17日、中津川上谷地の若宮八幡神社の例祭情報を得て神社に向かった。
途中、宇津沢の山神社の様子見に回って見ることにした。
山神社の側に飯豊町に寄贈された茅葺民家がある。
すると、その右手に幟旗が立っていた。山神社は数年前に管理不能ということで解体されたと聞いていたが
例祭は行なっていたのだ。鳥居の奥に社務所らしきものがあり、車が停まっているので近づいて見ると
二階の窓からお二人が顔を出してこちらを確認している。
以前電話で情報を収集した山口さんの名前を尋ねると、居るから上がって来いと勧められた。
二階では酒宴の最中で、突然の珍客を歓迎してくれたのだった。
山口氏宅には改築前に赤い獅子頭があったが、古い家を解体する時を境に行方不明になったそうだ。
当時、関心も無かったので気にも留めていなかったという。他の方に聞いても宇津沢の山神社に獅子舞は
無かった。
神社拝殿木鼻の彫刻
すると、下から人が階段を上ってくる音が聞こえた。
突然、獅子頭を持った若い衆三人が現れたのだった!
なんと、これから取材しようとした若宮八幡の獅子舞一行である。
獅子頭はネットで調べていて、張子で作られた讃岐獅子と分かっていた。
山神社の例祭に直会に合わせて、こちらの獅子舞が訪れるのが恒例だったようである。
ちゃんと、彼らのための料理も用意されていた。
もう人口減少が止まらず獅子舞に加わる若者もこの三名で、一人は東京からの里帰りの方だそうだ。
獅子舞の形は既に無く、家々を巡りお札を配る獅子回しになっている。
その獅子回しに同行させていただいた。
車で山神社の奥の一軒に訪れると、お婆ちゃんが温かく迎えてくれた。お神酒とスイカを、その辺の板を
移動してお供えしてくれた。コップが人数分より三倍もある。昨年はもっとメンバーが居たはずなので
この数を用意していたらしい。
どんなやり方か期待して見ていると獅子頭で頭や腰を歯噛みして終わってしまった。
天狗係りの方は小さな賽銭箱を首から掛けているが、形だけの様である。
世間話をして実にホノボノした獅子回しだった。
先程、山神社の直会に言葉の違うご夫婦がいたので聞いてみると、九州出身の方々が、例の茅葺の家を買って
移住して来たのだという。
旦那さんは染物工芸家で奥さんはデザイナー。ネット環境が整備されているので
居住地は仕事に影響無いのだとか・・グローバル社会になったものである。
さて、若宮八幡神社に木製の獅子頭があるという事で、関係者不在だが見せてもらう事になった。
実に寛容な取り計らいで有り難い。ちょっと気後れするが、無人の神社に訪れた。
拝殿の扉を開けると神殿の扉の右手にマッカッカの小降の獅子頭が目に止まった。
近年にカシュー塗料で塗り替えされてしまった感が有り有りである。
記名も塗り潰されてしまったのだろう詳細不明だった。
拝殿の奉納札もない。
しかし古びた神楽のひょっとこと鬼の面、軍配が壁にかかっていて、笛や太鼓のバチも発見した。
白鷹町の広野観音獅子舞では行事が軍配を持って、ご奉仕のお金を受け取る・・軍配に「獅子と頭取」と書か
れているので警護掛かりの様な力比べが有ったのだろうか?
左手には珍しく塗りの無い白木の神輿があり、盛んだった頃を忍ばせる。
古くから獅子舞が行われていた可能性もあるが一切不詳である。
獅子頭の写真を見ていると高畠の市神神社や金原の玉龍院、熊野神社の獅子に似ている・・
とすれば 原田弥市の作だろうか?
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2023.04.08 (モリヤ)お神楽についてですが
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2023.03.22 (獅子宿店主)黒沢の住人様
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2023.03.22 (黒沢の住人)感謝
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2022.12.08 (獅子宿店主)もりや様コメントありがとうございます
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