9月14日の午後、南陽市池黒の皇大神社に訪れてみた。
社殿までの長い石段の両側に太い杉が植えられ、下から見ると登るのを
躊躇してしまう位の参道である。
こちらには4頭の獅子頭が所蔵されているので2016年から訪れている。
昨年は16日の例祭日の準備中にお邪魔し、当日用いられる獅子頭を拝見
しているが、古い3頭の獅子頭は確認する事は出来なかった。今年は例祭
日前日を狙って訪れてみたが宮司さんは準備や来客の対応で忙しそうだっ
た。意外にも昨年訪れた事を覚えて戴いていた様で、社務所にある一番古
いと思われる獅子頭を拝見する事が出来た。
やはり皇大神社なので伊勢太神楽系の赤い獅子だった。眉間に宝珠状の玉
ねぎ型の物が彫り込まれている。これは宮内の小関庄左衛門の作のサイン
である事が分かった。今年7月の同町荻 出羽神社の小関庄左衛門の獅子
頭の記名で判明している。また庄左衛門生家から目と鼻の先の場所である
事もあり、庄左衛門の作の可能性は高いと思われる。先月の熊野大社七夕
の獅子頭展示にもこれと似た獅子が複数有り、庄左衛門の作風分析がまた
進展するだろう。
彫り師の作風分析は難しい。彫り師が時代によって技量や傾向が変化する
ので見極めが難しく熟練を要する。
あと2頭については神社に収蔵されているので、後日改めて拝見する事を
お願いした。
昨年拝見した獅子頭は池黒住の梅津さんという大工さんの作で、この獅子
で池黒地区内を悪魔祓いで回るそうだ。池黒公民館の壁に、お祭り当日の
スケジュールと役割分担が貼り出されていた。獅子隊7人で朝8時半に出
発し、午後5時半に戻ってくるという長丁場だった。この他八木節あり花
笠踊りあり、花火ありバンド演奏や大型活劇もあって盛り沢山な祭りの様
子だった。このように青年たちが主体となった祭りは珍しくなった。戦後
青年団組織が活発だった時期を思わせるような企画で羨ましい。若者たち
は子供の頃からの顔見知りで、気心知れた仲ならではの祭りなのだろう。
10月の残り2頭との出会いが楽しみである。
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2023.04.08 (モリヤ)お神楽についてですが
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2023.03.22 (獅子宿店主)黒沢の住人様
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2023.03.22 (黒沢の住人)感謝
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2022.12.08 (獅子宿店主)もりや様コメントありがとうございます
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2022.12.07 (モリヤ)お神楽の写真が懐かしいです!
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