き続ける。3月半ば頃、柿はつぶれてしまう。ただ不思議なことは、モデルにした柿だけが最後まで残る。毎年、何十年も描き続けるが、例外はない。
絵の世界とは縁遠い私ですが、この話には驚きました。毎年3ヶ月もかけて柿をひたすら描き続ける、というだけでも驚きですが、まるで魂を通じあっているかの上記のエピソード。
毎年の話ということですから、偶然ではないのでしょう。何かの波動が伝わっているのでしょうか。
何かに真剣に向き合う、という真剣さのレベル問題なのでしょうが、真剣に向き合えば、相手は必ずなんらかの形で応えてくれる、という示唆があるように感じました。
矢谷氏は本当の仕事は80歳から、という言葉も残しておられます。生涯現役でライフワークを続けていきたいものです。







