洗濯動線について考えてみよう!
共働きの世帯が多い現在、
家事にかかる手間や時間を短縮することは、
家づくりで大切なことの1つとなっています。
家づくりを考える上で、
デザインや機能面以外にも、
この家事に関しては
しっかり考えないといけません。
特に注意して考えておかないと、
手間と時間を短縮するどころか、
むしろ余計に負担を増やしてしまうプランになり兼ねないのが
「洗濯動線」です。
では、一般的な家では、
洗濯の一連の流れはどのようになっているでしょうか?
例1)2階のベランダに干す場合
2階建ての家の場合、
2階のベランダに洗濯物を干すケースが
多いのではないでしょうか?
ただ、この動線は以外に大変なんですよね。
濡れた重い洗濯物を2階まで持ち運びするのは、
なかなかの重労働になります。
若いうちは気にならない方もいらっしゃるかもしれませんが、
歳を重ねていくと段々辛くなるのがこの動線です。
今は問題なくても、
もし将来、あなたの足腰が弱ってしまったらどうでしょうか。
我慢して2階に上がり続けますか?
お金をかけて、洗濯干場を1階に増築しますか?
このいずれかを選択せざるを得なくなってしまいます。
また、ベランダで洗濯物を干す場合、
洗濯物が周囲から丸見えになってしまうので、
防犯的にもあまりいいとは言えません。
例2)キッチンや洗面の勝手口から外に出て干す場合
2階のベランダまで干しに行くのが大変だからと、
キッチンや洗面につくった勝手口近くに洗濯干場をつくり、
そこに洗濯物を干しているお家も数多くあります。
これは、ベランダに比べて動線が近くなるので、
動線としては一見便利そうに感じます。
ですが、わざわざ外に出て洗濯を干すようになるので、
干す、取り込む、の作業が大変になります。
そして、
この動線の場合一番気になるのが、
作業中ご近所さんと顔合わせしてしまうことです。
その結果、パジャマやノーメイクのままで、
洗濯物を干したり、取り込みにくくなってしまうため、
毎回、見た目を気にして作業しなくてはいけなくなってしまいます。
■洗濯動線は一連の動作全てを考えてつくる
洗濯動線を考える時、
「干す~取り込む~たたむ~片付ける」
の一連の流れ全てを考慮することが大切です。
・洗濯機から近い室内から干すことができる事
・室内から手を伸ばしたら取り込める事
・畳んだ洗濯物を片付ける収納が近くにある事
・一連の流れを外からが、人目を気にすることなくできる事
これが最良の洗濯動線だと思いませんか?
また、なるだけ洗濯物を、
周囲から見えない場所で干すことが出来れば、
防犯的にも景観的にも文句ありませんよね。
ということで、家づくりをされる時には、
デザインや機能的な事だけではなく、
以上のようなことも踏まえて、
間取りを考えるようにしていただければと思います。
きっと住んだ後の満足度が変わってくるでしょう。
これからの家づくりで重要な3つのコト
65歳以降を老後であると考えると、
老後の最低生活費がどれ位かかると言われているか、
ご存じでしょうか?
夫婦2人で約22万円が必要であると言われています。
頭に浮かんだ金額と比べるとどうでしょう?
私は、結構かかるなぁ・・・という印象でした。
しかも、この22万円の中には居住費が含まれておりません。
そうすると、もちろん賃貸に住まれている場合であれば
賃料が別途でかかりますし、
家を建てた方でも、ローンが残っていれば、
支払い終えるまでは、ローンが別途でかかってくることになります。
他にも、趣味や娯楽費用、子や孫への援助といった
ゆとり費用まで上乗せして考えなくてはいけません。
一方で、支給される年金は、
年収500万円のお父さんと、
専業主婦だったお母さんというご家庭の場合、
2人合わせて約22万円ぐらいだと言われているのですが、
ゆとりある老後を過ごしていくためには、
とてもじゃないけど年金だけでは充分だとは言えません。
ましてや、
これからは支給される年金の額が、
どんどん減っていく可能性も大いにあります。
では、今後不足するかもしれない老後資金を
どうやって確保していけばいいのか?
もちろん、老後を迎えるまでに直面するであろう、
子供の教育資金や親の介護費なども踏まえながらです。
①65歳までにローンが完済出来るように家を建てる!
まず、あなたがすべきことは、
なるべく65歳までにローンが完済出来るように
家づくりの予算組みをすることです。
老後の最低生活費と言われている22万円には、
居住費は含まれていないわけですし、
出来るだけ長く働くようにすべきではあるものの、
元気で働き続けることが出来るかどうかは、
誰にも分からないからです。
そう考えると、
家づくりの際、必要以上に高額な土地を買ってしまったり、
必要以上に広い土地も買うべきではありません。
必要以上に広いお家もつくらないほうがいいでしょう。
②個人型の確定拠出年金に積み立てる!
1のコトをしっかり頭におき、
賢く家を建てることが出来、
家づくりの予算を圧縮出来たとしたら、
その浮いたお金を、
個人型の確定拠出年金に積み立てることをオススメします。
個人型確定拠出年金と言われても、
ピンと来ないかもしれませんが、
簡単にお伝えするならば、
国民年金や厚生年金にさらに上積みして掛ける年金です。
例えば、iDeCoと呼ばれている
個人型確定拠出年金であれば、
会社員の場合、毎月23,000円を上限として
加入することが出来ます。
そして、毎月23,000円を積み立てていけば、
その掛け金を所得控除してくれるし、
預けたお金から運用益が生じたとしても、
その運用益に対して通常かかる税金(約20%ぐらい)が、
一切掛からないようになっています。
また、積み立てた年金を受け取る時も、
退職金控除や公的年金控除の対象となるため、
ほぼ無税で受け取ることが出来ます。
それゆえ、
家づくりの費用を少しでも浮かせて、
その分を今のうちから積立てていくということも重要です。
③正社員として共働きで頑張る!
そして、3つ目のポイントは、
正社員として共働きで頑張っていくということです。
収入額にもよりますが、
厚生年金を夫婦そろってしっかりと払っていけば、
支給される年金が一馬力の世帯よりも
10万円ほど増加する可能性があるからです。
共働きで協力しながら、
老後資金としてもらえるお金を、
最大化していただければと思います。
しかし、共働きで働いていれば、収入も多くなり、
銀行もより多くのお金を家づくりの際、
貸そうとするでしょう。
建築会社や不動産会社からも
予算アップを促されるかもしれません。
しかしながら、その選択は、
先が予想できない将来に、たくさんの問題をもたらす
危険な要素となってしまうかもしれません。
しっかりと先まで見据えた
資金計画とライフプランを立てながら、
賢く家づくりを行っていただければと思います。
室内の中心のあの場所をキレイに保つポイント
室内の中心になるリビングダイニングキッチン。
誰もが一番キレイに保ちたいと考えると思います。
しかし一番キレイになりにくいのもリビングダイニングキッチンです。
家族みんなが、
寝る時間以外の時間を多く過ごすことになるのが、
このリビングダイニングキッチンなので、
新築の時同様にキレイに保つことは難しいことかもしれませんが、
実は合理的に間取りを考えれば、
ずいぶんと片付けやすく、
そして掃除しやすい家にすることが出来ます。
リビングダイニングキッチンが
ゴチャゴチャなってしまうのには、
2つの主な原因があります。
■その1:「収納のつくり方」が悪い
これは、前回お伝えさせていただいた内容ですが、
散らかる最大の原因は、収納のつくり方が悪いことです。
そして、これを解決する方法は、
管理しにくい奥行きが深い収納をつくらず、
逆に、管理しやすい奥行きが浅い収納をつくることです。
特に、リビングダイニングキッチン周辺には、
細々したものばかりあるわけですからね。
■その2:「子供部屋の場所」が悪い
リビングダイニングキッチンにある荷物の多くは、
子供達のモノではないでしょうか?
リュックやランドセルといった学校道具に、
習い事などの教材に教科書、
マンガやおもちゃや趣味のモノ、
パジャマや制服、普段着、など。
リビングダイニングには、
これらの荷物が雑然と置かれ、
徐々に足の踏み場すらない状態へと変化していく
というのが、家を建てた多くのご家庭の現実です。
子供部屋は2階じゃなくてはいけないのか?
いつの頃からか、
子供部屋は2階につくるという当たり前が、
家づくりのルールの1つのようになっておりますが、
本当に正しいのでしょうか?
実は、この当たり前こそが、
リビングダイニングを散らかしてしまう
大きな原因となってしまっています。
おそらく子供たちは、
中学に進学する頃までの間は、
2階にある自分たちの部屋を、
それほど使うことはないのではないでしょうか?
その理由を、
自分の子供の頃を思い出して考えてみて下さい。
リビングでみんなと一緒にいる明るい空間から、
1人で2階で過ごすのが怖いから。
親から離れた場所で過ごすのが嫌だから。
いちいち2階に上がるのが面倒だから。
もしくは、その全てなのかもしれません。
しかし、そのしわ寄せは、
リビングダイニングが散らかってしまうという
ところにやってきてしまいます。
ですので、
合理的に間取りを考えるのであれば、
子供部屋を1階につくるという選択肢も
あってはいいのではないでしょうか?
子供部屋を1階につくれば、
子供が自分たちの荷物を、
部屋に持っていってくれやすくなりますし、
自分の部屋を使ってくれやすくもなります。
親の近くで過ごすことが出来るからです。
結果、
リビングダイニングに散らかる荷物が
少しでも少なくなるのではないでしょうか?
せっかく高いお金を出して建てた家を、
ずっとキレイに保ち続けやすくするためにも、
今までの家づくりの固定概念に縛られず、
頭を柔軟にして家づくりをしていただければと思います。