長井市文教の杜に保管されている古写真を紹介します。一枚の写真から情報を読み込みます。
中央十字路の一こまです。撮影は昭和30年で、歩行者天国の写真ではありません。中央にあるのは「歓迎門」といわれるあやめ祭りに合わせて建てられたもので、臨時的なもの。左側には長井市役所のPR板でしょうか、ポスターやお知らせが貼られています。歓迎門は当時盛んに設置されていました。常設では駅前通りに鉄骨造で設置されていました。
歓迎門には地域の酒のPRが、門の下には「森林まつり」の看板があります。森林まつりは、昭和30年7月1日から5日までの期間、長井小学校のほとんど使用して開催。秋田営林局・山形県・長井市の主催で大々的に催され、なかでも、野川ダム周辺のパノラマ展示が目玉で林業商品販売等も行われました。この頃はよく催しに学校を使っていましたが、授業はどうしたのでしょう。謎ですね。また、裏側には、県縦断駅伝の横断幕も見られます。一番手前には「貯蓄」を呼びかける横断幕もあります。目標が65億円となっていますが、昭和30年の長井市一般会計予算は1億1千4百万円、多いのでしょうか?
中央十字路と書きましたが、当時は「山交十字路」と言われていました。山形交通長井営業所があったためです。奥には長井消防署の火の見櫓が見えます。しかしこの人の多さはどうしたのでしょうか? 自動車は遠慮がちですね。この山交十字路に自動信号機が着いたのは昭和37年9月1日ですから、まだまだ車社会には時間を要しますね。