中小企業こそ、データベースを持とう 第1回
株式会社HI=SO(ハイソ)
代表取締役 小野寿光 中小企業こそ、データベースを持つべき。そう考え、仲間3人と「セミオーダー」のようなデータベースソフトを作りました。 このように書きますと、至極簡単なソフトを、ごく短時間で作ったかのように思われるかもしれなませんが、実は今回の連載をきっかけに、本格的な販売活動に入るまでに、すでに3年の月日を費やしていると知ったら、皆さんはどのように思われるでしょう。 よほど暇なお金持ちが道楽で作ったソフトか、それなりに本当にいいもので、じっと販売のチャンスを窺っていたのか・・・筆者からは少々口幅ったい感じがしないでもないのですが、噛めば噛むほどいろいろな味がする実に面白いソフトに仕上がっていったと言うのが、今回の連載依頼にもつながる本当のところなのだと思うのです。 では、いったいどんなものなのか、何ができるのか、エータベースとは何なのか、などなど、皆さんが興味をお持ちいただけるような事例を挙げていきながら、中小企業のよいところをもっと伸ばすツールとして活用いただけるよう、じっくりとご紹介いたしましょう。 管理人の反田先生とはほとんど打ち合わせもないままに連載のスタートを切りますが、おそらくデータベースをどう活用するかと言うところで相当のページ数を費やすはずですし、実際のソフトの画面を説明しながらの連載記事と言うことになるでしょうから、それなりに長い連載になるだろうということぐらいは覚悟していただかなければなりません。 ただし、皆さんの興味を引くような仕掛けは随所に入れ込み、なるべくパソコンやIT、ソフトウェアと言ったものに詳しくない方でも、これならわが社でも使えそうだという感触を得ていただけますよう工夫して書いてまいりますので、どうかお付き合いいただきたくお願いします。前置きが長くなりましたが、データベースのマジック「画像マルチリンク」という私たちの新しい切り口のデータストックからご覧ください。 ![]() 赤い四角の「リンクポイント」に(小さくて見えにくいかもしれませんが)、エクセルファイルや写真など4個のファイルがリンクされています。リンクしてある場所に関連する情報が、一目瞭然です。 この画面が、私たちの作ったデータベースソフト「エコノミー・メールイン」の最大特徴のひとつであります「画像マルチリンク機能」です。 画面中央が、この場合は図面ですが写真でも、スキャナで取込んだ何かの画像データでも、PDFファイルのような文書でも結構です。要するに「ビューワ」という機能に表示されるもの、「画像」としてみることができるファイルであれば何でもこの画面に表示されますので、そこにリンクポイントを作り、その場所に関連するファイルをリンクして置くという、誰が見ても内容がわかるように工夫したのがこの画面です。その画像の「何か情報を伝えたい部分」に、その情報そのものを「リンク」して表示してしまうと言う画期的なファイル同士の関連付けが、「エコノミー・メールイン」ではごく当たり前に簡単に設定できるのです。 赤い四角の「リンクポイント」に、関連するファイルが4個表示されています。図面のこの場所に関連するファイルを、視覚的に誰にでもわかる形で保存する機能、「エコノミー・メールイン」だけが持つこの機能を使えば、これまで別々にファイリングしていたメンテナンスの記録などが一目瞭然にわかるのです。 大手の会社が施工した沢山のマンションやビルに、利用者を不安にさせる不都合な情報がいろいろあることが連日新聞やテレビをにぎわせています。耐震強度の偽装にエレベータの動作不良事故、プール排水溝の点検不足による事故や回転式自動ドアの事故など、問題だらけです。いずれも、関係者の問題意識や製品そのものの問題など複合的な要因が生んだ現代ならではの事故とはいえ、記録を管理する側がきちんとした手法で第三者に説明できる資料として記録保持をしようと心がければ、いい加減な対応で済まされないものとして真剣に取り組んだはずです。 不幸にも、そうした管理や記録の「隙間」に長年放置された結果が、最悪の事態を生んでいるのです。中にはプール排水溝のように毎年事故があっても、点検の仕方や報告の仕方、記録の取り方利用者への説明などがおざなりであるために責任も明確ではない施設が数多くあるのも事実です。それを解決する手段としてひとつのソフトがあると言うことではなく、基本となる報告や記録の集積が、問題を問題として顕在化させる道具になるのではないかと思うのです。プールの図面を記録しておき、排水溝の写真をその位置にリンクしようとするだけで、針金止めの排水溝の写真は記録に残せないと誰しもが感じるのではないでしょうか。 (第1回おわり) |
中小企業こそ、データベースを持とう 第2回
㈱HI-SO(ハイソ) 代表取締役 小野寿光
画像の中に、関連ファイルをリンク保存できるデータベース「エコノミー・メールイン」を、中小企業といわれる実務会社こそが使いこなせば、「ヒト・モノ・カネ」プラスアルファの大きな効果が期待できます。 一般に中小企業の場合、毎日の業務が押し寄せてきて、社内のことは後回しになると言う例が多いように思います。こうした現実は、中小企業自体が自社ブランドなり大手企業のシステムに組み込まれている場合には少し違うかもしれませんが、ほとんどの「下請負」的な仕事の流れの中で日常業務をこなしている場合身につまされている経営者は少なくないと感じています。 「ほうれんそう」=報告・連絡・相談という言い古された言葉がありますが、実際にはどうでしょう。問題意識や、先見性のあるなしで、担当者からの「ほうれんそう」レベルはいろいろとあるのではないでしょうか。 上司や経営者は「どんな小さなことでもいいから報告しろ」とか、「問題がおきたら必ず相談しろ」と言います。もちろん基本中の基本ですから、改めて何をかいわんやと思われる方もいるでしょうが、問題は「報告・連絡・相談」の中身についてどれだけ具体的に把握できるかと言うことと、万一「報告・連絡・相談」漏れがあった場合、取り返しのつかない状況に陥る危険性もあるのだと言うことを、経営者自身が、ひいては発注者の側でも十分に意識していなければならないことだと思うのです。 前回も書きましたが、プール事故の場合なども、当然いくつかの問題が輻輳していました。しかし、管理を請負った企業内に今回連載で紹介するようなシステムを配備していればあるいは防御できたかもしれないと思うと、筆者も人の親である以上、沈鬱で大きな悲しみに包まれてしまうのです。問題があった場合ばかりでない「報告・連絡・相談」がどれだけ重要化ということ、その記録が発注者にもきちんと揃っていて初めて有効だと言うこと。つまり、情報はきちんと伝達されてお互いが同じ意識で取り扱っていてこそ、本当の情報共有であり管理であるという教訓を残しているのです。 では、早速「エコノミー・メールイン」の具体的な使い方を例示しながら連載企画を進めましょう。 今回は、業務場所が何箇所もある「重要点検箇所」を請負者と発注者が同じ条件で記録をとることについて提案します。もし自治体等の発注者がこの連載をご覧になり、興味をお持ちになった場合は当ホームページ管理者の反田先生を通じてご連絡いただければ、詳細資料をお送りします。もちろん、請負う中小企業の皆さんは自己防衛のためにも是非お勧めします。 「エコノミー・メールイン」を活用した「重要点検箇所」確認ポイント ① 点検前→点検中→点検後→動作確認 一連の作業をデジカメ撮影しメール添付送信(カメラ付携帯も可)。 ② 「エコノミー・メールイン」で受信と同時にデータベース化、さらに記録が必要な方に自動転送。 ③ 上記作業は複数施設・複数業者であっても可。 ④ 発注者と施設運営者、関係会社などと情報の共有。 ⑤ 「エコノミー・メールイン」でDB化してある施設図面などにリンク保存 ![]() メール添付画像を自動的に右枠内のDBに振り分け、点検対象のポンプに関連するファイルがリンクされています。この事例は、機械室内の点検結果に関連ファイルのリンクが生きた記録として利用されていることを表しています。もちろんカメラつき携帯からのメール送信の場合も自動受信・分類し、同様にリンクを張ることができます。 データベース化といっても、パソコンでの作業はとても簡単です。②にあるように、「エコノミー・メールイン」の場合送信されたデータは、すべて自動的にDB分類されますので、平常の業務推進者は①と⑤の作業だけが新しい作業になります。とはいっても、基本的にこれまでの作業でも①のような写真記録は行っていたわけですから、事実上増える作業はメール送信すると言うことぐらいです。 送信されたメールは、「エコノミー・メールイン」で受信と同時にあらかじめ設定してある関係者に自動転送されます。できれば、関係者各位にも「エコノミー・メールイン」をお持ちいただき、同様にDB化すれば情報共有という意味で最善の「重要点検箇所」確認につながるのですが。 ⑤のリンク保存と言う作業が、画面にあるように「図面や写真の好きな場所に関連するファイルをリンクしておく」ことです。これは現場の状況や、図面・写真の関係がわかっている技術者の仕事になるわけですが、作業としては1~2分程度で済んでしまいます。 社内にあっては、報告書や関係文書の記録など「点検」後の関連書類は沢山あるはずです。これまでは、すべてペーパーにして分厚いファイルに綴じこんでというのが一般的でした。わざわざ製本された図面を縮小コピーし、関係する場所にマーキングして、報告書や関連写真と一緒に綴じこみ、キャビネットを占領していたはずです。しかも、その記録を探すことが一仕事であると言う具合に、記録が古くなればなるほど、施設が大きな場合や複数ある場合などなお大変なので、ついおざなりになっていたのではないでしょうか。 「点検」を重要なこととして意識し、誰もが確認できるデータベース化することが生きた資産管理につながり、ひいては安全安心の施設管理を約束するのです。見て確認するデータベース「エコノミー・メールイン」が、その実現に役立ちます。 (第2回おわり) |
中小企業こそ、データベースを持とう 第3回
㈱HI-SO(ハイソ)
代表取締役 小野寿光 前回、「報告・連絡・相談」ツールとして使う「エコノミー・メールイン」の有効な施設管理の方法について書きました。ニュースバリューの何割かを占める話題のひとつに、暮らしの中の「安心・安全」を脅かす事象が極めて身近なところにあるということの取り上げ方があります。 PL法と言う、製造物責任を問う法律が浸透してきたことや、情報公開の動きなどから、一昔前なら私たち一般市民は知ることもできなかった「企業内で問題とされる事故報告」や「企業活動と因果関係のはっきりしない事件・事故」に関する情報が、現代ではあっという間に新聞テレビで取り上げられ、当事者となった企業にとっては大変なダメージを受けることに直結するような事例を沢山見聞きします。 大企業のようにリスク管理をきっちりと行っているようでも、実際に「管理」するのは人間でありますし、企業内の組織のあり方や、上層部の感覚如何によって批判のそしりを免れない企業のいかに多いかを私たちは目の当たりにしてきました。残念ながら、これまでの教訓が生かされず企業責任を問われる事件が多発していることは、読者の皆様も十分ご存知のとおりであります。 そこで、「エコノミー・メールイン」を使った品質にかかわる情報管理の事例をご紹介しましょう。特に、何か起こったらひとたまりもないのが中小企業でありますし、現場最先端の問題と直面しているのも、組み立て製品の個々の部材や性能試験などの責任を有しているのもまた中小企業です。自らの身を守るためにも、発注者やユーザーからの想定外の問題を持ち込まれたときにも、自社の製造記録やシミュレーション検証に役立つのが「エコノミー・メールイン」という、セミオーダーのデータベースです。どうか、「エコノミー・メールイン」の機能を十二分にお引き出しいただき、リスク管理や品質管理にお役立ていただきたいと思います。 「エコノミー・メールイン」を活用した「グループワーク」の情報共有 ![]() ① A社・B社共同でパーツの受注をし、品質管理やリスク管理面を「エコノミー・メールイン」に委ねている。 ② ファイル分類の方式を統一、社内分類がそのままデータベースになり本来業務が推進される。 ③ 「エコノミー・メールイン」に集積された情報は、必要な担当者に転送配信される。 ④ A社・B社ともに外務営業担当にも最新情報が配信されるため、製品クレームなどへ同時に対応できる。 ⑤ 「エコノミー・メールイン」の情報共有により有効な管理体制が容易に作れ、相互の信頼関係が増す。 ①の共同受注により相互の情報共有は欠かせないものになっています。ここでは「エコノミー・メールイン」の関連ファイルをメール添付送信するだけでデータベース内に自動的に取込んでもらえますから、AB両社とも自社の情報を送信すると同時に他社情報についても同じカテゴリーでデータベース化され、お互いのやっている仕事がよくわかります。 ②も同様のことを説明しています。「エコノミー・メールイン」を複数の違う法人で使う場合、共通のカテゴリーで分類する「キーワード」を自由に設定できる「エコノミー・メールイン」の機能が役立ちます。また、③で「転送配信」されたファイルによって情報を共有し、いちいち問い合わせたり事務所に戻らなくとも画像での目視確認が可能です。 ④の場合はさらに効率的です。組みあがった製品にクレームがついたとしましょう。A社・B社ともに関連ありそうなのですが、外務営業担当者が仕入れてきた情報を瞬時に共有し、両社ともに検証し始めることでスピーディな対応が可能となります。 沢山のパーツに分類される組み立て製品は、それぞれに品質管理やリスク管理、工程と納期のバランスなど発注会社がボランチの役目を負って調整に当たるのが煩雑です。マイナーチェンジやクレーム対策など変更点が出てくればなおさら。こうした時に対応を誤ると、前述した企業の仲間入りをしてしまうわけです。 そこで、企業間情報や製造工程、図面チェック、試作品検証など少量多品種であっても同じ工程をたどる運命にある製造現場での情報共有を、「エコノミー・メールイン」で簡単に構築することを学びましょう。 「エコノミー・メールイン」の良さは、なんと言っても画像中心に「見て確認」できるところにあります。試作用のチェック項目すら手探りの状態といった場面でも、まず図面を「エコノミー・メールイン」に登録し、関連図面や写真・ファイル類を、その図面の関係する箇所に「リンクを張る」かたちで保存していきます。試行錯誤の過程を記録するだけでなく、データベース化することで後々の問題点検索作業などがはかどります。 ただ記録を紙ベースでファイリングしている状態と、電子化・・・しかもデータベース化されている状態との比較を想像してみてください。同じ実験結果の記録を比較するのに、ペーパーを綴りこんでいる文書ファイルのページをめくりながらの比較とパソコン上で必要データファイルをデータベースから検索して表示させることの比較・・・、その効率の差は歴然といえるでしょう。 こうした導入を進めれば、小さなグループウェアのように「エコノミー・メールイン」を使うことで中小企業がコストをかけずに情報共有するメリットが生かされ、大きな信頼につながります。 専用のサーバをおき、イントラネットを構築して行う共有は、大企業中心にいまや常識化しておりますが、町工場的な中小の生産現場の情報が共有されるには、相当のインフラ整備が必要となります。「エコノミー・メールイン」は、そうした小さなネットワークを自由に組み合わせ、互いの共有すべき情報だけを電子メールに添付して行っているこれまでのようなファイル交換の記録をデータベース化して残せるところにメリットがあります。 改めてファイルを集めてデータベースを作るのではなく、日常のファイルのやり取りから必要な記録を残していきリスク管理や品質管理に役立てていただける「画像マルチリンクデータベース」を、どうぞ業務改善にお使いいただければ幸いです。 (第3回おわり) |
中小企業こそ、データベースを持とう 第4回
㈱HI-SO(ハイソ)
代表取締役 小野寿光 日常の情報交換、いわゆる「報告・連絡・相談」の記録をきっちりと残すことこそが、企業の大小を問わず近年求められている説明責任(アカウンタビリティ)を果たすことにつながると言うのは誰しもが判っているはずです。前回、日常業務の中で必要なファイルを「エコノミー・メールイン」で受信することにより、リスク管理や品質管理に役立てることができると紹介しました。特に、日常が繁多で、一人何役もこなさなければならない中小企業においては、とりわけ「記録」の持つ意味と、「記録」を自在に引き出して活用することの重要性は十分ご理解いただけるものと思います。 画像で残すリアリティは「百聞は一見にしかず」の格言どおり、どんなに分厚い報告書よりもはっきりと伝達し、「報告・連絡・相談」を受けた人にリアルな対応を求めます。「エコノミー・メールイン」が基本コンセプトとしている画像マルチリンク機能のスタンダード化がもたらす中小企業の業務改善サポートは、実はここに原点があります。 現場主義と呼ばれる現実直視の先に対策を立てる方法論は、昨日今日始まったものではなく、現場の最前線にこそ問題と解決のヒントがあるという先人の教えであります。しかし、実態としてはすべてのセクションに携わる組織人や、企業間取引の責任者すべてが現場に出入りしたのでは迷惑だと言うのが本音でしょう。そこで、ヴァーチャルで現場を体験して問題点を洗い出したり、解決の糸口を見出そうと言うのが今日的な方法論であると言えます。 本来現場を知っている人でしたら、なおさら現状の現場状況を遠隔画像でもよいから確認したいと思うのは当然です。「見て」確認することで判断するのとそうではない場合とでは、俄然対策のリアリティが違います。しかも、最新の状況が常に確認できればなおさらです。 遠隔監視の日常化があらゆるシーンで進められ、新聞・テレビを通してその効果のほどが誇張されて伝わっているのは、読者の皆さんもご承知のとおりです。あるいは、カメラ付の携帯電話の普及により、通信に画像情報が添付され、レジャー用途はもちろん、小さな業務用途、記録に使われています。おそらく皆さんの会社でも、現場報告の写真代わりに携帯の小さな画面でいろいろと説明を受けた経験がおありになると思います。 ことほど左様に、画像は身近なものになり、プリントしておく要否の検討があまりなされないまま、携帯電話が持つ記録保持能力(メモリ容量)に保存を任せているのが現状と言えます。いえ、携帯電話に記録できる残し方ならまだましです。こうした報告事項の中には、携帯メールの受信記録がメディア(携帯電話会社)のサーバーに一時的に保存されているものに接続して見せている状態、すなわち、Web上の限りある保存期間の画像を「記録」と誤解して保存されているつもりになっている場合が往々にしてあります。 Webで見えている画像は「保存」されているのではなく、一時「閲覧」できるようになっているだけ・・・としっかり意識してカメラ付携帯での画像を「報告・連絡・相談」に使っている人はどれだけいるでしょうか。一時的な「報告・連絡・相談」の場合、とりあえず報告する内容として携帯から画像を見せ、「保存」には注意を払っていないのがほとんどではないでしょうか。 つまり「保存」されない「報告・連絡・相談」となっていることに他ならず、いささか説明責任を欠いているということになります。せっかくカメラ付携帯で報告のための画像を用意しても、「保存」し、次の段階になったときにその画像を活用すると言う発展性がなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。 この普及してきたカメラ付携帯の撮影画像を取り扱うことに関しても、モノをいうのが「エコノミー・メールイン」です。筆者の知人に一日に携帯画像60~80通を送信している建築関係の会社があります。20人~30人の関係者がそれぞれの担当者に向けてカメラ付携帯で撮影した画像をメールに添付して送る。「エコノミー・メールイン」でその画像の記録をしっかりと残しておく。しかも、建築工事ごとに分類され、担当者単位で関連図面にリンクを張るなどの関連性を保持しながら。 この会社では、そもそもカメラ付携帯で「報告・連絡・相談」をしていました。しかし、時にその画像は「こんな状態だった」ことを示しておしまいにしていたのです。そこで社長いわく「HI-SOさんのソフトを貯金箱にしよう!データをいつでも見ることができ、出し入れできる貯金箱に」と言うことでスタートしたのが下の画面です。 「エコノミー・メールイン」で受信中の現場状況 携帯電話に当たり前のようについているカメラ機能も、最近では十分実用に耐える画質と大きさを保っています。したがって、はっきりと記録され、作業愛用も判る写真が送信されます。 このパソコンが面にある9月8日だけでも、「エコノミー・メールイン」での受信数は72枚という知人の建築会社は、ここに例示するように毎日現場から画像による「報告・連絡・相談」を行い、「貯金箱」である「エコノミー・メールイン」への自動データベース化を行っています。 「報告・連絡・相談」の次にデータベース化を促進することで、顧客サービスやメンテナンスにつなげようということです。施工の記録をきっちり持つことは、とりもなおさず顧客サービスにつながりますし、10年保証が当たり前になっている建築物にとって大変大事な取り組みであると言えます。 カメラ付携帯の有効活用に「エコノミー・メールイン」への記録保存をお勧めします。データベースとして使い始めるには、まず有効な記録がたくさん保存されなければなりません。たくさんの記録を保存すると言っても、闇雲に写真撮影するわけにも行きませんから、担当者ごとや仕事の内容ごとに分類してルールを決めます。写真を撮影したら、メール本文に現場名・担当者名・作業名ぐらいは書き込みましょう。いちいち書き込む必要がないように、本文の「ひな型」として登録しておけば簡単に必要事項が打ち込めます。ここに、当日の作業で気付いたことや報告事項を書き足して、決められたアドレスに決められたタイトルで送信するだけです。 こうしてルールを守ってカメラ付携帯を全員で使い、現場情報を集約するやり方は、有効なノウハウです。いずれこの会社は、顧客への情報管理と、施工記録のデータベース化で他社との差別化に成功することでしょう。中小企業が信頼を得る方法はいくつもあると思いますが、毎日の記録をしっかりと保存すると言う、簡単にできるところから着手するのは、IT化への抵抗も少なく、現場にいる方々にも負担が少ないよい形であることには間違いございません。 (第4回おわり) |
中小企業こそ、データベースを持とう 第5回
㈱HI-SO(ハイソ) 代表取締役 小野寿光
中小企業がデータベースを自由自在に扱えるようになれば、確かに効率は良い。関係会社との情報共有や社内コミュニケーションもうまくいき、確固たる営業基盤を作るであろうことは、改めて言われるまでもなくご存知のとおりです。 ところが、一般にデータベースを構築するのにはサーバコンピュータを配備し、社内LAN等の通信環境を整え、外部からの侵入防止策や社内コンピュータ操作者のログイン資格、電子メールやホームページの制限など、情報通信環境の整備が前提となります。大企業のような訳にはいかないのは当然で、いきおい、データベース導入は無理、ファイル管理は紙ベースのままか、パソコン操作に明るい社員まかせと言うことになっているのが現状でしょう。 これこそが私たちが開発コンセプトにした原点、中小企業こそデータベースを持ち、少ない社員で高効率の業務管理をしようではないかと言う、まさにIT時代ならではの業務改善の一歩なのであります。 前回まで、「エコノミー・メールイン」という新しい形のデータベースの特長を生かしてどのような事ができるか紹介してきました。今回からは、実際の使い方を中心に、業務別の提案をしてまいります。まず、さまざまな業務に共通して管理できる「業務日誌」を「メールイン管理」するとどうなるかと言う例から。 基本的にワードやエクセルで作った業務日誌をメール添付で報告すると言うIT先進型企業と、まだ紙の報告書を綴っているというアナログ型企業とに分けて、「メールイン管理」をします。「IT先進型はわかるけど、アナログ型では難しい」ですって?・・・とりあえず、一人はパソコン操作ができる人を雇ってください。全員にパソコンを持たせなくとも管理者や社長さんが毎日の報告をきちんと受け、関連業務との関係がすっきりと見えてくるようになれば、「メールイン管理」の評価ができるはずです。まず踏み出すこと、その上で、自社にあった管理方法を必ず見つけるよう持続させること、常に「これでいいのか」と思い続け、方法の改善を定期的に行うこと。これらができれば、アナログだった会社も必ずデジタル管理のよい部分を自社のものにできるはずです。 さて、まず簡単なのはすでにパソコンで作った業務日誌などを活用している会社です。特に、業務日誌を記入する際パソコンで書き込んでいるような会社は、下記画面のようにメールを多用して「報告・連絡・相談」を行うなど、共通の予定表を活用して効率的管理に進んでいる場合がほとんどでしょう。 この場合、「報告・連絡・相談」の指定用紙に、関連するファイルをホッチキスで留め、一連の流れとともにバインダー等につづりこむと言うのが、これまでの業務の流れだったかと思います。そこで、これまで使っているワードやエクセルの文書を生かした「メールイン管理」の方法を紹介します。 以降、有効なファイル管理を促進する目的で「エコノミー・メールイン」の他に「Adobeアクロバット」をご用意ください。いわゆるPDFファイルソフトで、無料でダウンロードできるアクロバットリーダーで見るファイルを自前で作るソフトです。これにより、「エコノミー・メールイン」のファイル管理は飛躍的に拡張することを請け負いますので、この際1社に1本はそろえておきましょう。 下の写真はデジタル化した業務日報の一例です。一枚の日報で工務課、営業部など、社内一元化で使える。 エクセルで作った表に書き込み、アクロバットでPDFにしたところ。筆者は持っていないが、「いきなりPDF」(ソースネクスト)などは安価のPDF作成ソフトだそうです。こうしたソフトを使って、ワードやエクセルで作った文書を、編集ができないPDFに変換することで、「エコノミー・メールイン」でリンクを張るなどン関連付けをしながらデータベース機能を使えるファイリングができます。 ![]() ①指定のファイル(ワードやエクセル)に業務報告を書き込みます。 ②Adobe社アクロバットを使って書き上げたファイルをPDFファイルに変換します。③アクロバットの「スナップショット」ボタンで、ファイルを画像として保存。 ④「エコノミー・メールイン」ツールバーから「編集」→「貼り付け」、後日の検索を想定し、社内の誰でもがわかる用語をいくつでも登録しておきます。 ⑤「エコノミー・メールイン」の、開いている日付に「画像化した業務日誌」が登録されます。 ⑥ビューワ上に見える業務日誌の好きな場所に、すでに登録されている関連ファイルをリンク保存します。 ![]() この作業と同じことを紙ベースで行おうとすれば、関連ファイルをコピーして手元に置く用意が必要で、さらに業務日誌の必要箇所に関連ファイルを添付している旨をメモし、ホッチキス等で綴じ、しかるべくバインダーにつづりこむと言う作業になります。紙資源を使い、バインダーの保管場所を占有し、後日目的ファイルにたどり着くのに膨大な時間を費やすことは目に見えています。 業務途中で撮影した写真、たとえば工事関係者であれば、工事が発生する予定はないのだが、いつか改善提案をしようと思いたくなるような箇所を顧客の建物内に見つけたとします。大きなお世話かもしれませんが、こうした情報は必ず生きてくるものです。ところが、業務報告にはこうした将来の提案に対して取り扱うスペースがなく、もちろん紙ベースでこの写真を保存しておいても、いつか忘れ去られてしまうのが落ちです。こうした場合、「メールイン管理」には、後日の検索で引っかかるようなコメントをつけておくと言う方法や、分類の中に「仕事のタネ」といった社内で通用する符丁で商売のネタを仕込んでおくということもできるはずです。 思いついたが吉日で、ひらめいたことを保存するのはなかなか大変ですが、皆さんメモに残したりいろいろと努力していると思います。ところが、紙ベースの保存は結局わからなくなってしまい、手帳へのちょっとしたメモのほうが後々役に立ちます。それにしても、同じ手帳を使っていると言う条件付ですが。 その点、デジタルで残すやり方は、検索が楽だからこそ有効なのです。何かの拍子に思い出して探すとき、「メールイン管理」の中にコメントとして残しておく、あるいは分類保存しておくなど、多種多様の使い方ができるのがデータベースの良さであります。中小企業の最大の利点は「小回り」が利くことだと思っています。ちょっとした思い付きや気付いた点を提案に結びつけ、営業する。そのツールとして、「エコノミー・メールイン」をお役立ていただきたいと思います。 (第5回おわり) |
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経済産業省「新連携」認定商品
ファイルの行方不明を根本解決!作業を強力サポート
・商品名:「エコノミー・メールイン」
・用 途:画像、写真、文書など多種多様の資料のデータベース化
・特 徴:<機能>
(1)図面、写真、あらゆる文書をリンク設定で確認
(2)社内の分類用語でデータベースを構築
(3)目的のデータを一発検索
(4)独自のカレンダーで日程&工程管理
(5)電子メールからの写真を自動受信
エコノミーって何?
☆誰が見てもわかる一目瞭然のファイル管理をしよう!
これがマルチリンク・データベース「エコノミー・メールイン」です。
「Aconomi」のスペルについて?この文字は商標登録の造語です。
☆もし、あなたのお仕事が、写真やスキャナー画像などのデータ量が多く、PDFやエクセル、ワードなど関連ファイルも多種多様だったり、
資料のデータベース化をしたいが、これまでの分類方法を活かしたやり方がない!
そんな時、「エコノミー」は、まさにエコノミークラスのお手軽データベース。
これまでは大きなシステムがオリジナル・データベース化の常識でしたが、これからは、LAN環境の有無を問わずに、社内統一データベースが簡単にできます。
支店・営業所や現場でのデータも、即座に統一されたデータベースに組み込めます。
どんな使い方ができるの・・・?
<事例>
M社では、現場管理用に担当者別、現場別データを「エコノミー・メールイン」で作成。
施工計画書、実行予算、図面、現場写真、工事日報など異なった形式の画像、写真、文書をこれ一つで一括管理しています。
また、担当者は、現場から携帯電話で写真を撮ってメールすれば自動受信して整理できるので、写真管理が非常に楽になったと喜んでいます。
従来の分厚いファイルの管理や保管も不要になり、必要なデータが必要に応じて即、取り出し活用できるのでアフターサービスやリピート受注につながっています。
さらに、ISOのデータも、従来の分類方法・項目で分類管理し、事務所のファイルが大幅に減少してスペースが広く使えるようになりました。
・経済産業省「異分野連携新事業分野開拓(新連携)」認定商品
・仙台市産業振興事業団の助成事業から生まれた製品!
・第7回宮城県ものづくり大賞「奨励賞」受賞製品
・宮城県特定随意契約制度認定新商品
☆これだけの機能で価格は、通常データ管理ソフトの1/10以下です。
(画期的な商品で、全く同一機能の商品は他にございません)
☆プレゼンテーション資料が下記よりダウンロードできます。
aconomi.presen.pdf
☆ISOもペーパーレス、詳細資料は下記よりダウンロードできます。
iso.aconomi.pdf
☆もっと詳細を知りたい方は下記のホームページをご覧ください
下記ホームページから【30日間のお試しダウンロード】ができます。
http://hi-so.jp/
【お問合せ・資料請求】はこちらより承っております
コンサルネットは「エコノミー」の正規代理店です。
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・経済産業省「異分野連携新事業分野開拓(新連携)」について
政府は、平成17年4月に「中小企業新事業活動促進法」を施行し、中小企業の異業種連携を促進するための施策を新設、これを「新連携」と呼んでいます。
同制度は、複数の中小企業が連携を組み、技術・ノウハウの綿密なすり合わせを通じ、お互いの強みを生かした付加価値の高い製品やサービスを創出することを目的としています。新連携により事業化を目指すには、事業連携の中核となるコア企業を設定の上、ビジネスプランを作成し、国の認定を受けることが必要です。認定を受けた事業計画は成功の可能性が高く、大きな注目を集めています。