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雪カキ

  • 雪カキ
岩牡蠣は大好物ですが雪カキは嫌い

師走は牡蠣の美味しい季節の最中ですが、それどころでない寒波の後始末


昨夜の吹雪も治まり、朝一番 獅子宿の除雪に出動


まずは自宅から出る時から雪カキは北国に生きる者として当たり前

凸凹雪道をボッコレ軽トラでバウンドしながら15分・・・

上伊佐沢館地区の十字路からビニールハウスが見えてきた


「大丈夫だった~潰っちぇねぇ~」


20センチ程の重た~い雪に覆われたビニールハウスが必死に重みに耐えております


案の定、除雪車の残した雪塊が入り口を塞ぐ

雪塊はジットリと湿った雪、人力で除くのは至難の業


ビニールハウスから「除雪機シズカちゃん2号」を始動







屋根には、こんなに積もったままだ

昨日も除雪したのでこのぐらいで済んでいるのだ


たまに雪が詰まって除雪機も雪を飛ばさなくなるので見てみると詰まったりする




木の皮を剥がす道具も爪楊枝代わり



昼近くなり気温が上がってきたので亀裂が出来て雪のブロック雪崩が起きる

その下に落ちて積もった雪を除雪する必要がある

それを放置しているとハウスの鉄骨がへし折れて大変な事態になるのだ




獅子宿の玄関は吹雪で埋まっているし



工房の中にも吹雪が吹き込んで真っ白


獅子頭にも思わぬ積雪

係長が見事に除雪



アレコレしているうちに日が射してチラホラ青空が見えてきた

今回の冬将軍の傍若無人の被害も無くどうやら乗り切ったようである


2014.12.18:shishi3:コメント(0):[獅子宿works]

検分見分

  • 検分見分
白鷹町貝生大里神社の依頼を受け獅子頭木地の塩梅を関係者に検分して戴いた

獅子頭を展示している囲炉裏の間にお通しする

茅屋根の頃は囲炉裏に薪を炊き燻して歓迎するのだが、丸い灯油のコンロ型ストーブを

囲炉裏に設置・・・炎が見えると暖かさが違う



モデルのお借りしている八乙女八幡神社様の獅子頭と制作の獅子頭をテーブルに並べる

関係者の方は五名

獅子頭をはじめベテランの方々の鋭い視線が木地の獅子頭に刺さる

五人の視線が右左と往復する音が聞こえそうだ・・・


現在七分ぐらいの仕上がり

獅子頭を持ってじっくり検分だ

モデルの獅子頭の重さは約8キロ  栃で作られている

新しい獅子は桐で現在6キロ

2キロの差は歴然だが、まだまだ軽くなるのだが、余りに軽くなるのも舞いに影響するのでと

仕上がり6キロに落ち着く



現在大里神社で用いられている獅子頭は鮎貝八幡型が寄付され、舞を習った八乙女八幡型とは

大きく異なる  それで新調する獅子頭は以前と異なる獅子の型という依頼




さらに八乙女八幡の獅子頭と多少異なるように、顎髭の彫刻表現を加える事に賛同して戴く

細かい所では持ち手の大きさや、提案した耳の軸棒を紐にする事、下顎の幕穴の位置、獅子頭

の色など微調整を打ち合わせ無事終了

来年の例祭前に木地を完成し塗りに入る

再来年の例祭までに完成し一年の養生期間を経てデビューする予定だ




その頃私は還暦を迎える直前の頃だろう・・・光陰矢の如し

いつまで獅子彫りの体力気力を維持出来るか


良き後継者育成で獅子彫りの人生が実を結ぶのだろう





2014.12.15:shishi3:コメント(0):[獅子宿works]

成果展に

  • 成果展に
警報の大雪は選挙の怪気炎でコースがズレたのだろう・・さほどでもない

さほどでもないので午後から似た顔三名の娘と甥子とで山形市の文翔館へ

娘も甥も芸工大にお世話になっている


芸工大文化財保存修復研究センター研究成果展ヤマノカタチノモノガタリ

[地域文化遺産の保存と伝承]・・が目的



中でも大山龍顕氏の西川町獅子ケ口諏訪神社の奉納された大量の獅子頭が積み重なっている様を

再現したものは圧巻であった


文翔館と芸工大とのマッチングの力もあったのだろう・・このような貴重な獅子頭の集合体

をこの場で再現しようとた大山氏の発想、視点に驚く



獅子ヶ口諏訪神社の奉納された獅子頭の資料を数年前に詳しく戴いていたのだが

実際に見る迫力と現実感はやはり違っていた


長井の黒獅子系の小ぶりの獅子頭も多数有り興味深いのだが、中でも中央に鎮座していた獅子頭に眼

が行った。



いかにも此れらの獅子のヌシ的な大ぶりな黒塗りの獅子頭に引き込まれた

安永年間(1772~1780)と記された獅子頭だ


幾つかの特長の中で歯の表現に注目した

下の歯が見えない

裏から覗くと上のはの裏に下の歯がある

顎の軸棒がズレている様子でもない・・不思議な表情である

下顎を後から別の獅子の顎とすり替えた可能性もあるのだが、貴重な展示品を野暮に弄くり回して見

分する訳もいかず、大山氏の許可を戴き写真撮影してきた


模刻した川西のトアル神社の謎の耳無し獅子頭と似た眉毛も有している


閉館を催促する看守の目線ビームに押し出されたので、他の展示の見学は不完全燃焼

機会あれば再び訪れたいと考えながらツルツル山道を帰還する


我が郷土にはまだまだ解明されていない古き良き時代の遺産が眠っている

今後も大学の研究に期待したい・・と共に、私にも研究に混ぜて~♪と叫びたい想いである



2014.12.14:shishi3:コメント(0):[獅子宿works]