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季礼文字、イイ感じ

  • 季礼文字、イイ感じ

 

先週予告をしていた秋篠野友伽さんによる季礼文字教室。

こういうたぐいのものに参加すること自体、何年ぶりだろう?

いや、何年どころか何十年ぶりだと思われます。実に新鮮でした。

 

季礼文字そのものについては、先週の木曜日のブログで詳しく書いたので、

今回はその感想をご紹介しようと思います。

 

お手本も本番もすべて和紙半紙を使います。

墨に相当するものは、和染料(お茶系?)だと伺いました。

 

注意すべきは、お習字にならないこと、だそうです。

太いところと細いところの強弱をしっかりとつけて、

その言葉の持っている情感をイメージしながらのびやかに、

ということでした。

 

お手本が素晴らしいので、それに習って書いてみたら、

10枚ほど練習を重ねて、こんな感じで表現できました。

 

 

受講者10名ほどとワイワイおしゃべりしながら、

でも、少し集中して半紙に向かったりして、とっても楽しいひとときでした。

 

会場が青葉区幸町のメープルホームズ仙台さんのモデルハウスだったのもバッチGOO。

居心地のいい調度品、木の香りとアロマの香りがほどよくマッチしていて、

日常のストレスが一気に揉みほぐされた感覚がありました。

 

季節を感じ、心をそれに添わせる。。。

何と贅沢な時間でしょう。

そういうゆとりが日常にもあればどんなにすばらしいか、と思いました。

2015.03.05:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2015年3月号

  • ハモコミ通信2015年3月号

今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。


 

◎ 駅員の態度

 A氏が出張先へ電車で移動していた時のことです。

 乗る電車を間違えてしまい、目的地を通り過ぎてしまいました。慌てて次の駅で下車し、反対ホームに渡る連絡通路を探しましたが、見当たりません。

 A氏は、改札口の駅員に「ここは連絡通路がないんですか?」と尋ねました。駅員からは「一度改札口を出てください」とそっけない返事が返ってきたのです。

 こちらを一度も見ようともしない横柄(おうへい)な態度に、A氏は一瞬、腹立たしさを覚えました。

 しかし、冷静に考えてみると、乗る電車を間違えたのは自分です。いつもなら、よく調べて電車に乗っているのに、今回は出張の準備が万全ではありませんでした。

 駅員の態度以前に、自分の尋ね方にも、横柄さがあったかもしれません。

 結果的にA氏は、目的地に無事に到着し、仕事に向かうことができました。事前の準備を怠らないこと、また、人の態度に腹を立てる前に、自分自身はどうだろうかと考えてみようと思ったA氏でした。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

<コメント>

 人はそれぞれ、出来事や状況に対して、独自の自動思考をすると言われています。

 ムッとする⇒腹立たしく感じる⇒怒りに震える⇒怒鳴り散らす⇒ますます怒りに震える、という負の連鎖に陥り、そのことをグチる人も少なくないでしょう。

 A氏のように『もしかしたら自分にも非があるのでは?』という内なる質問を自動思考のどこかで出せると、人としての器がひとまわり大きくなりますね。

 マイナスの出来事を『自分の中のマイナスを気づかせてくれるチャンス』ととらえ、よい結果(その後の仕事がうまくいくかどうか)につなげたいものです。

 


 

◎ 本音と建前

 朝礼の中で、挨拶や返事の実習を取り入れている会社も多いことでしょう。

 接客のための美しい動作を修得する意味もありますが、それ以上に大切なことは、接する相手に対して敬意を高めることにあります。

 Tさんが休日に自宅にいた時のことです。宅配便で荷物が届いたものの、掃除中だったため、応対するまでに少し時間がかかってしまいました。

 急いで玄関に向かい、ドアノブに手をかけた時、ドアの向こうから「早くしろよ」という呟(つぶや)きが聞こえたのです。

 Tさんが、さらに驚いたのは、ドアを開けた時でした。先ほどの呟きからは想像できないほど、見事なお辞儀と笑顔で、きちんと挨拶をしてきたのです。

 腹が立つよりも、唖然として荷物を受け取ったTさん。挨拶の形が見事だっただけに、本音と建前を使い分ける態度に、余計に違和感を覚えたのでした。

 行為の器は、それにふさわしい思いを注がなければ用をなしません。朝礼での挨拶、返事の練習の際には、形と共に、美しい心を育んでいきたいものです。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

<コメント>

 こわいですね、やってるかも~、って感じです。

 宅配の人たちは、1秒を惜しむようにまさに走って荷物を届けてくれますものね。そんな時「ハ~イ」と言っておきながらなかなか出てこなかったりすると、つい、こういう呟きがでてしまうのでしょう。

 そう思うのはしょうがないとして、たとえ小さい声だとしても、絶対に外に漏らしてはいけませんね。

 一生懸命やっている自分。それはそれでもちろんすばらしいけれど、自分にばかりフォーカスしてしまうと、呟きはやがて抑えきれなくなってしまうでしょう。

 


 

伊達政宗公のおもてなし心得を読んで感銘を受けました。

 「もてなすお客の身分が高かろうと低かろうとたくさんの料理を用意することは無用である。亭主自身がつくり、亭主自身が運ぶことこそ真のもてなしである」(要約してます)

2015.02.27:壱岐産業:[事務局ノート]

季礼文字

  • 季礼文字

 

 

12月18日のブログで、

「幸せを引き寄せる7つの習慣」というお話をさせていただきました。

 

空間・環境デザイナー秋篠野友伽さんの講演会のタイトルがそれでした。

こちら仙台に5日間滞在して、5つの講演会を精力的にこなした友伽さん。

あっという間にシンパをつくり、そのラブコールによって、再びの来仙が決定。

 

今回は、講演会ではなく、季礼文字教室体験会、ということでおいでいただきます。

きれいな文字、ということならスグわかりますが、季礼ってなんだろう??

 

 

詳細は、こちら↓をご覧いただくとして、概略をお伝えします。

http://www.akishino.net/kireimoji.html

 

書を 花を活けるように表現する

呼吸をととのえ、筆をはこぶと

言霊からエネルギーが身体に満ちてくる

 

なんと素敵な表現でしょう。

そして和の国ならではの感性に満ちているのでしょう。

 

たった1回の体験会から語れることは多くないかもしれませんが、

次回はその報告をさせていただきたいと思っています。

 

 

季礼文字とは- (コーディネーションアカデミージャパンHPより)

「美しく生きる」とは「自然(季節)への礼節にそわせて生きること」

コーディネーションアカデミージャパン主宰 秋篠野安生によって

「季礼」は生まれました。

日本では「言霊」といって、言葉には霊が宿ると考えられてきました。

「季礼」の文字、日本の自然、季節を表現する美しい言葉を

自らの手で、筆で書くことによって、改めて自分の内面を見つめなおし、

自然と心を響き合わせる-

それが「美しく生きる」ことにつながっていく-

そうして「季礼文字」が誕生しました。

※「季礼」、「季礼文字」は秋篠野安生の造語であり登録商標です。

2015.02.26:壱岐産業:[事務局ノート]

積読(つんどく)笑い話

  • 積読(つんどく)笑い話

『そのうちそのうち日が暮れる』

相田みつをさんの詩にありましたね、そういうのが。

 

皆さんもご経験あるかもしれませんが、

私のデスクにも、そのうち読もうとずいぶん前に買って山積みになった本があります。

それでもまた新しく買ったりするから不思議です。

 

最近、その中から1冊ひっぱりだして読み始めました。

「進化しすぎた脳」(ブルーバックス 池谷裕二)というものです。

 

そうか、脳の研究というのはこんなに進んでいるんだ!

と、感激しながら読んでいたのですが、ある部分を読んで衝撃が・・・

 

最新の研究によると、○△×※・・・(2003年)。

 

おおっ! そうだった、この本は。。。

自分としては進んでいると思われた研究は、10年以上も前のものだった。。。

 

技術的、学術的な目覚ましい進歩からすると、

脳の研究、今はとんでもなく先を行っていることでしょう。

 

そう思うと急に読む気がしなくなりました(笑)。

それにしても、あまりにも長い積読でした(笑)。

2015.02.19:壱岐産業:[事務局ノート]

復興、行きつ戻りつ

  • 復興、行きつ戻りつ

 

南三陸町歌津で育てる漁業をなりわいとする高橋家。

飛びっきり明るくてオープンで人好きのするこのご家族と親交を持つようになって

10年になります。

 

震災で家も工場も設備も船も、一斉流されてしまったけれど、

いち早く家族会議で復活を誓い、これまで先手先手の行動をとり、

着実に復活への道を歩んできました。もちろん多額の借金を背負いながら。

 

震災直後からボランティアを募って何度も通ってきましたが、

最近、とても残念な出来事が起こりました。

 

海中に設置した養殖設備を固定するアンカー(錨)が

震災当初に仮でつけた軽いもののままだったため、

海流に動かされ、海中にあった震災がれきに養殖ロープがひっかかってしまい、

せっかくの牡蠣養殖の3分の2が流されてしまった、というのです。

 

今が一番旬な時期なのに、ショックです。

気を取り直して新しい稚貝を準備するということで、

仲間8名とお手伝いに行ってきました。

 

ロープの撚りをゆるめて、ホタテの貝殻に着いた牡蠣の稚貝を6mほどのロープに

14~15個はさめていく、という作業です。

9時から16時まで、腕がパンパンになりましたが、

ロープ500本ほどやることができ、少しはお役に立った感じがしました。

 

 

お昼には、なけなしの牡蠣を振舞ってくださいました。

気絶するほどの旨さ!!

 

さらにおみやげにまさに採れたて初物の若芽(めかぶ付き)をいただきました。

これもしゃぶしゃぶでいただいたり、しょうが醤油でいただいたり、

ああ、幸せ、と思える地球の恵みです。

 

今回、準備した稚貝が美味しくいただけるのは2年後です。

まだまだ本格的な復興への道は長いと感じました。

 

2015.02.12:壱岐産業:[事務局ノート]

心温まるいい話 「45年後の初メール」

  • 心温まるいい話 「45年後の初メール」

これは、まなびピア2014宮城大会の参加事業として、

倫理研究所が東北放送とタイアップしてラジオ放送したものです。

全30話のうち、私的に選りすぐった3話をお届けします。

今週は、その2として表題のお話をお届けします。

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5年前、パソコンで偶然「Sounds of The Far East Network」
という記事を発見し、その中の "Guests" という欄があり、

1950年代から1980年代に日本のFEN放送のために駐留した
約150人の軍人のリストが掲載してありました。

その中に、アナウンサーの一人
「Bob Beck」のEメールアドレスがありました。

1964年から1966年の私の職場は三沢の米軍基地内で、
毎日アメリカ人放送の英会話と音楽に魅了され、FENのトリコになりました。

特に、月曜日から金曜日、11時5分から12時オンエアの彼の番組
「Country Club」 にのめり込み、テープに録音して、
勤務終了後や土日に聞いてリラックスしていたものです。

45年後の現在も、月に1、2度懐かしく聞いています。
この旨を彼にメールした所、数日後返信がありました。

概要は…
「アナウンサー冥利に尽きます。メールに私の1963年と2006年の
顔写真を貼りつけましたのでご覧ください。

最後に一つお願いがあるのですが…。
このメールに私の住所を記載しています。

貴方が録音した私の番組のテープを空輸できませんか?
もし私の手に届いたら、孫に聞かせ、また地元の軍事博物館で
流したいのですが」という主旨でした。

私は早速2時間分のテープを2本、4時間ダビングして彼の住所
フロリダ州に空輸。

すると数日後。

お礼のメールとその約1週間後にFENのアナウンサー時代の、
ヘッドホンをかけてマイクに向かっている額入り写真が送られてきました。

そして写真には・・・、

To Susumu Asano,
Thank you For your Loyalty THrough The Year
(長年聴いてくれてありがとう)
Bob Beck

という返礼に私は驚きました!
この写真とメールは私にとって「お宝」です。

2015.02.05:壱岐産業:[事務局ノート]

ハモコミ通信2015年2月号

  • ハモコミ通信2015年2月号

今月も、「まちネタ」(街で見つけたコラムに潜むコミュニケーションのネタ)をお楽しみください。


 

三勝一敗

年が明けて、<今年は○○を続けよう> と決心した人は多いでしょう。

たとえば「明日から英会話を一日三十分学習しよう」と決意したとします。初めの数日は、計画通りに勉強が進みました。
ところが、十日ほど経った時に予定外の仕事が入ってしまい、残業もあったので、英会話の学習を忘れてしまいます。

一度習慣が途切れてしまうと、「やっぱり私はダメだ、何をやっても続かない」と自信をなくし、その勉強すら止めてしまいがちです。

決心しても継続できないことを、よく「三日坊主」といいます。しかし、仮に三日実践して一日挫折する、また三日継続して失敗する、さらに三日続ける・・・と、三日坊主を一年間繰り返すと、実に二七〇日ほど実践できることになるのです。

<自分は意志が弱い> と嘆くより、<三勝一敗でもよい>とポジティブに受け止めることで、一年では三日と二七〇日の差になるのです。

やがて三日坊主が四日になり、四日が五日になり、一貫して物事を継続できるようになるでしょう。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


<コメント>

F.ルーズベルト大統領の言葉だったと思いますが、《 考えていたことの7割できれば上等 》というのを聞いて、大統領でもそうなのか、と思いました。

決めたとおりに行うことは気持ちいいけれど、時として我を通すことにもなりかねず、様々な兼ね合いの中で、一歩引く姿勢も大切だなぁ、と思ったりします。

3勝1敗は7割5分ですから、だいたい同じ感じですね。自分一人で生きているのではないことを肝に銘じ、また自分の弱さも許しながらやっていきたいと思います。

 

 


 


「あなたも知っているように」

人格は言葉に表われると言われます。
Fさんがそのことを実感したのは、今から二十年ほど前のB氏との出会いからでした。

初めて会って話した時、しぼんだ風船がパッと膨らむように、自分の心が温かくなっていくのをFさんは感じました。

<なぜだろう、B氏がいろいろなことを知っているからだろうか。人柄が穏やかだからなのか> 。考えても理由がわかりませんでした。

ところが、二度三度と会ううちに、あることに気づいたのです。

Fさんが何か尋ねると、B氏は必ず「あなたも知っているように」と言ってから、的確に答えてくれるのです。その言葉には、たとえ年下であっても、話し相手の人格を尊重する心がにじみでています。

質問するたびに、「えっ、そんなことも知らないの?」と言われたら、聞く気も失せてしまうでしょう。
B氏を尊敬し続けるFさんは、「あなたも知っているように」は、話し相手の人格をも向上させる言葉だと信じています。

 

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<コメント>

確かにそうですね。

相手を尊重する気持ち、配慮する姿勢は、言葉の端々(はしばし)に表れるものでしょう。大元である真心をしっかり育てない限り、その場を取りつくろってもそのうちボロがでることでしょう。

しかし、あまり身構えすぎては出る言葉も出なくなってしまうと思うので、現状の自分の精一杯で接するよりほかないのではないでしょうか。

真摯な気持ちを積み重ねていけば、やがて人格は自然についてくるもののような気がしています。

2015.02.02:壱岐産業:[事務局ノート]

心温まるいい話 「人生の先輩」

  • 心温まるいい話 「人生の先輩」

これは、まなびピア2014宮城大会の参加事業として、

倫理研究所が東北放送とタイアップしてラジオ放送したものです。

全30話のうち、私的に選りすぐった3話をお届けします。

今週は、その2として表題のお話をお届けします。

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慣れない新天地での生活に疲れ、夫の両親とうまくやっていけず、
新婚早々度重なる夫婦喧嘩に嫌気がさし、家を飛び出したことがありました。

遠い実家に帰るつもりで乗った電車の中で、
《 どうして夫はわかってくれないの? どうして姑は辛くあたるの?》
と思い返して、つい声をあげて泣いてしまったのです。

しばらくすると、「どうしたの?」と声をかけられました。

涙でぐしゃぐしゃになった顔を上げると、白髪のお婆さんが
心配そうに覗き込んでいました。

私は突然泣き出し迷惑をかけたことをお詫びしました。

「いいのよ気にしないで、それより何があったの?」
とさらに訊かれ、私は新婚生活での姑の意地悪や夫とのすれ違い、
無理解に苦しんでいることを伝えました。

近所の人なら外聞もあって、しづらい話も、
通りすがりの人ということで全部吐き出しました。

そんな話を、おばあさんは私を責めることなく聞いてくれました。
そしておばあさんは言ってくれました。

「大変だったわね。苦しかったわね。
でも夫にも事情があるの。

私の夫も仕事人間で家庭にあんまり見向きもしなかったわ。

姑にはひどいことを言われたりしたもの。

だけど、ときには私の作ったお味噌汁がすごくおいしいって

褒めてくれたりしたし、姑は、後日ひどいことを言ってごめんなさいね、

前から謝らなきゃと思ってたんだけどって言ってくれたわ。

だから今だけにとらわれちゃダメなのよ。

ささいな幸せを積み重ねていくのよ」

ってアドバイスをくれたのです。

 

《 私って不幸だわ、家族のせいよ 》 とずっと思っていた私は、

反省と感謝の気持ちでまた泣いてしまいました。

 

「ありがとうございます」とお礼を言うと、

「気にしないで、あなたもがんばってね」と声をかけてもらいました。

 

私は鉄道で乗ってきた線路を戻って行きました。


それからは、感謝を胸に小さな幸せを探しながら生きるようになり、

夫や姑の言動で傷ついたりしなくなりました。
 

あのとき、おばあさんに会っていなかったら今ごろどうなっていたことでしょう。
 

あれっきり会っていないので直接は伝えられませんが、

この場をお借りしてお礼を言わせてください。

 

あのときはどうもありがとうございました。

2015.01.29:壱岐産業:[事務局ノート]

心温まるいい話 「レジでの数分間」

  • 心温まるいい話 「レジでの数分間」

これは、まなびピア2014宮城大会の参加事業として、

倫理研究所が東北放送とタイアップしてラジオ放送したものです。

全30話のうち、私的に選りすぐった3話をお届けします。

今週は、その1として表題のお話をお届けします。

 

 

数年前、私がスーパーでレジ係を担当していた時のことです。

二十代くらいの若い女性が会計をしに私のレジに並びました。

 

遠くから「ママー、これ買って!」とお子様用の小さなカゴに

お菓子をたくさん詰めた四歳くらいの男の子がやってきました。

 

私は 《 あらら・・・。全部買ってあげるのかな? 最近は子どもを

叱らない教育だって聞くし・・・ 》 と考えながら親子の会話を聞いていました。

 

するとお母さんは、男の子の目線にしゃがんで真剣な顔でこう言いました。

「○○くん、ママはね、パパから大切なお金を預かっているの。パパが一生懸命

お仕事してもらったお金だよ。ママはこのお金で、パパや○○くんがお仕事と

幼稚園がんばれるように、ご飯のお買いものをしてるんだよ。だからこんなに

たくさんはママ買えないなぁ」。

 

男の子は「わかった・・・」少ししょんぼりしてお菓子売り場にお菓子を返しに

行きました。数分後男の子はにこにこして何かを背中に隠して走ってきました。

 

「これ買ってもいい?」とお母さんに差し出したのは柿の種。

「これでいいの?」お母さんが尋ねると、「パパこれ好きでしょ?

パパにあげるの!」とにっこにこの笑顔。お母さんも笑顔になって

「パパ喜ぶね! これもください」とカゴに入れました。

 

会計が終わり、いつものように私は「ありがとうございました。

またお越しくださいませ」とお決まりの挨拶。

親子は「ありがとうございます」「ありがと!またね」と帰って行きました。

 

《 素敵な子育て、幸せな家族だなぁ 》と心がほっこり。

私もいつか子どもができたらこんな家族になりたいなぁと、

今もあのお母さんに憧れています。

2015.01.22:壱岐産業:[事務局ノート]

裸参りの舞台裏

  • 裸参りの舞台裏

仙台大崎八幡宮のどんと祭(松焚祭)は全国一規模が大きいと言われてます。

とりわけ有名なのが裸参り。300年の歴史があると言われている伝統行事です。

 

1年のうちでもっとも寒い時期(1月14日)にわざわざ裸でお参りし、

体を冷やすのは馬鹿げている、とこれまでは仲間が参加するのを静観していました。

 

今年は、所属する団体のムードから、参加することに決め、覚悟して臨んだところ、

ここ数年来で一番というほど暖かい日となりました(最高気温10℃)。

 

これまで参加してきた人から言わせると、今年は風もなく穏やかで、ということなのですが、

どっこい、初参加者としては、十分寒く芯から冷え切りました。

 

この写真は、出発時点のもの。

平然とした顔をしていますが、覚悟を強いられた瞬間でした。

 

 

一番町通を北進~定禅寺通を西進~晩翠通を北進~国道45号線を西進と、

約1時間かけて、気を張って歩きました。

 

寒さをしのぐ手立てとして、きつく巻いた晒の中で大きく息を吸うことが一番でした。

そうするとますますきつく感じ、体の中に熱が発生するのです(たぶん)。

 

また、信号待ちの時なども、毅然として立っているのがいいと思いました。

寒がった様子は格好悪いばかりか、自分自身の心をも折れさせてしまいます。

 

そんなこんなで大崎八幡宮の門前に辿り着いたのはいいのですが、

ここから本殿~御神火までが長い長い。待つこと1時間半!

 

今年は暖かいということもあってか、参加者が多かったからなのでしょう。

ここでかなりこたえました。

 

まあ、そんなこんなでなんとか乗り切った2時間半。

帰りのタクシーの中は天国、その後の銭湯は極楽、みんなでのなおらいは最幸でした。

 

さて、私だけではないと思いますが、特に私の場合、体が冷えるとトイレが近くなる、

というのが一番の心配でした。

 

そこで、今回、紙おむつデビューしちゃいました!

股引きの下は、実はパンパース(笑)。

 

残念ながら(?)そのお世話になるようなことはありませんでしたが、

絶対的安心感をもって臨むことができました。

 

3年連続で参加すると願いが叶う、と言われている仙台大崎八幡宮の裸参り。

来年、再来年はきっともっと寒い日でしょうが、赤身の体を造って備えたいと思いました。

 

※直会(なおらい)

一般には、神事終了後の宴会(打ち上げ)とされるが、

本来は神事を構成する行事の一つである。

神霊が召し上がったものを頂くことにより、神霊との結びつきを強くし、

神霊の力を分けてもらい、その加護を期待する。(ウィキペディアより)

2015.01.15:壱岐産業:[事務局ノート]