獅子頭と幕の取り付け方は何通りかあるようだ。
余りにレアな話で恐縮である・・・。
以前見た獅子頭に、幕用の取り付け穴(幕穴)が理解出来ない位置にあり疑問を感じた。
下の顎の軸棒の後ろの端にある。矢印参照
数年前に川原沢巨四王神社の獅子頭の修理以来があって、四苦八苦して幕穴の紐を取り替え
た。
またその紐が切れて取り付けの依頼だ。
その獅子頭にその穴があったのだ。
古い獅子頭にあり、以前はこの川原沢の取り付け方だった事が分かる。
確かにこの方法だと、幕のタワミに影響する事も無く奇麗に取り付けられるだろう。
おそらく取り付け方は毎年行っていたのではないか?
そうでないとやり方を忘れてしまうからだ。
忘れてしまわないよう毎年取り替えるのではないか・・。
それと数年取り付けたままだと酒の当分でカビが発生してしまう。
前回の取り付けを思い出しながら、現在の取り付け方を参考にしながら取り付け更新完了し
た。
しかし最後の余った紐の処理が不明だ。
これは自己流で美しく締めた。
獅子幕の取り付けは直接穴に紐を通して獅子幕に縫い込んだ太めのロープを取り付ける方法と
今回の様に、獅子頭に取り付けた紐に幕を縫い付ける方法がある。
緩まない様に取り付けないと、激しい獅子の動きで最悪外れる事故となるので注意だ。
以前は、取り付け紐は金物屋で青苧や麻の繊維が売られており撚って紐を自作した。
白鷹で白い繊維をわざわざ藍で染めた幕紐で取り付けた獅子頭を見た事がある。
毛羽立っていたが綺麗な紐だった。
宮内熊野大社では今でも、撚った麻で幕付けを行っている神社もある。
何でも手に入る世の中だが、道具作りは敢えて手作りで道具を揃える事も楽しみであり
仲間のコミニケーションを深める一つだろう。
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