川西町の置賜総合病院の北向かいに薬師堂がある
以前こちらの獅子頭を新調させて戴いている
重さも9kg超のヘビー級の為、毎年の様に修理が必要で昨年予備の顎を作り直しているが
すぐ獅子頭を鼻先から落下事故・・軸棒をへし折っている
秋晴れに誘われ、久しぶりに薬師堂を訪れてみた
鬱蒼とした木々に囲まれ、小高い丘の上に本堂がある
獅子頭新調の際、関係者の方々と記念撮影に来てから十数年ぶりだが、随分印象が違っていた
正確には違っているのは自分の目だ
遠くから見ただけで彫刻の凄さが伝わってくる・・拝殿正面の屋根の上には恐ろしい鬼面もあ
る ・・・凄い!
入り口拝殿の彫刻は超技巧的だ
奥に進むと拝殿から神殿につながる廊下が珍しく無い
その為、神殿がぐるっと巡れて拝殿の彫刻以上に迫力ある彫刻が身近に鑑賞出来るのだ
望遠付きのカメラか、双眼鏡があればこのゆえ無く隅々まで観察出来るので
神社鑑賞の際は持参必須だ
屋根の棟の両端には拝殿の鬼面と作風の違う鬼面一対がある
最近、其処ら中の神社をおさらいして巡っている
十年前とは違う嗜好が授かった様で、神社の彫刻が実に興味深く新鮮に映る
目からウロコがボロボロ落ちたのだろう
拝殿の正面屋根の赤い鬼面が参拝者を睨みつける・・右手の建物は催し物を行う小屋だそうだ
獅子と象、龍や鳳凰の彫刻が圧巻である
廊下の幣殿が無くスッキリ
獅子の彫刻に僅かに残った彩色・・創建当時の煌びやかさが忍ばれる
西側の鬼面は風雪に晒され損傷が激しいが、その傷跡が恐ろしい表情を増幅している様だ
分かりにくいのだが、彫刻右手に四角い部分があり何やら記名が残されている
作者であろうか?奉納者であろうか? 動物たちが楽しげユーモラスである
こちらの当主の方からお聞きしたのだが、これらの彫刻は越後の彫師の作というだけで
詳細は不明だ・・このような素晴らしい文化財の研究はまだ行われていない
不明のまま後世に残すには余りに寂しいのだが・・・
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