山形新聞に成田公民館講演会の記事が、特集でようやく掲載された。
記者さんから数回、問い合わせの電話もあり何時出るのか気になっていた。
新聞掲載は影響力が大きい・・別の展開に発展しそうな予感もあるのだ。
まだ推測ばかりの話で恐縮だったが、少しは神社の獅子舞への関心の呼び水になったのではな
いかと自負している。
何と言っても秘伝の獅子舞の解説付きの実演は興味深く貴重な企画だった。
獅子連中の意気込みの表れであり、地域と獅子連中の確認でもあったのではないか。
今回の講演の為に取材で判明した「伝説の成田の笛吹きジッチャ」の話は、二十年以上前に
総宮神社獅子連中の頭から聞いた話だった。
判明して喉のつかえが取れた様でスッキリだ。
総宮神社略史にあった天明二年の鬼面を寄進した塗師飯沢市之丞は、養子になる前の平吹
市之丞である事も突き止めた。
その鬼面を作った大工高橋小兵衛は成田八幡神社の建設に関わった棟札に名前が残っていた事
実。
また、小兵衛の作と思われる獅子頭が長井と飯豊に見られる事。
そして成田の八幡神社の平吹市之丞の作の獅子頭は本当は高橋小兵衛の作でないかという推測
に繋がって行く。
高橋小兵衛の詳細については不明だが、寺社建築の造詣に優れた彫り師で
成田の平吹獅子と呼ばれている獅子頭を邪鬼のデザインに制作したのではないか・・・。
邪鬼の持つ悪と福の二面性の意味合いを実に上手く獅子頭に彫り込んでいる。
現代の獅子舞いの多くは、廃仏毀釈や神仏分離、修験道廃止そして西欧化や戦争などの数々の
波乱な逆境を乗り越え、受け継ぐ代わりに宗教の持つバワーを失っていると感じた。
次の世代に獅子舞を伝えるに、この忘却しつつある大事な部分を探り出したい。
山新の講演会の記事をご覧戴けない方の為にこちらで引用させて戴きます。
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