朝から雨・・気温も低いとなれば獅子舞いにはコンディション悪し!
神社に向かう足も重い。


予想は当り、出発してから雨は強さを増してきて皆の体温を奪っていく。
脂肪のない若者達は獅子舞で動いていても震えが止まらない様子だ。

お休みの獅子宿では、わざわざ家の中にシートを敷いて暖房を効かせて待っていてくれた。
ずぶ濡れの獅子振り達にはホントにありがたい。
温かい豚汁、モツ煮・・本来は獅子舞で動物など四つ足を食す事は禁制なのだが、こんな時の
空気にそんな講釈をたれる者はいない。
タケノコご飯やオニギリ、漬け物など皆、美味しかった。
モテナシの心は、冷えきった躯の隅々まで温めてくれたのだった。
この場をお借りして心からお礼を述べたい。

家の前にはドラム缶に火を焚いてくれる家もあった。
本来は、火を焚く事によって行列を迎える場を清める意味がある。
また獅子舞の目印にもなり暫しの暖をとるモテナシでもある。
江戸時代、最上川の舟運で栄えた長井は、宮地区を大いに発展させ盛大な祭を興した。
現代の車社会では狭い十日町の道も、その当時から賑やかに人々や荷馬車が行き交ってきた。
獅子舞いはその名残で終わらせる訳には行かない。
いま十日町の獅子舞は、地区以外の獅子振り達も集い素晴らしい獅子舞を造り出している。
彼らを見ていると「情熱は伝播する」という言葉が浮かんでくる。
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