ハモコミ通信2026年11月号

  • ハモコミ通信2026年11月号

生活に取り入れたり、仕事で生かすなどしていただけると本望です。


 

◎秋は夕暮れ

日本人が昔から大切にしてきた美意識には、他者への思いやり、調和や協調の心、伝統を守り受け継ぐ精神などがあります。

その一つとして、自然を畏敬し、その美しさを愛でる心も挙げられるでしょう。

例えば、『枕草子』 で清少納言は 「秋は夕暮れ」 と述べ、夕暮れの美しい情景を烏(からす)や雁の姿を通して具体的に表現しました。

そこには、その美しさだけでなく、 秋の物悲しさも感じることができます。

また、『新古今和歌集』 には 「三夕(さんせき)の歌」 と呼ばれる名歌があります。

寂蓮法師、西行法師、藤原定家の和歌で、結句が 「秋の夕暮れ」 と結ばれています。

なかでも定家の詠んだ 「見渡せば 花も紅葉も なかりけり 浦の苫屋の秋の夕暮れ」 は、華やかなものは何もないが、何もないからこそ美しいという、表面的ではない秋の美を感じ取っているといえるでしょう。

自然を愛でる心は誰にでもあるものです。四季の移ろいを感じる繊細な心を育み、次世代へもつないでいきたいものです。

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<コメント>

秋の日はつるべ落とし、と言われますが、まさに最近の日暮れはあっという間です。

烏も雁もすぐ飛び去って行きます。長くとどまらない美しさだからこそ 「惜しむ心」 が生まれ、心が揺さぶられる。情景は留まらないから、「物悲しさ」 を心に留めよう、と。

弊社が管理している 「オレの山」 がある宮城県栗原市では、この季節10万羽の雁の群れが、暮れゆく夕空をバックに寝ぐら入りしていく様子を見ることができます。

圧巻であると同時に、鳴き声と空の色がマッチして、まさに表面的ではない秋の美を肌感できますよ。お薦めです。

そんな我々に対しても、息を飲むような鮮やかな紅葉や透明感のある夕空など、目立つ形で気づかせてくれるのは、大自然の愛情なのかもしれませんね。


 

◎優しさの連鎖

新潟県に 「優しすぎる」 と話題のコンビニエンスストアがあります。

同店の店頭には、暑い時季には 「熱中症だと思ったら無理をせず店内で涼んでいってください」、寒い時季には「雪道の運転に疲れたら、遠慮せずに店内で温まってください」 という張り紙が掲示されています。

いずれもその後には 「気を使っての不必要な物の購入は不要です」 という文言が添えられており、その心遣いは広く支持され、大きな話題となりました。

店長のTさんは旅先で熱中症になった際、飲食店の店員に救われた経験から、 その優しさを地域の人にも届けたいとの思いでこの取り組みを始めたといいます。

受けた優しさを人に与えることは、相手を喜ばせるだけでなく、自分が受けた優しさを改めて実感することにもつながります。

そうして思いやりが受け継がれていけば、周囲はより温かな雰囲気に包まれることでしょう。

職場においても、共に働く仲間から受けた優しさや労りを周囲に広げ、思いやりの輪を育んでいきたいものです。

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<コメント>

コラムのTさんのインタビュー動画を見ると、まったく気負いがありません。

「困っている人がいれば親切にするのは当たり前だ」 「受けた恩を直接返せないから、他に人に恩送りしたい」 という純粋な気持ちです。

Tさんのようにサッと行動できる人もいれば、躊躇(ちゅうちょ)してしまう人もいます。

大きなことはできなくても、身の回りの小さなこと、身近なことで、受けた優しさを人に与えることはできそうです。

「ありがとう!」 「美味しい!」 「楽しかった!」 「大変そうだね」 「何か手伝えることありますか?」 ・・・

私たちの日常は思いやりの輪を広げる機会に溢れていますね。

2026.11.01:壱岐産業:[事務局ノート]