年末から年をまたいで制作している獅子頭もだいぶ仕上がって来た
昨日、舌を制作した
耳と舌は軽量化の為、桐を用いている
六キロ半だが、耳と舌が乾けば六キロだが、まだ減量途中だ
今回三本の軸の位置について発見した事がある
二本の握り棒と顎を開く為の軸の三本を取り付けた
二本の握り棒の位置は上に手のひらを向ける様に握り、手首のちょっと下に当る様に設定すると
獅子頭の顎を下げたまま口を容易に開ける工夫がされている
この工夫は成田八幡神社の初代の獅子頭に唯一見られ継承されている
獅子頭の後頭部の木口も後ろに大きく作られている
以前から何故この形なのか疑問だった
五十川の獅子頭も成田と同じ形で、現在も使用されている渡辺 亨(とおる)作の獅子頭は
僅かな力でスッと開口するのに驚く
軸棒は総宮神社系と同じ二本なのだが簡単に開く
今回の制作で軸を取り付ける際、開口軸の位置が可能な限り前に位置すると軸の後ろの部分の
重みが振り子になり開口を助長する作用があるだ
成田の古い獅子頭は文政時代に作られたとあるが、この様な意匠が既に工夫されていたとは
驚く・・このような秘めたる技術を後世にも残したいものだ
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