かつては美味しいお米の代名詞だった伝説のお米「さわのはな」を
栽培している“さわのはな倶楽部”の遠藤 孝太郎さんの田んぼで、
原々種の刈り取りが行われました(*゚ー゚)
▼さわのはな倶楽部の皆さんによる原々種の刈り取り
「さわのはな」は山形県尾花沢市で生まれた山形が誇る品種。新米
が美味しいだけでなく、時間が経過しても美味しさがほとんど変わ
らないミラクルなお米として人気が高まり、最盛期には山形県の作
付面積の約2割を占めるほどになったそうですo(^o^)o
▼穂先の黒い点が「さわのはな」の特徴なのだそう
ところが当時一般的だった農法で肥料をいっぱい与えると、背丈が
どんどん伸びて、ついには穂の重みに耐えきれずに稲が倒れてしま
うことが多かったのだとか。倒れやすい稲は機械での刈り取りに向
かないため徐々に作る人が減り、平成8年に県の奨励品種から外れた
ことにより種子を手に入れるのが難しくなったのだそうです。
▼刈り取った稲を手にするさわのはな倶楽部の横沢 芳一さん
そこで“さわのはな倶楽部”の皆さんは「さわのはな」の生みの親
の一人である鈴木 多賀さんの技術指導のもと、平成9年から「さわ
のはな」の種子栽培に取り組むようになりました(*゚∇^*)ノ
▼良い原々種を選別する鈴木先生
時は流れ、今は低農薬や有機栽培など良質で美味しいものが求めら
れる時代。少肥料で栽培できて、いもち病にも強い「さわのはな」
はまさに時代を先取りした品種のようですv(*'-^*)-☆
ところで“原々種”って何?…とお思いの方もいらっしゃるのでは?
①原々種圃場で育てられた「さわのはな」は、翌年、別の場所で栽
培するための種子になります。
↓(翌年)
②その種子で育てられた「さわのはな」を今度は栽培したいと思っ
ている農家の方に提供するのだそうです。
↓(さらに翌年)
③農家の方が栽培した「さわのはな」が消費者のもとに届きます。
原々種から私たちの口に入る「さわのはな」になるまでは、3年の
歳月が必要なのだそうです。ほぉ~ぉo(*'o'*)o
つまり原々種とは翌年この圃場で育てる“最良”の種子のこと。
原々種の刈り取りは未来においしい「さわのはな」を伝えるための
大切な作業なんですね~。穂が揃っていて実入りがいいものを選ぶ
のだそうです。
▼さわのはな倶楽部の遠藤孝太郎さん
ちなみに今年の「さわのはな」は7、8月の日照時間が少なかったた
め籾の数は少なめなのですが、9月に晴天が続いたため品質としては
ベストに近い状態だそうですよ(>▽<)b 収量に限りがあるので、
ご注文はお早めに!とのことでした。
▼このアイガモちゃんたちの活躍で大きく育った「さわのはな」もあります
「さわのはな」の進化系品種として生まれた「さちわたし」も元気
に育っていました。「さわのはな」より柔らかい食感が特徴で、温
暖な地でも健康に育つ品種として期待されているそうです。
▼「さちわたし」
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【山形の伝説の米「さわのはな」原々種の刈り取り】
2009.09.29:nagai-fan:[長井のうまいもの]