最上義光歴史館

最上義光歴史館
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平成26年7月、神奈川県川崎市にお住まいの女性から一通の封書が届きました。

封書には巨大な五輪塔と地輪に刻まれた銘文の写真、そしてそれに係る様々な資料が同封されていました。





巨大な五輪塔の写真は山形県寒河江市の正覚寺にあるもので、最上義光の正室大崎夫人の供養墓という伝承が広まっているものでした。

寒河江市史をはじめ、近年発刊された最上義光に係るさまざまな書籍にも、最上義光の正室大崎夫人の墓所が寒河江市の正覚寺であるように紹介されています。

封書を出された方のお話では、ご先祖さまが慶安四年に「光誉明月」という女性の三十三回忌の供養のために建立したものであるのに、いつのまにか大崎夫人の供養墓として語られ、大変迷惑している。ぜひ相談に乗ってもらいたいというものでした。




爲卅三年
光誉明月
地 菩提
施主寒河江
片桐六左衛門
慶安四年
八月一日

『寒河江市史』の中巻には

「正覚寺の境内の片桐家の墓地に高さ二四〇センチメートルに及ぶ巨大な五輪塔があり、大崎夫人三十三回忌に建立したといと伝えるが定かでない。」

とあります。

大崎夫人に関しては様々な伝承がありますが、いまのところ確かな記録がありません。菩提寺も墓所もわかりません。もしかすると京都にあるのかもしれません。

大崎夫人の菩提寺=正覚寺…いつの時代にこのような伝承が生まれたのでしょう!?