株式会社長井製作所
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良心に恥じぬ行動
コンプライアンスという言葉が、あらゆるところで使われるようになりました。日本では、本来の意味の規則を守るというより直訳的に「法令順守」という意味で使うのだそうです。
先日読んだ本の中に、
「法律のみで世渡りしようとするのは、油の切れた車を運転するようなものである。 油は切れても、車は動くことは動く。 しかし動くごとにキイキイと嫌な音がする。 乗っている人も乗せる人も不愉快である。 キイキイという音を聞かされる近所の人々も迷惑する。 しかも、労力の多い割合には速力は極めて遅い。 もし油をさせば、車は軽快に動く。 世の中も法律一点張りではうまくいかない。 極端な場合には、法律の制裁に触れない限りは何をしても良いというような考えをもつ者もあるが、もし、そうなったなら、社会はきわめて無味乾燥なものとなってしまう。 礼節という油をさして、はじめて円満に世渡りが出来るのである。」とありました。
著者は、明治・大正期に活躍された偉人ですが、100年後の現在社会の世相を言い表しており、革めて反省させられています。
第2次大戦の敗戦後、日本では、個人の自由・権利の主張が強く、信仰の自由は無宗教に近く、「良心」や「礼節」、「仁義」「忠孝」という言葉が死語になって、社会生活のルールは、法律のみとなっていますから、正に、現在に生きる人間として反省させられる一文です。
カタカナ語を否定するわけではありませんが、現在の人間関係がギクシャクしていると感じるのは少数意見ではないと信じます。
2011.09.05:
長井製作所
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