「長井市文教の杜」に保管している古写真のコレクションを紹介します。
長井市のあやめ公園は明治43年に開園しました。長井町時代を経て昭和の大合併で長井市が誕生(昭和29年11月15日)します。以降、あやめ公園の価値が劇的に変わった古写真を紹介します。
この写真は、昭和37年7月4日の撮影。花菖蒲を見ていますが、日本花菖蒲協会が観察しているワンカットです。これまで、花菖蒲の品種と株数の多さを誇っていましたが、「長井古種」の品種が発見された時のものです。花菖蒲は江戸時代の旗本・松平菖翁が、みちのくから「花かつみ」つまり野花菖蒲を取り寄せ改良したとされていました。この長井古種の発見で、この花かつみこそ長井古種ではないか、と協会で検討され、今では江戸種の原種としての結論を下しています。つまり、長井古種は日本最古の花菖蒲であるということとなります。
噴水の右側に立て看板が設置されていますが、それには「明治神宮菖蒲園御分譲のあやめ」と書かれています。明治神宮から昭和38年に江戸系花菖蒲27品種200株を譲り受けたことを表すための表示板です。明治神宮の江戸種古花も大切に保存育種しています。
(トップ写真は文教の杜コレクション「ガラス瓶」です)