精のノート

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ザンビアには電気・水道がない村が無数にある。
首都ルサカからバスで2時間、さらにバスを降りて歩くこと30分。
そこにレンジェ族の住む村、カスクエウェ村がある。
マッシュルームハウスが点々とする典型的なザンビアの村だ。

その村の教会の牧師、ミスター・イノセントがある日僕の所に
「村に学校を作りたい」
と言ってきた。

彼とは配属先の会のプログラムで顔見知りとなり、その後数回会っていた。

早速現地へ飛んで調査をしてみると実際500人ほど子ども達がいるのにもかかわらず、学校が一つもなく、一番近くの学校までは僕の足で歩いて3時間半ほどだった。

それから僕のその村での学校建設にむけての活動が始まった。
日々の活動の合間を縫っては現地に足を何度も運び、調査や打合せを行ってきた。
もちろんその電気・水道のない村に泊まることも多く、いつもイノセントの家に泊めてもらっていた。

すると・・・・・・・

この村が大好きになった。もちろんイノセントとも仲良くなった。
仕事じゃなくても遊びに行くようになった。

この村には何にもない。でもこの村に足を運ばせたのはここには最高の「人」がいるから。そして満天の星空があるから。
ある夜、この村のブッシュの中を歩いていて、こんなにも月が明るいのか、空にはこんなにも多くの星があったのかと驚かされた。
道を照らす星明かりだけで十分にブッシュの中を歩くことができ、月明かりで影までできている。

人々も自分たちには何もないことを知っている。それでも僕という客を心からもてなそうとするホスピタリティを持っている。僕を満足させよう、楽しませようと一生懸命だった。誰と会っても笑顔で挨拶してくれ、明るく陽気に笑う人々がいた。

イノセントはちょっとお調子者でいつも明るく冗談を言っていたもんだ。
村中を案内し、この村がどういう状況にあり、この村をどうしたいか熱く語ってくれた。
いつか日本人の隊員仲間にこの村を見せたいと思い、数人で泊まりに行ったことがあった。
その時、イノセントは牧師であるにも関わらず、村から一番近いバーに僕らを連れて行き、その周辺にあるバーを2・3軒連れまわし、ダンスを踊ったりして一番はしゃいでいた。後でそれがばれ、他の牧師に怒られるということがあった。(もちろん彼は飲まなかったが)

それでも彼の気持ちはとても嬉しかった。
そんな彼は罪なやつだろうか?イノセント(無罪)だろうか?

彼と枕を並べ、星を見ながらお互いの夢を語ったことを今でもよく覚えている。

イノセント、お前の成功を信じている。
いつかザンビア国中の孤児全員を集めて最高の学校を作ろうな!!


写真はイノセントにバーに連れて行ってもらった時のもの。
赤い帽子をかぶっているのがイノセント


2009.10.21:sei36:count(1,179):[メモ/コンテンツ]
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