獅子幕を取り付ける為の紐の取り替え依頼だ
かなり前に一度依頼され、パズルの様に四苦八苦して付け直しした
また紐が切れて付け直ししなくてはならない・・・いやいや
長井市内のとある神社の獅子頭だが マニアの方には思い当たるかな?
昭和八年の竹田吉四郎作と記されている
昭和三年に制作した総宮神社の獅子頭の直後の作という事だ
竹田氏は長井の歴代獅子彫り師の中でも、多くの神社の獅子頭を制作した優れた彫り師の一人
である
漆の塗りの仕上げもまた秀でている 今だ塗り立ての様だ
斉藤仏壇のご先祖かな?と推測している
何回かご紹介したが、こちらの獅子幕は見事な多色の獅子幕を取り付けている
西置賜では他に見た事が無い素晴らしいデザインだ
他と違った事を避ける、保守的な地域性からすると信じられない特異性を感じる幕だろう
こちらも以前は濃紺に波模様のモノクロであったが、古い多色の幕が発見され再現したと聞い
ている
染めの技術で多色の筒描きや、難しいボカシの技術を受け継ぐ職人は稀になってしまっている
長井の染めの文化をも伝える大変貴重な文化財だ
今回は幕取り付け用の紐とチョッとした補修の依頼なのだが、顎のヒビが気になる
残念ながら獅子振り達はこのヒビは気にならないらしい
舌の根元の両脇に広がるヒビは、良く破損する場所で激しい歯打ちに寄るものだ
さて、どうしたものか・・・・
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