精のノート
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マダリソの思い出 愛すべきコンゴ人???
前回コンゴ国境で危ない目に遭ったエピソードを紹介したが実際にコンゴからザンビアに入ってくる人々は多い。ジンバブウェからも政情不安定を理由に逃げてくる人が多いのだが、裏を返せばそれだけザンビアは安全な国なんだということだと思う。
しかしコンゴなどから流入してくる人たちが犯罪者になってしまうことも多い。したがってザンビア人はあまりコンゴ人を良く思っておらず、時に馬鹿にする風潮もある。
さて僕の友だちのザンビア人にコリンズというやつがいる。ベンバ族でれっきとしたザンビア人だ。僕がいつも利用していたフットサル場を管理しており、プレーヤーとしてもフットサルリーグで活躍していた。
彼はリーグで最も強い「サークル・イタリアーノ」の選手。それでもよく一緒に練習をしたものだった。だから彼との対戦はいつも楽しみだった。
そんな彼がフットサルザンビア代表に選ばれ、本人も僕も大喜びだった。それだけじゃなく、彼は人なつっこい人柄で人気者だったため、多くのひとが彼の代表入りを喜んだ。
そして練習を重ね、ガーナで行われるアフリカ選手権に出場するため、イタリアで合宿をはろうということになり、かれも渡伊のためパスポートの申請をした。
が・・・・・・・・
なんと彼は管理局から「お前はコンゴ人に違いない」と決めつけられパスポートを取得できなかったのだ。もちろん遠征にも参加できず、アフリカ選手権も出場できなかった。
そんなことがあってか彼の試合の時にはスタンドから
「そこのコンゴリー、パスポートを見せろ!!!」
などといった冷やかしのヤジが飛ぶようになった。
ただしこれは彼を愛する人々がおもしろがってジョークにしていただけ。
それでも彼はリーグでゴールを重ね、得点王争いでも上位に食い込む活躍を見せた。彼との対戦時、彼だけにはゴールをさせないと頑張った。試合には負けたがハードないい試合だったし彼との勝負も楽しめた。
僕が帰国する時、フットサル仲間が集まって送別試合をしてくれた。もちろんコリンズも。その時もらった彼のザンビア代表のユニフォームはとっても大切な宝物だ。
2009.09.26:
sei36
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