この世に旨いもの多々あれど、食べた瞬間に全身に喜びの渦が走るものと言えば、
私の場合、この南三陸町歌津の生牡蠣なのです。
海のミルクと言われる牡蠣。広島産は一般的に粒が大きくてカキフライなどに向いていると
言われていますね。松島産は小ぶりなので、焼いた時味が濃縮されて旨いと言われます。
近所のスーパーでは、石巻桃浦漁港の生牡蠣というのが少し高めですがまずまず風味を
落さない加工法で販売されています。
確かに旨いと言えば旨いのですが、全身に喜びの渦は走りません(笑)。
気仙沼唐桑志津川、このあたりの牡蠣はどれも素晴らしいと思います。消毒のために
塩素水のプールにひと晩漬けられたもの以外は、身も締まって大きくて私の中でも合格点
であることは間違いありません。
しか~し。更に上には上があるのです。
同じ南三陸の海域で育った牡蠣といえども、そして滅菌海水で処理されて、旨味成分が
そのまま残っている牡蠣といえども、「筋肉質かどうか」は大きな分かれ目となります。
どうすれば筋肉質になるのか? それは、海流の早いところで育って、海流に流されない
ように必死にしがみつくことによって鍛えられるのです。
その年月3年。普通に育ったのと、海流に鍛えられて育ったもの。この違いは大きい!
今年の猛暑の影響は海水温をも異常に高くしました。
今でもなかなか下がってこないそうです。
牡蠣の身入りは1か月遅れました。
ホタテについては、「中国が買わない」という報道がなされている通り、国内漁協の
買取価格も下落しているよう。
さらに、そもそも夏の酷暑の影響でかなり死滅してしまったそうです。
漁業者にとってはダブルパンチです。
さて、前置きが長くなりました。
私の愛する南三陸町歌津寄木浜の牡蠣。それは丸七水産さんで取り扱っています。
と言いますか、丸七水産さんの考え方が美味しい牡蠣を産み出していると言った方が
より正しいです。
漁業者としては、商売的には、身入りがしっかりしているかどうかよりも、市場が求めて
いる時期に出荷した方が高く売れるのは間違いありません。
特に今年のように、1か月も例年より成長が遅い年であれば、なおさら、早く出荷した方が
高値で取引されるのは当然です。
しかし丸七水産の頑固おやじ高橋七男さん(愛称すっつぁん)は、身入りの悪い牡蠣を
高値で売れるからと出す男ではありません。
自信を持っておすすめできるレベルになるまでは牡蠣棚に行かないというこだわりです。
だから旨い! それはうちの妻が嫉妬する味。何しろ、この牡蠣をひと口食べた瞬間、
妻の手料理では見せたことのない恍惚の顔が現れるからです(笑)。
そんな高橋家が手塩にかけた牡蠣ホタテがようやく今月15日から出荷解禁となります。
(これは去年撮影した写真です)
丸七水産の回し者ではありませんが、息子の栄樹くんから今年の価格を聴き取りしたので
ご紹介しますね。
(以下すべて税込)
ホタテ(大) 190円
剥き身牡蠣(250g) 800円
剥き身牡蠣(500g) 1600円
殻付き牡蠣 140円
塩蔵ワカメ(250g) 600円
塩蔵平昆布(400g) 600円
塩蔵切昆布(350g) 600円
塩ウニ(70g) 1700円
冷凍ホヤ(350g) 600円
蒸しホヤ(冷凍1袋) 600円
一番のおすすめは何と言っても剥き牡蠣。
世の中にこんなに美味しい牡蠣があったのか! と感動すること間違いなしです。
ただし、15日から出荷解禁とはいえ、少しでも遅い方がより美味しいとのこと。
予約は早くして、遅めの出荷指定をしていただくのがお勧めです。
送料は箱代込で60サイズ1280円~
ホタテ(この値段ではあり得ない大きさと旨さです)は早い者勝ちのようですので、
早い予約をお勧めします。