22日の土曜日、白鷹町の「あゆ茶屋」に不慣れな一張羅の背広姿で向かった。
背広よりダラ桶担いでの、フンドシひょっとこ姿の方が落ち着く・・
猫が服を着せられた時の様にぎこちないのだよ。
今回は狸のお面をモンタージュしてみた
しっかりポケットには祝辞を印刷したA4の用紙を潜めている。
こういったお堅い場の雰囲気に慣れず、ましてや獅子頭のお披露目で何を言われるか不安
という警戒心がピリピリオーラを発しているようだ。
あゆ茶屋さんの二階の会場は低めの椅子で、足が痺れずに宴会出来るように配慮してい
て快適である。
総代長の方、神主さん、町長、教育長と祝辞の順番が回ってきた。
皆様、流石に手慣れていらっしゃる・・と、しごく感心。
まぁ彼らは仕事が挨拶みたいな立場の方々でもあるし、職人の彫り師はこういうのは疎いのが
定石なはずだ!
やはり祝辞の例を元に作文していたので良かった!
獅子彫りのエピソードを中心に、ちょっとヨイショも加えながらナントカ無事に済んだようで
ある。どっと緊張の糸がほどけて緩む。
以前、大失敗の挨拶を経験している。今も思い出すと顔が赤らむのだ・・。
祝辞なんて聞いている方には、左の耳から右の耳が常だなのだが、発して失敗した本人は
心に小さな傷跡が残り忘れられないものだ。
獅子連中の親方と副の方が、獅子頭木地の見分以来この場で初めて獅子頭とご対面だ。
ハラハラの結果は、上々の仕上がりとバランスという好評を戴いた。
古いモデルの獅子頭を正しく伝承出来た様である。
酒つぎの合間に、あゆ茶屋さんの料理を戴く・・・すごく美味いのである。
ご覧戴けないのは残念なのだが、和食の料理はどれも美味しい。
大きな鮎の塩焼きも見事だった。
スピーチに漆負けの話も取り入れ、今年のお祭りは養生というお願いしたところなのだが
どうやら獅子彫り師の願いは否決されそうな雰囲気だった。
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