同じ材料を使って家を建てる場合、
20坪の家でプランする場合と40坪の家でプランする場合では、
坪単価が大きく違ってきます。
例えば、どちらの家にもキッチンやお風呂などの水回りの商品に、
200万円かかったとしましょう。
この200万円を坪で割ってみましょう。
・200万円÷20坪=10万円
・200万円÷40坪=5万円
これだけで坪単価が5万円も違ってきます。
つまり、これだけの部分をとってみても、
20坪の家の方が、坪単価が高くなってしまうということなのですが、
その反面、総額で考えると、
40坪の家の方が圧倒的に高くなってしまいます。
例)20坪×坪単価80万円=総額1600万円
40坪×坪単価60万円=総額2400万円
このように、
坪単価は、家が小さくなればなるほど必然的に高くなり、
大きくなればなるほど必然的に安くなります。
ですので、家の価格を坪単価で判断することは、
決して出来ないという事になりますよね。
では、坪単価に比重を置いて家づくりをしてしまうと、
一体どのような家になってしまうのでしょうか?
1.後々の出費が増えてしまう
先程の話の通り、
家の面積が大きくなればなるほど、
坪単価はどんどん安くなっていきます。
しかし、家の面積が大きくなればなるほど、
建築コストは、坪単価とは逆に、
どんどん高くなっていってしまいます。
さらには、面積が大きい=体積も大きくなるので、
冷暖房効率も下がることになります。
毎月の電気代までも高くなってしまうんですね。
また、家が大きくなれば固定資産税も高くなりますし、
後々のメンテナンスコストも必然的に高くなってしまいます。
土地に関しても、
家が大きくなれば、その分広い土地が必要になり、
土地代にも多くのコストがかかってきますし、
土地の固定資産税も高くなってしまいます。
その上、外構工事のコストや、土地の管理の手間なども増えてしまいます。
坪単価に惑わされて、無駄に大きな家を建てる事は非常に危険ということですね。
その2:チープな家になってしまう
家が大きくなると、
それに連動して建築コストが高くなってしまいます。
それが原因で予算をオーバーしてしまう見積になってしまった場合、
材料のグレードを落とさざるを得なくなってしまいます。
より安価な断熱材を使うようになってしまったり・・
より安価な外壁材を使うようになってしまったり・・
より安価な床材を使うようになってしまったり・・
結果、大きな家でもチープなつくりになってしまうのと同時に、
それぞれのグレードをおとした事により、
将来のメンテナンスコストが高くなるリスクも生じます。
いかがでしょう?
坪単価が安い家は、
一見、お得な感覚で家を手に入れたように感じますが、
実は、イニシャルコストもランニングコストも高くついてしまいます。
一方で、坪単価が高い家は、
一見、割高に家を手に入れたような気分になってしまいますが、
実は、逆にイニシャルコストもランニングコストも安く済みます。
ですので、これから家づくりをされるあなたは、
家の価格を、坪単価ではなく総額で判断するようにして下さい。
そうすることで、本当に暮らしやすいコスパに優れた家が
建てられるようになるでしょう。