山形県長井市周辺には“つけあげ”と呼ばれる食品があります。
「こんにゃくを揚げたものだそね~」とは聞いていたのですが、甘
くてとっても不思議な食感の食べ物です。日常的に食べるものでは
ないのですが、長井の人間なら何となく知っている“つけあげ”。
一般的には法事などのお膳に入っているものとして認識されていた
りします(^∇^)
▼真上から撮ったつけあげ 一辺10cmぐらいあります
「絶対に食わんなねってものでもないそね~(別に食べなくてもい
い)」という人も入れば、「実は私大好きな~♪」という人もいた
り、その人気についてはいま一つビミョーな“つけあげ”なのです
が、昔からあるものなので、長井っ子としては特に気にかけること
もなく過ごしてきました。
ところが!
この“つけあげ”、本当に長井近辺、しかも非常に狭いエリアにし
か知っている人がいないようなのです( ̄□ ̄;)
確かにインターネットで調べても“つけあげ”でヒットするのは鹿
児島県のさつまあげばかり…一般的な精進料理とかではなかったの?
…ということで、“つけあげ”を製造販売しているアノ玉こんの缶
詰の平野屋さんに“つけあげ”について教えてもらいに行ってきま
した(*゚ー゚)v
お話を伺ったのは(株)平野屋の平 忠一社長と小川 功喜製造部長。
平 忠一代表取締役
平社長と小川部長のお話によると、“つけあげ”は生芋こんにゃく
から作る凍みこんにゃくを材料にして作るとのこと。凍みこんにゃ
くを醤油をベースにした甘いたれで煮込み、漬けこんだものを、そ
のたれで伸ばした小麦粉の衣をからめて揚げるのだそうです。
▼これが凍みこんにゃく。茨城県などで作られているそうです。
▼スカスカして不思議な断面です
平社長が就任された昭和39年当時は、長井市内に5軒ほどの豆腐屋さ
んがあって、“つけあげ”はどの店でも作っていたとのこと。お彼
岸やお盆のお供えのマストアイテムで、その季節になると昼夜フル
稼働で製造したそうです。
▼不思議な食感を生み出す凍みこんにゃく
ドーナツのようにふわふわしていて、凍みこんにゃくの食感が不思
議な“つけあげ”。社長は「赤砂糖をふんだんに使うからね。昔は
たいそうなごちそうだったと思うよ」と話して下さいました。
▲揚げたてがとても美味しいと話す小川部長。ご自身は白鷹町の方
で“つけあげ”のことは知らなかったそうです。
でも仏事でつかわれるということは、何か宗教的な意味合いもある
んですかね?…がんもどき、みたいな?
食べられるようになったいきさつについては社長もご存じないとの
こと。「もしかしたら…」と以前、平野屋さんてつけあげを作って
いらした方を紹介してくださいました。
“つけあげ”の謎は深まるばかりです…(つづく)
▼あま~い“つけあげ”はお茶にもコーヒーにもぴったり
不思議な食感!こんにゃくのスイーツ?
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※つけあげについての情報を募集しています。是非コメントしてください
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2009.10.07:nagai-fan:[長井のうまいもの]