今日は異様に風が強く荒れ狂っている・・・熊本は地震で揺れている。
咲き出した桜にこの大風も影響大だろう。
享保雛は良く聞くが享保獅子と呼ぶと優雅だ。
川西町時田の八幡寺の雌獅子と呼ばれている獅子頭だ。
雄獅子は雌獅子に比べると意外にも小振り。
雌獅子は脳天に如意宝珠があり、雄獅子には半球の百毫状のものが付いている。
雌獅子の内部には記名があった。
亨保拾三戌申 五月十五日
御獅子
八幡大菩薩
奉
寄進
昭和六十年
大修理
中津川
渡部 亨(とおる)・・・とある。
晩年の渡部 亨氏が獅子頭にこうハッキリと明記している獅子頭は珍しい。
確かに割れの頭部と舌に大修理痕があり、カシュー塗料にて全部塗り替えされてしまってい
る。
享保13年と言えば278年前でこちらの一対の獅子頭は川西では最古と言われ、獅子舞いは
長井の五十川蘊安神社の獅子舞を習ったと聞いている。
五十川から習う前は、型が無い「やー獅子」だったという話で、川西や米沢の一部が
舞の無い獅子舞いのまま途絶えたり、子供に引き継がれたりしている。
先日取材した米沢市長手の三宝荒神神社のように、最初神楽師が行なっていたが
青年団に受け継がれ子供にバトンタッチした形である。ムカデ獅子は複数で受け継がれる為
絶滅し難い獅子舞だったが、これからはかなり厳しい伝統となるだろうと予感している。
しかし最近、連続して古い獅子頭の出会いで嬉しいものだ。
この享保獅子が同町朴の沢の熊野神社の獅子頭と似ている事に閃いた!
以前見せて戴いた時の写真と比較すると、全体的に類似性が有り、特に眉毛と唇の彫りが
共通していた。こちらも享保獅子の可能性有りである。
この記事へのコメントはこちら