先日、あゆーむのホールの音響測定があり、ホールの設計にたずさわっていただいた、㈱永田音響設計の代表取締役社長 池田覺さん(写真右 以下:池)と本間利雄設計事務所の一級建築士 石田秀光さん(写真左 以下:石)にお話をお伺いすることができましたので、何回かにわけて、アップしたいと思います。
◆「音響設計」とは…
一般人には馴染みの薄い言葉ですよね(^^;)
池:簡単に言うと、「静けさ・良い音・良い響き」って言ってるんですよ。
わたくしどもは語呂がいいし使いやすいのでそう言ってるんですけど、だいたいそれが、いろんな空間に必要な音響性能であったり、音響条件だろうと思ってるんですよ。例えば…
◇「静けさ」とは
コンサートホールのような空間だったら、より小さい音まで聴きたい。講堂のような空間だったら、人がしゃべるのが聴こえればよい。それをコンサートホールほど静かにする必要はない。それぞれの目的によって、「静けさ」の程度が違うんですよ。目的にあったふさわしい「静けさ」を確保する。ということが一つ。
◇「良い音」とは
大きな空間だと、拡声設備、マイクを使ってスピーカーで音を出すわけです。やはり人間の出せる音量というのは限られてますから、拡声が必要になってくる。拡声すると今度は設備のクオリティによって、音が決まるんですね。例えば音楽を聴くとなると、単なる情報伝達以外のものが必要なわけですね。そうするとクオリティがかなり必要になってくる。ただ音が出ればよいじゃなくて、「よい音」として、より心地よい音という要件が必要なんです。
◇「良い響き」とは
音楽をやるんであれば「響き」を感じるほうがいいですね。芝居の小屋だったら、比較的せりふが通らなければならない。そういうふうに「響き」というものが使われる用途に対してふさわしいかどうかということが一つ。
この3つが目的としている空間にふさわしいバランス、ということが“音響がいいですね”ということだと思ってるんですよ。
目的に合った音響の要件を満たして建築の中に反映させていく作業がわたくしどもの仕事。
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ただホールと言っても、いろいろな要件があるんですね。
次回は、あゆーむの特徴についてお伝えしたいと思います。
どうぞお楽しみに(^^)
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2009.06.09:siraayu09:コメント(0):[各コンテンツのご案内]
鈴木一司さんにお話をお聞きしました。
朝日相扶の鈴木一司さん
(椅子デザイナー/あゆーむホール用イスのデザインもしていただきました!)
にインタビューをさせていただきました。
貴重なお時間を割いていただきたくさんのお話をお聞きすることができましたが、その中から今日はあゆーむ関連のお話を抜粋してご紹介したいと思います。
───今回あゆーむのホール用のイスをデザインされるときに重視した点はなんですか?
───とりあえずホールにたくさん入るということですし、本間さん(本間利雄設計事務所)ともデザインのコンセプトについて少しお話したんですが。
やはり『白鷹らしさ』だとか、そういったものは求められたんですね。それで「『白鷹らしい』というのは何だろう?」という中で、朝日山系といいますか飯豊連峰の方までの山の連なり、あと最上川の流れ、そういったことから『連なる』や『流れ』みたいなもの、そのあたりが一応デザインのコンセプトになりました。
イスをスタッキング(重ねること)するということや、持って軽いということなど機能面でも若干のデザイン変更がありましたが、できるだけコンパクトでありながら座ったときにゆったり感がある、そういったものをということで、単純に脚の幅全体を広げていくわけではなく、脚のラインは細めにしながら肘のところで肘幅をつけていくようにしました。
この完成したホール用のイスは、全体の重量であるとかデザイン的な軽やかさというものを犠牲にしないで座り心地をあげていくという作業の中で生まれていったものです。
もちろんホールとの相性というものもあると思いますので、その点もデザインの際は留意しました。
───苦労した点はなんですか?
───形のうえというよりは、スタッキングという重ねる機能が必要になりますので、すわり心地+重量+重ねる機能をうまく融合させなければいけないという点がありますから、その点が一番苦心した点です。
───今後このあゆーむのホールをどんな感じで使っていってほしいと思いますか?
───せっかくいい建物ですから、楽しいイベントはもちろん、音楽とアートで何かコラボレイトするようなものですとか。あとはロケーションというかあゆーむの周りの植栽もどんどんできてきているので、その外を使ったようなイベントも含めて、地元の人もさることながら、やはり町外からもたくさんいらしていただけるような、そういう場所になっていってほしいですよね。
今日ご紹介できなかったお話もたくさんありますので、いずれまた別の形でもご紹介できたらと思います。
鈴木さん、ご協力ありがとうございました。
(椅子デザイナー/あゆーむホール用イスのデザインもしていただきました!)
にインタビューをさせていただきました。
貴重なお時間を割いていただきたくさんのお話をお聞きすることができましたが、その中から今日はあゆーむ関連のお話を抜粋してご紹介したいと思います。
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───今回あゆーむのホール用のイスをデザインされるときに重視した点はなんですか?
───とりあえずホールにたくさん入るということですし、本間さん(本間利雄設計事務所)ともデザインのコンセプトについて少しお話したんですが。
やはり『白鷹らしさ』だとか、そういったものは求められたんですね。それで「『白鷹らしい』というのは何だろう?」という中で、朝日山系といいますか飯豊連峰の方までの山の連なり、あと最上川の流れ、そういったことから『連なる』や『流れ』みたいなもの、そのあたりが一応デザインのコンセプトになりました。
イスをスタッキング(重ねること)するということや、持って軽いということなど機能面でも若干のデザイン変更がありましたが、できるだけコンパクトでありながら座ったときにゆったり感がある、そういったものをということで、単純に脚の幅全体を広げていくわけではなく、脚のラインは細めにしながら肘のところで肘幅をつけていくようにしました。
この完成したホール用のイスは、全体の重量であるとかデザイン的な軽やかさというものを犠牲にしないで座り心地をあげていくという作業の中で生まれていったものです。
もちろんホールとの相性というものもあると思いますので、その点もデザインの際は留意しました。
───苦労した点はなんですか?
───形のうえというよりは、スタッキングという重ねる機能が必要になりますので、すわり心地+重量+重ねる機能をうまく融合させなければいけないという点がありますから、その点が一番苦心した点です。
───今後このあゆーむのホールをどんな感じで使っていってほしいと思いますか?
───せっかくいい建物ですから、楽しいイベントはもちろん、音楽とアートで何かコラボレイトするようなものですとか。あとはロケーションというかあゆーむの周りの植栽もどんどんできてきているので、その外を使ったようなイベントも含めて、地元の人もさることながら、やはり町外からもたくさんいらしていただけるような、そういう場所になっていってほしいですよね。
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今日ご紹介できなかったお話もたくさんありますので、いずれまた別の形でもご紹介できたらと思います。
鈴木さん、ご協力ありがとうございました。