まちなみ、それはここ長井の歴史を表すもの。その時その時の時間が封じ込められている。長井駅前通りの第3弾、昭和9年の駅前通りの姿だ。
昭和9年発行の市勢要覧に掲載された写真。前段の「長井駅前通り2」の20年後の写真だ。奥が長井駅、右端の建物は現在の中央安城の場所。すずらん灯が整備されているが、駅側と中央十字路近くのデザインが異なっているのが面白い。道路も舗装されている。舗装されたのは昭和8年6月4日で、長井で初めての舗装道路である。しかし、舗装はここまで(中央十字路付近)のようである。ボンネットバスが時代を感じさせる。
昭和8年の写真。上の写真の1年前である。舗装道路がきれいに写っている。道路の北側が写っているが、立派なまちなみを形成している。お菓子屋があり、常設映画館・菊水館も。すずらん灯が整然と並びなかなかの家並みだ。写真に写る「歓迎塔」はあやめ祭りのもの。あやめ公園は昭和5年に名所県一位になって以来、長井線を利用した観光客でにぎわった。長井駅からあやめ公園まで、人がつながったという話を聞くが、あながち嘘ではないかもしれない。
(資料:文教の杜・長井市史)