家づくりのスタートとして、
土地探しからはじめる方も多いと思いますが、
なんとなくネットや不動産屋さんで
土地の目星をつけていざ見に行ってみても、
広さのイメージがつきにくく、
ピンとこないというケースが多くありませんか?
家が建っている土地を見れば、
なんとなくその広さの
イメージがつきやすいかもしれませんが、
家が建ってない土地は、
パッと見ただけではその広さの
イメージがつきにくいですよね。
あるあるですが、
家が建っていない土地って、
なんとなく狭く見えてしまったりもします。
このような理由から、
自然と広めの土地を買おうとしてしまったりするのですが、
広い土地を買えばその分土地代も高くなるし、
外構工事費や固定資産税も高くなり、
その後の暮らしに負担を与えかねないので、
今回は土地の広さの目安について
お伝えしていきたいと思います。
■家づくりで必ず必要なスペース
それでは、土地の広さに対して
どれくらいの家を建てることが出来るのかについて、
具体的な数字を当てはめながら
考えていきたいのですが、
前提として、どの土地に家を建てるにしても共通して
考えなくてはいけない部分について触れたいと思います。
まずは、
「家の周囲には10坪前後の余白が必要」という事です。
正確には、建てる家や土地の形状によって余白は変ってくるので
あくまで目安にはなりますが、
給排水や雨水の配管スペースであったり、
エアコンの室外機や給湯器を置くスペース、
そして通路としてのスペースなどを考えると
10坪前後必要になってきます。
次に、
「駐車場1台あたり約4.5坪必要」という事です。
横幅2.5m×奥行き6m=15㎡
→ 15㎡×0.3025=4.5375坪
→ 4.5坪という計算です。
ですので、あなたが必要だと思う
車の台数を決めていただくと、
家以外にどれくらいの余白が
必要なのか分かるようになります。
仮に車を最大3台置きたいとしたら、
4.5坪×3台=13.5坪となり、
家の周囲の余白と合わせると23.5坪、
家以外に必要だということになりますね。
■60坪の土地の場合で考えてみる
例えば、土地が60坪で駐車場が3台分必要としましょう。
60坪-23.5坪(余白と駐車場分)=36.5坪
となりますので、
残り36.5坪を家に使うことが出来ます。
帖数に換算すると73帖ですね。
では、ざっと間取りを考えていきましょう。
玄関ポーチに1帖、玄関に1帖、
玄関ホールに1帖、LDKに16帖、
トイレ、洗面にそれぞれ1帖ずつ、
脱衣、風呂にそれぞれ2帖ずつ、
必要だとすると、
合計25帖になります。
そうすると残りが、
73帖-25帖=48帖
になりますね。
この残りの48帖でなにを考えるか。
まず寝室に6帖、
そして寝室のクローゼットに3帖をつくりましょう。
次に、子供部屋を4.5帖ずつ2室と
クローゼットとして合計1.5帖とるとしたら、
48帖-6帖-3帖-9帖-1.5帖=28.5帖
となり、残り28.5帖になります。
続いて、玄関土間収納に3帖とり、
パントリー収納に3帖とるとします。
となると、残りは22.5帖となるのですが、
ここから仮に中庭を7.5帖つくったとしても、
まだ15帖ものスペースを何かに使うことが出来ます。
客間やお子様と遊べるスペースとして
畳コーナー(4.5帖)をつくったり、
家で仕事ができる書斎スペース(3帖)を設けても、
まだ7.5帖余裕があります。
その分、収納を設けたり、
室内干しのために脱衣室を広げるのも良いですよね。
かなり自由度の高い間取りが考える事ができます。
ちなみに今の話で考えると、
すべて1階で間取りが考えられるので、
60坪の土地に車3台の駐車スペースを確保して
平屋を建てることが可能という事が言えます。
■広すぎる土地を選ばない
このように、60坪あれば
ゆったりとした平屋も建てることが出来ますし、
車の台数が減れば、
さらに広々とした平屋を建てることも出来ます。
庭を広く確保して植栽を楽しんだり、
周囲からの視線が気にならない土地で
庭を広く確保してバーベキューをしたり、
などの考えがある場合は
その分の広さがプラスで必要ですが、
なんとなくで広い土地を購入する必要はありません。
庭の維持管理にも
余分な手間と余分なコストが
かかってしまいますからね。
ということで、
狭くなる不安から少しでも広く土地を買いたい
という気持ちも分かりますが、
やみくもに広い土地を買わないように
気をつけていただければと思います。
家づくりを無理のない
予算で行うためには、
土地や外構工事の費用を
いかに抑えられるかも、
家の費用をいかに抑えられるかと
同じくらい大切なことですからね。
土地探しは、
予算とどんな家が建てたいのかを知ってから
始めても決して遅くありませんので、
焦って購入したり決断を早まったりしないようにしましょう。
決断の前にご相談いただくことをおススメします。